
『EXCEL10』25年前のジャノメのミシンです。
土曜日にお客さんから電話が入りました。
「ミシンの点検して欲しいんだけど、それから、歳とって目が弱ってきたから糸通し付のミシンも考えったなよ~♪」
って嬉しい電話。
最初は日曜日にお邪魔する約束だったけど、「選挙が有るし、バタバタ忙しいから月曜日にしてけろはー」
それで、一昨日月曜日に伺ったお客さんは、90歳のおばあちゃんでした。
歳を伺ったら、新しいミシンの事は殆ど諦めちゃったんだけどね。
このおばあちゃん、耳もしっかりしてるし、御茶飲みながらの話はとても90歳とは思えない。
おばあちゃんのミシン3年くらい使ってなかったらしく、布送りもジグザグも返し縫も出来ない状態だった。
ただ、モーターはヘタってなくて、分解掃除して注油すればよみがえるので、そうお勧めしたら、二つ返事で「うん、やってもらうべ。」と・・・
これで新しいミシンの話は完全に無くなったと思ったのですが・・・
ダメモトで「糸通し付の新しいミシンはどうしますか?」と聞いてみた。
「それだと針さ糸通すな簡単が?」
私の感覚の簡単と、おばあちゃんの簡単は違うかも知れないけど・・・
「少し練習は必要ですが、簡単ですよ。」
カタログ見てもらって、説明して新しいミシンも買って頂く事に成りました。\(^o^)/
「一々家族さ糸通してけろ!って頼むな悪いくてよー。」
同じ建物に家族は住んでるけど、おばあちゃんは建物の二階に一人で住んでいる。
家族仲が悪いわけじゃないけど、お互いが自立してる?
建物内で別居してても、家族の結びつきはとっても濃密な家族なんだなって感じられた。
旦那さんは2年前に90歳で亡くなったって・・・
亡くなるまで介護して、旦那さんを看取って「あと2年したら私も逝くから・・・って言ったけど、まだいけないから、七回忌の法要やってから逝く・・・だからあと5年は逝けないんだ。」って・・・
「爺ちゃんが着てた服、なげっかど(捨てようかと)思ったげんど、爺ちゃんをなげるみたいで、なげらんにぇくてよ・・・んだがら、ミシンで縫って別な物して使いたいなだ・・・」
これから自分の好きなことを楽しむんだって、目を輝かすおばあちゃんは本当に90歳とは思えません。
今日、ミシンを届けて使い方の指導して来ましたが、やっぱり糸通しが上手く出来ない。
「上手く出来ないから、やっぱり買うなやめっぺ・・・」って言われても仕方ないって思ったけど、何度も何度もおばあちゃんはやって見て、
「理屈は解った。あとは私が覚えるだけだな。ここだけ覚えればあとは同じに使われる。」
覚えたら、帽子を作ったり洋服縫ったりして楽しむんだ!って、やっぱり目がキラキラ輝いてました。
ミシンの事は別にしても、このおばあちゃんと話をする事はとっても楽しい。
楽しいし、とっても勉強に成るって思った。
おばあちゃんの言葉で、一番印象に残ったのが、旦那さんが亡くなった時の事・・・
戦争の時代も生き抜いてきたおばあちゃん。
「爺ちゃんさ赤紙が来て、戦争さ行ったときは、今死んだ爺ちゃん見るときよりもずっと辛かった。悲しかった。」
「爺ちゃんが、戦争から生きて帰って来たときは、結婚した事よりずっと嬉しかった・・・」
政権交代した日本で、やっぱり戦争の無い世界、作って行かなきゃいけないな。
そう思った・・・
月曜日までに、おばあちゃんのEXCEL10、ピカピカにしてあげなくっちゃ。
PS・・・
風邪引いたかな?夏の疲れか?何か身体がだるくて熱っぽい。
風邪引いたかな?夏の疲れか?何か身体がだるくて熱っぽい。
熱は微熱程度しか無いからインフルエンザじゃ無いだろうけど・・・
ミシンをおばあちゃんに届けた後はお休みモードに入っちゃいました。
今夜は早く寝ようっと。