tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

稽古日の灰形は・・

2012-05-11 19:24:11 | 茶の湯
朝から強い風が吹き続いておりますが、今の風は植物にとっては大敵で、芽吹いたばかりのやわらかな葉へのダメージは相当なものがあります。

今日は稽古日ですので、始まる前に風炉の灰を作ります。



風炉に灰を移した

琉球風炉の中に山盛りになっている灰もだだの灰とは違い、何度も何度も、灰汁抜きをした大切な灰です。「良く昔から、お茶の家では、火事になったら灰を持って逃げる」といわれるほど灰を大事にいたします。

写真の灰も、真夏に灰汁を取り除き天日に干して、裏ごしに使うような細かい篩でよくふるい、粉のような灰にしてあります。



仕上がった灰形(丸灰押切)

この形では五徳は使用しませんので、灰匙を使って風炉の形に添って丸く仕上げてゆきます。

そして、もう一方の道安風炉は、二文字押切という形に仕上げてゆきます。



仕上がった二文字押切

道安風炉の灰形は難しく、五徳を使うので位置や高さ、そして傾き加減などを調整してから灰形を作ってゆきます。少しは訓練しないと出来ないかも知れませんが、今では、灰形だけを教える教室もあるそうです。

風炉の季節は、お稽古日ごとに、この作業をしなくてはなりませんから大変ですが、自分自身では強制的にいい勉強させていただいているのだと思っております。。



底中央に書いた水の卦

そして、灰形が仕上がると底中央に火箸で坎(かん)を書きます。
坎(かん)は、水の卦で、底中央は火を入れる箇所ですので、風炉の中の火を守る意味合いを持っているそうです。

私は、今も昔も火は怖いですから、火の用心の意味合いが強いと思っております。

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