15歳の夏、私の母は逝きました。私にとって青天の霹靂でした。
確か7月の初め、私はジャックニコルソン主演の「カッコーの巣の上で」を観に行きました。
演劇界でも有名なケンキージー原作の戯曲「カッコーの巣を越えて」の映画化。15歳の私には衝撃でした。「なんちゅう映画だ!」と驚き、感慨に浸りながら家に戻ると、何故か家には母方の叔父が一人座っていました。訳がわからず私がぽかんとしていると、叔父が言いました「お母ちゃん倒れたで」。クモ膜下出血でした。
それから3週間も経たぬうちに母は亡くなりました。心臓が止まったと知らせを受けたのは、夏休みの初日の未明。母の誕生日でした。
思えば、ここからが私の第二の人生の始まりだったように思います。少なくとも、全ての試練の始まりだったと言えるでしょう(明くる年、高校に入学、演劇部の戸を叩くこととなる)。
48年も前の話です。昭和の親父、厳しい父とは最期まで家族として親しくはなれませんでした。それも23年前の話。何ということはない、単なる昔話<(_ _)>