
いつだったか、「散歩道の流れにコガモの群れがやってきました」とブログに書いたら、遠く北海道の方から「私たちのところの湖沼のコガモかもしれません」とコメントを頂きました。なんだか嬉しく懐かしくなりました。
昭和45年(1945)太平洋戦争の最後の年です。18歳の私は学徒動員ということで北海道十勝の大樹村というところの川西義一さんのお宅に住み込んで4月から9月まで援農作業をしていました。2頭たての道産子の馬にプラオ(耕作機械の鋤)を引かせて広い畑を耕し、乳牛の乳を搾ったり、ヒグマの肉を毎日食べたり、澄み切った夜空の満天の星を眺めて五右衛門風呂にはいったり、作業は厳しかったですけど楽しい思い出です。
川西さんのお宅には可愛い5歳と小学校2年生くらいの女の子がいました、私にすっかりなついてくれて休日などにはスズランの咲き乱れる原野に楽しく遊んだりしたことなど、コガモの群れをみて遠い北国の春を思いました。あの可愛かった女の子ももうおばあさんになってお孫さんと幸せに暮らしていらっしゃるんでしょうね。懐かしい大樹村です。
そういえば、隣の村から親戚の女の子が道産子に鞍を置いてやってきたときはほんとうに美しく見えてときめいたのはつい昨日のことのような気がします。
もしかしたら、大樹村(今は町でしょうけど)のどなたさんかが見て下さったら、なんて思ってもみるんです。