自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

珍道中2008初夏編その2

2008-06-12 20:54:38 | ばばファンタジー
サービスエリアを出て、1時間もかからないうちに到着。
軽井沢に来ると、必ず旧軽のいつものにぎやかな通りを歩きます。

よたよた歩く3人に、一人元気なやえちゃん。
入ってすぐのミカドコーヒーのモカアイスに目もくれず、「天然氷」を目指します。

ところが、おばさんとよっ子ちゃんは、靴屋さんの前でストップ。
「去年ここで買ったのよねぇ」とよっ子ちゃん。
「あたしね、あの日に履いたっきり、ずっとしまってあんの。」
「あらぁ、もったいない、履けばいいのにぃ」
「だって、あれは軽井沢みたいなところ歩くために買ったんだもの」
「あら、何で履いてないのよぉ」
「忘れちゃったのよぉ」
「・・・・・・・」
「でも、あたしこの靴やさん好き!」

このまま二人は30分ほどこの靴屋さんに滞在しておりました。

おみっつぁんは、というと、八重ちゃんに手を取られ、洋服やさんへ。
「これ派手ねぇ」と、おみっつぁん。
「どこが派手なんだよっ」
「だって赤いじゃない」
「いい赤じゃない」
「こっちは地味ねぇ」
「地味じゃないよ、あんたに似合ってるよ」
「えー、だってムラサキよ」
「そんなことないよ、かわいいよ」
「これはどうかしら」
「そんなのあんた持ってるじゃない」
「そうだった?じゃぁどれにしよっかな」
「かってにしろ!まったくもう!」
「へへへっ」
こちらもたっぷり時間をかけてブラウス選び。
そうこうしているうちに、おばさんとよっ子ちゃんが合流。
狭い店内を、恐るべきばばたちが占拠。
あーでもないこーでもないと、お店のおばちゃんを巻き込んで、大騒ぎ。
結局、ここでも、たっぷりと時間をかけて、手に手に服の入った袋をぶら下げてお店から出てくるのです。

10分も歩けば端から端まで歩ける、旧軽のメインストリートを、目に留まるお店に片っ端から立ち寄りながら、ようやく天然氷のお店に。

「なんにすんのぉ?」
「一つは食べきれないねぇ」
「じゃあ、あたしたちは二人で一つにしよっか」
「あたしは宇治金時」
「あたしはあんずにしーよおっと」
「どれもこれもみんな食べたいねぇ」
「あたま、キーンとこないんでしょ?」
「そうなんだってぇ、なんか違うのかね」

何をするのにも、にぎやか。
お店の中にいたお客さんの視線がいっせいに注がれます。

やえちゃんの待望の天然氷。
「あー、口ん中で、すーっと溶けるぅ」
「ホーンとだ、すーっと溶けるね」

「やえちゃん、あたま、キーンとしない?」
「ぜーんぜん平気。あたし、もともといっくら食べても、全然キーンとしないんだよ」
「えっ・・・・・・・」
一同絶句の後、みんなで「うひゃひゃひゃっ」と笑って、おいしいおいしいと食べておりました。

すったもんだしながら、
「そろそろ皆さん、ホテルに行きませんかぁ?」

宿泊先に着いて、部屋に陣取った途端に、持ってきたお菓子がテーブルに陳列されます。
おせんべ、チョコレート、グミ、あめ、お豆、エトセトラエトセトラ・・・・。

「ここのティバッグのお茶は、あんましおいしくないからさ。うちから持ってきちゃった」と、やえちゃんがおもむろにバッグから取り出したのは、なんと急須とせん茶。
「まぁ、うれしい」

メリーポピンズのバッグか、ドラえもんのポケットか・・・、何でも入っている。
あとはいったい、何が入っているんだ。


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