ボクは、新しいルートの2組目を歩きました。
イントラのナオ、コウメイ、そしてサポーターのミチヨが一緒です。
歩き始めてすぐに、子どもたちのライトだけでは、全く道が見えないことに気付きました。
子どもたちのライトが揺れ、大きく右に回っていきます。
ボクたちは、10m以上離れて歩くのですが、暗闇の中、すぐにブッシュに入ってしまいます。
時に枝が顔にぶつかります。
カーブを曲がったらしく、子どもたちのライトが見えなくなってしまいました。
あわてて、あとを追うと、すぐに道端の溝に落ちてしまいます。
見上げると星のない白く濁った夜空が広がっています。
雨が激しくなってきました。
両脇に生えている木々の葉から落ちる雨音がどんどん激しくなっていきます。
ボクたちは、合羽を着こんでも寒いほどの道をひたすら歩き続けます。
途中で2回子どもたちは、イントラに呼び止められます。
1回目は、
「懐中電灯を消して、しばらくまわりに音に耳を傾けてみよう」
ただでさえ暗くてこわいのに、懐中電灯を消すなんて、なんて残酷な!!
でも、しばしばの指令ですからね。
子どもたちは、雨の中、じっと身をすくめたまま音を聞いています。
雨音、
合羽のすれるがさがさした音、
砂利道を踏みしめる靴音
息づかい・・・。
川のせせらぎ
晴れていれば、鹿の歩く足音
夜の生き物の気配も感じます。
そして、子どもたちは沈黙の世界に潜む「何か」を体験するのです。
2回目は、
「懐中電灯を消したまま歩きましょう」
少し、道が開けてからこの実習をします。
闇の中で、目が開いていく体験です。
懐中電灯を消すと、一瞬全く目が見えなくなってしまいます。
そして次第に、目が開いていきます。
見えていなかった「何か」が見えてくる瞬間、安心や深い安ど感に包まれます。
確かな、足取りを感じ始めます。
実際には、子どもたちの心の中で、とてつもないほどの大きな感動や驚きがあるはずです。
言葉にはならないかもしれないけれども、確かな体験が心に残ります。
ウラヤマシイナ・・・子どものころに、こんな体験をしてみたかった。
正直なボクの感想です。
子どもたちは、道に迷う子もなく、全員、樹齢800年のミズナラの木にたどりつきました。
今年のミズナラは、勢いよく水を吸い上げる音をボクたちに聞かせてくれました。
竹村真一さんの著書『cosmic tree』 によると、
冬の間、木は水を吸い上げないように、幹の中にある水の道を細く閉ざすのだそうです。
寒さの中で水は凍ってしまいます。
それは、木、自らの死を意味するのです。
春が近づくと、新しい葉が広がります。枝の先のほんの小さな葉の中にある一滴の水を、しぼりだすように集めて、地中に送ります。
それを呼び水にして、大地から一気に水を吸い上げ始めるのです。
春先の木々に耳を当てると、まるで川が流れるような水の流れる音が聞こえてきます。
ミズナラの木も同じです。
去年、おととしと、聞こえない時が続きました。
ミズナラの寿命が近づいているのかと心配になりましたが、まだまだこのミズナラは元気でした。
ボクたちの、また次の世代にまで、このミズナラの木はきっと生き続けてくれると思います。
さあ、今日の実習も終わります。
バスで早く帰って眠るグループと、雨の中歩いて帰るグループとに分かれて、ヌプカに帰ります。
帰り道のナイトハイクは、みんなで楽しく話をしながら帰ります。
そういえば、この士幌のグロース1回目。
帰り道の途中に、オヤジたちが隠れていて、ボクたちの目の前に突然飛び出してくるというお遊びをしたことがありました。
当然、子どもたちはびっくりしてしまいます。
帰り道も、そしてヌプカに帰ってからも、女子は泣きつけました。
グロースノートに体験を書くようにうながすと、ジュンコという5年生の子が、
1ページに一文字ずつ書き始めます。
「ば」
次のページには
「か」
そして「や」「ろ」「-」「!」
泣きながら、ずっと鉛筆が折れるほどの力で書いています。
しばしばは、子どもたちの気持ちを察して、
「よし、気持ちがおさまらないみたいだから、復讐の時間を作ります!オヤジと、ボクは、まったく無抵抗になるから、好きなだけ復讐していいぞ、ただし5分間だけ!」
壮絶な体験でした。
けられるし、殴られるし・・・でも、思い切り発散している子どもたちも、だんだん笑顔になっていきます。
なんと、男子の子どもたちが、ボクたちをガードしはじめて、新しいバトルが・・・。
思い出しても思わずニンマリしてしまう体験です。
ジュンコはもう、一児の母。
ミズホも今回のサポーターのミチヨも、もう結婚しています。
19年・・・よくやってきたなぁ・・・。
そう、まだ明日4日目がありました。
明日も雨か・・・。
イントラのナオ、コウメイ、そしてサポーターのミチヨが一緒です。
歩き始めてすぐに、子どもたちのライトだけでは、全く道が見えないことに気付きました。
子どもたちのライトが揺れ、大きく右に回っていきます。
ボクたちは、10m以上離れて歩くのですが、暗闇の中、すぐにブッシュに入ってしまいます。
時に枝が顔にぶつかります。
カーブを曲がったらしく、子どもたちのライトが見えなくなってしまいました。
あわてて、あとを追うと、すぐに道端の溝に落ちてしまいます。
見上げると星のない白く濁った夜空が広がっています。
雨が激しくなってきました。
両脇に生えている木々の葉から落ちる雨音がどんどん激しくなっていきます。
ボクたちは、合羽を着こんでも寒いほどの道をひたすら歩き続けます。
途中で2回子どもたちは、イントラに呼び止められます。
1回目は、
「懐中電灯を消して、しばらくまわりに音に耳を傾けてみよう」
ただでさえ暗くてこわいのに、懐中電灯を消すなんて、なんて残酷な!!
でも、しばしばの指令ですからね。
子どもたちは、雨の中、じっと身をすくめたまま音を聞いています。
雨音、
合羽のすれるがさがさした音、
砂利道を踏みしめる靴音
息づかい・・・。
川のせせらぎ
晴れていれば、鹿の歩く足音
夜の生き物の気配も感じます。
そして、子どもたちは沈黙の世界に潜む「何か」を体験するのです。
2回目は、
「懐中電灯を消したまま歩きましょう」
少し、道が開けてからこの実習をします。
闇の中で、目が開いていく体験です。
懐中電灯を消すと、一瞬全く目が見えなくなってしまいます。
そして次第に、目が開いていきます。
見えていなかった「何か」が見えてくる瞬間、安心や深い安ど感に包まれます。
確かな、足取りを感じ始めます。
実際には、子どもたちの心の中で、とてつもないほどの大きな感動や驚きがあるはずです。
言葉にはならないかもしれないけれども、確かな体験が心に残ります。
ウラヤマシイナ・・・子どものころに、こんな体験をしてみたかった。
正直なボクの感想です。
子どもたちは、道に迷う子もなく、全員、樹齢800年のミズナラの木にたどりつきました。
今年のミズナラは、勢いよく水を吸い上げる音をボクたちに聞かせてくれました。
竹村真一さんの著書『cosmic tree』 によると、
冬の間、木は水を吸い上げないように、幹の中にある水の道を細く閉ざすのだそうです。
寒さの中で水は凍ってしまいます。
それは、木、自らの死を意味するのです。
春が近づくと、新しい葉が広がります。枝の先のほんの小さな葉の中にある一滴の水を、しぼりだすように集めて、地中に送ります。
それを呼び水にして、大地から一気に水を吸い上げ始めるのです。
春先の木々に耳を当てると、まるで川が流れるような水の流れる音が聞こえてきます。
ミズナラの木も同じです。
去年、おととしと、聞こえない時が続きました。
ミズナラの寿命が近づいているのかと心配になりましたが、まだまだこのミズナラは元気でした。
ボクたちの、また次の世代にまで、このミズナラの木はきっと生き続けてくれると思います。
さあ、今日の実習も終わります。
バスで早く帰って眠るグループと、雨の中歩いて帰るグループとに分かれて、ヌプカに帰ります。
帰り道のナイトハイクは、みんなで楽しく話をしながら帰ります。
そういえば、この士幌のグロース1回目。
帰り道の途中に、オヤジたちが隠れていて、ボクたちの目の前に突然飛び出してくるというお遊びをしたことがありました。
当然、子どもたちはびっくりしてしまいます。
帰り道も、そしてヌプカに帰ってからも、女子は泣きつけました。
グロースノートに体験を書くようにうながすと、ジュンコという5年生の子が、
1ページに一文字ずつ書き始めます。
「ば」
次のページには
「か」
そして「や」「ろ」「-」「!」
泣きながら、ずっと鉛筆が折れるほどの力で書いています。
しばしばは、子どもたちの気持ちを察して、
「よし、気持ちがおさまらないみたいだから、復讐の時間を作ります!オヤジと、ボクは、まったく無抵抗になるから、好きなだけ復讐していいぞ、ただし5分間だけ!」
壮絶な体験でした。
けられるし、殴られるし・・・でも、思い切り発散している子どもたちも、だんだん笑顔になっていきます。
なんと、男子の子どもたちが、ボクたちをガードしはじめて、新しいバトルが・・・。
思い出しても思わずニンマリしてしまう体験です。
ジュンコはもう、一児の母。
ミズホも今回のサポーターのミチヨも、もう結婚しています。
19年・・・よくやってきたなぁ・・・。
そう、まだ明日4日目がありました。
明日も雨か・・・。
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