齋藤大悟 : Daigo Saito

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午前1時に来たサンタクロース

2009年12月26日 | 日本海

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海辺の少女 / FUJICHROME PROVIA 100F

   

今年のクリスマスは忘れられないものとなりました。

32年間生きてきた中で、初めてサンタクロースに出会えました。

事の発端は、お店に予約していたクリスマスプレゼントが、

スタッフのミスにより、取り置きされずに他のお客様に売られてしまった事です。

そのクリスマスプレゼントは、どのお店に行っても品切れ状態であり、

クリスマスに間に合うように、やっとの思いで予約した経緯があります。

お店側もこの忙しい時期でありますし、

人間の作業する事でありますからミスはゼロに出来ないと思います。

そのミスを責めてもどうしようもありません。

「さて、これからどうするか?」という事が先決です。

                 ◆

子供との約束。

クリスマスを今か今かと楽しみにしながら、

勉強からお手伝いに至るまで日々がんばってきた子供。

サンタクロースに宛てた手紙には、その子供の想いが溢れています。

したがって、その約束を果たしたいという想いが、

サンタクロースの化身となった自身の親心に作用します。

店頭スタッフの一人の女性は、かなり深刻に悩んでおられました。

年の頃は、うちの母親の世代ではないかとお見受けします。

子供にとって「クリスマス」がどういう意味を持つのか、

しっかりと熟知されているご様子でありました。

店長と女性スタッフの方と相談し、

まずは系列店に在庫の有無を確認して頂く事になりました。

私は店頭にて待ちます。

                 ◆

しばらくして、女性スタッフの方が何かを発見したような表情でこちらに向かって来ます。

岩手県の金ケ崎店に在庫を確認したとの事。

女性スタッフ : 「これからすぐに走ります!」

私 : 「えっ!?」

ここから車で3~4時間かかる所まで取りに行くという事でありました。

更に、僕の自宅まで届けるという事であります。

まさかここまで対応して頂けるとは思っていませんでしたので、

ありがたいやら申し訳ないやらでしたが、

その女性スタッフの方に想いを託し、お店を後にしました。

                 ◆

自宅では、子供たちの楽しい様子を伺う事が出来ます。

玄関に飾ってある小さなクリスマスツリーも、

この日ばかりはとその輝きを増しているような印象です。

クリスマスツリーの所まで行って、

「もしかしたらプレゼントがもう来ているかも知れない」と、

何度も見にいく子供たちの姿から、その楽しみにしている気持ちが直に伝わってきました。

                 ◆

午前1時を過ぎた頃、携帯電話に一本の電話が入ります。

その女性スタッフの方からです。

この辺りは田舎であり山の麓でありますので、

この暗くなった真夜中にこの自宅を見つけるのは難しい事必至です。

電話でやり取りしながら私も外へ出て、やっとの事でご対面。

車にはその女性お一人であり、

予約していたプレゼントがしっかりと手に握られていました。

                 ◆

ちょっとしたトラブルから、スタッフの方が深夜に

自宅までプレゼントを届けて頂くまでになった今回のクリスマス。

物としてのプレゼントはあくまで予約した子供のおもちゃでありますが、

何か非常に大切な目に見えないものを、女性スタッフの方より頂いたような気がします。

それは私にとってのかけがえのないクリスマスプレゼントとなりました。

「想い」を届けるという事は、すごく素晴らしい事だと感じます。

そして、その裏にはたくさんの苦労があるものと感じます。

その女性スタッフであるサンタクロースから頂いたプレゼント。

このようなプレゼントを頂くと、必然的に「自分も頑張らなくては!」となります。

優しさと強さ溢れる、まさに「力」の原動力となるプレゼントです。

しっかりと自身の心に刻み込みたいと思います。

どうもありがとうございました。

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