日本政府は、東京電力福島第一原発敷地内に貯留されている「処理水」を海に放出するとしていますが、東京電力や政府、大手メディアは「処理水」にはトリチウムしか含まれていないような表現をしています。
ところが、東京電力や政府、大手メディアは「処理水」には、他に放射性核種が残されていることを認めていて、濃度は薄く安全だと言っています。中国では「汚染水」と称していて、「汚染水」では風評被害となるのではと心配しているのです。
「処理水」と「汚染水」の名称では、同じ濃度で安全でもイメージはずいぶん異なり、さまざまな意見が飛び交っていています。
連日の猛暑で心配になる「熱中症」ですが、「日射病」や「熱射病」ではないかと思おうのは昭和世代では・・・・・。物ごとに「熱中する」とは悪いことではなく、まさか病の状態に使われるとは思いもよらないことでした。
「日射病」は、直射日光が原因のものを指します。 「熱中症」は、必ずしも太陽の光だけではなく、高温 多湿の環境によって引き起こされる「体調 不良の状態の総称」のことで, 室内の高い温度でも発症し亡くなる人も出てきて、最近は「クーリング シェルター」という施設も設置されています。
昭和世代は「熱射病」という言葉も知っています。現在の「熱中症」の重い状態、つまり症状をあらわす言葉、名称として使われています。一方「熱射病」は、病理学でいう病名を言い、同じような印象を受けますが、「病」と「症」では明らかに扱いは異なるようです。
言葉は時代とともに変化し、「試験を受けましたが、全然だめでした」と、何かを否定する場合に使うものだと思っていましたが、今では「全然大丈夫、問題ありません」など、肯定する場合にも使われます。
時代とともに変化する「言葉」に、違和感を持ちながら、納得させられる昭和世代なのでしょうか。