第12編 環太平洋摂理
第一章 二十一世紀は海洋の時代
一 海は未来の人類の宝庫
1.海は人類の食糧難の解決策
今後、私たちは世界的な基盤を築いていかなければなりません。私は、地球の七三パーセントが海だということについて考えています。三分の二は海です。将来、地上から食べ物がすべてなくなってしまえばどうしますか。海から何かを獲って食べなければなりません。海を中心として生きる道を模索しなければなりません。ゆえに、今からは海域を多くもった国ほど水産事業に有利で、それが少ない国ほど不利になるという結論が出てきます。
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今後、世界の大洋の資源を産業的に開発する必要があります。私は、大型漁船の製造から漁場の建設に至るまで、漁業のあらゆる方面で様々な事業体をつくってきました。未来の海は、世界の数多くの民族に食糧を供給することでしょう。ゆえに、海の開拓こそ世界人類の飢餓を終息させる望ましい方法となるはずです。
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未来の資源は、すべて海底に埋まっています。地上の資源は、既にほとんど掘り尽くされていて長くはもちません。何年ももちません。ですから、海底に埋もれている資源を発掘することが重要です。
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今後はツンドラ平原に関心をもって、それを研究していかなければなりません。今私が関心をもっているのは、そのような未来の世界です。今後五十年ももちません。何十年後には、そのような現実が目の前に迫ってきます。ゆえに、それに対して準備しなければなりません。ですから、アラスカを重要視しているのです。
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アメリカ人は、海の食べ物がどれほど多いかを知りません。新鮮なもの、ぴちぴちと跳ねるものがどれほど多いかを知らないのです。人々は牛の肉を好んで食べますが、「死にたくない」と言っている牛を殺せば、血が結集して凝固した肉を食べることになるのです。ですから、その肉の中には悪性の要素がたくさんしみ込んでいるのです。
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陸地の原資材には限界がありますが、海の原資材は無限です。一匹の魚が何百万個の卵を産みます。ゆえに、海の原資材は無限です。これを人工的に孵化すれば、百パーセント孵化することができます。餌や飼料などをしっかり調節さえすれば、無限の原資材を補給することができます。そのような所は海しかないので、統一教会の文先生は海洋問題について考えているのです。
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一年に二千万の人が飢えて死んでいます。一日で六万名です。このことにアメリカの大統領が責任をもちますか。ソ連のゴルバチョフが責任をもちますか。誰が責任をもちますか。世界の誰が責任をもつのでしょうか。真の父母と、真の父母の兄弟が責任をもたなければなりません。ゆえに、海に関するものは二十年間計画して、すべて準備したのです。
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海には原資材が無限にあります。魚一匹が何百万個の卵を産むのです。これらの魚を世界中から獲って食べているのですが、これを人工的に保護すれば、原資材は常に無制限です。今は、山頂までパイプで海水を連結させ、また都市でも高層ビルにタンクを造って、いくらでも養殖をすることができる時代です。人類が食糧問題を解決し得る道はこれしかないと思っているので、先生は二十年間、お金を投入してこのようなことをしてきているのです。
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今、水産事業をするのもそのためです。海には資源が無限にあります。小魚が海にいれば、すべて大きな魚に捕まって食べられますが、養殖をすれば九〇パーセントは育てることができます。それは無限の資源になります。今後、食糧問題を解決する方法は養殖しかありません。
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鮭は海で暮らしていますが、淡水に上がってきて子を産むでしょう? 養殖場をつくって淡水魚を海水で育て、海水魚を淡水で育てることが必要です。なぜでしょうか。寄生虫のようなものをいちいち取ることはできないからです。寄生虫を殺そうと思えば、海水に暮らしていたものを淡水に移して一カ月間そのままにしておけば、すべて死んでしまうのです。それは簡単なことです。二週間で取り替えれば、いくらでもできます。その調整は可能です。淡水魚と海水魚を取り替える方式で行うのです。ですから、陸地を中心とした牧場から得る収入とは比較になりません。ゆえに、これからの私たちの版図は無尽蔵です。
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今後、養殖は海岸においてのみするのではなく、海から海水をパイプで引いてきてするのです。アラスカから本土まで油を引いてきているでしょう? 何千里でもパイプで引いてきて海水の池を造れば、いくらでも魚を養殖することができます。卵は無尽蔵です。魚をたくさん育てれば、食糧が増えるのです。一つの町に大きな池を一つ造れば、その町の人がすべてそれを食べて生活することができるのです。
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太平洋の水を何百マイルでも引いてきて養殖することができる時代が来ました。そのようにして、生きた魚を移していくのです。人はそれほど必要ありません。全自動システムの魚のビルを造り、ボタン一つ押せば、自動的に餌も与え、また魚が大きくなれば自動的に選別してトラックに積んで輸送できるようにするのです。そのようにして食べれば、良い時代が来るのです。
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養殖をすれば、数十万坪の牧場で牛を育てて売ったり、あるいは牛乳を搾って売ったりするよりも、何十倍の利益を残すことができます。今は良い時代になったので、海水をどこへでも引いていくことができます。何百里、何千里でも引いていくことができる時代が来ました。PVC(ポリ塩化ビニール)パイプさえ敷けば、水はどこにでも引いていくことができるのです。お金も多くはかかりません。太平洋の水を引いていけば、大陸の奥地に養殖ビルを造って、どんな魚でも養殖することができるのです。
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数十階のビルを造って養殖をしたとしても、人はそこを上がっていく必要はありません。座ったままですべてを見えるようにするのです。そして、ボタン一つ押せば自動的に餌も与え、大きくなったものは自動的に選別されて降りてくるようにするのです。何でもすることができるようになりました。
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ツナ(tuna:まぐろ)、ストライプト・バス(striped bass:しまのあるすずき)、サーモン(salmon:鮭)、クロウカー(croaker:にべ)、フラウンダー(flounder:かれい)などの高価な魚の品目を季節別に知っておけば、海の魚が西から南に、また南から北へと行ったり来たりする、その季節に合わせてそれらの魚を一年十二カ月獲って、生計を立てていくことができます。今回、ひらめとにべを五十四匹釣りましたが、先生がその半分を釣り、残りの半分は十数人の人で釣りました。ですから、どのように釣るのか、その秘訣を教えてあげるのです。
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今後、栄えるか滅びるかという運命を左右する世界の経済基盤は水産事業にある、と思っているのです。ゆえに、趣味や遊びでこのことをするのではありません。私がそれを教えてあげると、みなおもしろがってするのです。「先生のおっしゃったとおりだ」と言っているのです。そのように言わざるを得ません。
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陸地で暮らす生き物と、海で暮らす生き物を比較した場合、その数はどちらが多いでしょうか。地球には約四十億の人類が暮らしていますが、海には数百億の生き物が暮らしているのです。また、海はどのようなものでしょうか。東洋の太平洋の水が大西洋へ行き、大西洋の水がまた北海へ行くのです。五大洋が互いに連結しています。そのように見れば、私たちが暮らしているこの陸地も連結しています。陸地は平面的に連結していますが、海は円形的に連結しているのです。太平洋の水が大西洋にも行き、地中海にも行き、どこにでも行きます。このように躍動しながら、一つの動きによって全体が連結しているという結論が出てくるのです。
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私はアメリカで世界的な水産事業をしていますが、漁船を造る工場としては、私たちの工場がアメリカで最も有名です。
今後、陸地の資源が必要な時代は過ぎ去っていきます。今からは、水中資源を誰が世界的に管理するか、そのような技術を誰がもつか、この海洋世界を主管する者が世界を主管していく新しい時代が来ます。海は無限の原料の根源地です。今後、海の魚を獲って食べる時代は過ぎ去ります。海の農業、海の牧場、海の養殖をしなければなりません。
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文総裁は七十歳を越えましたが、アラスカに行ってキング・サーモン(king salmon)について研究しています。キング・サーモンは鮭科ですが、五つの種類があります。魚の中の最高の魚です。ところで、これは卵を産めばそのまま死にます。もちろん子孫のために神様がそのようにしたのでしょうが、今は人工的に餌を与えて、その稚魚が死なないようにすることができる時代になりました。これが死なずに、毎年海に行って戻ってきてから卵を産むようになれば、鮭が人類を生かすことができる食糧の中の食糧になるはずです。このように便利な食糧はありません。ツナ(tuna:まぐろ)の刺身など問題になりません。それほどキング・サーモンはおいしいのです。
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先生はツナに着眼し、今後人類の食糧問題に対処しようとしています。ツナを大量に育てて海に送り返すのです。二カ月だけ育てて放せば、ツナは速いので絶対に捕まえられて食べられることはありません。普通、ツナの平均速度は三十五マイルです。速く泳ぐ場合は百二十マイルで泳ぎます。海で最も速い魚です。これがいかに格好がいいかというと、泳いでいく時には背びれをぐっとたたみます。腹びれをさっとやれば、ほかの魚がぱっと引っ掛かります。魚雷のようになっています。爆弾のようになっています。
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ツナは、五大洋を舞台にして生きている魚です。これを無尽蔵に産卵させて海に送り返せば、人類の食糧問題が解決し、公害問題が解決すると考えています。それで、私はこれを開発しているのです。
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地球の三分の一は陸地で、三分の二は海だということを知っているでしょう? 人間は、海に生息するすべてのものを食べることができます。草も、海の草(海草)は大概のものが食べられます。しかし陸地の草や木は、すべてを食べることはできません。海には陸地にいるものがすべています。海の牛もいるし、海の馬もいます。また、海のライオンや、海の虎や、海の蛇など、あらゆるものがいます。また、魚の種類はどれほど多いでしょうか。白人は陸地の肉を食べ、海の魚は「臭いがする」と言って食べようとはしません。
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最近になってアメリカ人は「いやあ、フィッシュ(fish:魚)が良いそうだ。魚はすべての蛋白質をもっているので肉より良いそうだ」と言っているのです。「自然食品が良い。長生きしよう」と言っているのです。また、海はいかに豊かでしょうか。いかに富にあふれた所でしょうか。女性がツナを一匹釣れば、一年食べて暮らしても余ることでしょう。
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魚を養殖すれば、一つの家庭の暮らしは簡単です。二百坪あれば、一つの家庭が食べて暮らすことができます。魚をたくさん育てれば食糧になります。また、魚にはどれくらい多くの栄養があるでしょうか。蛋白質が優れているのです。ですから、すべての食糧問題を解決することができるのです。海でぴちぴち跳ねていた魚が私たちの工場に入れば、十分以内でパウダーになります。十分を越えると温度差によって腐ってしまいます。バクテリアによって腐っていくのです。ですから、短時間のうちに処理できるようにするのが技術です。
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これ(フィッシュ・パウダー)は上質の蛋白質です。八六パーセントから九四パーセントが蛋白質です。完全な上質蛋白質です。また、そのパーセントを加減すれば、飼料のようなものをいくらでもつくることができます。魚を飼料として無尽蔵に育て上げることができるのです。
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海は、原料市場の中で三分の二を占める世界の宝庫です。間違いないでしょう? 海の中にはダイヤモンドの鉱山があるでしょうか、ないでしょうか。陸地の二倍以上はあります。神様のみ旨の中で、私が神様の復帰摂理をしているので、二倍以上はあると思っています。
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それから、海には海草があり、魚がいます。これらがすべて食糧になります。海草が生えている面積は、この陸地面積の二倍ほどになります。そこにまた無数の魚がいます。このようなことを考えている人が、そこに関心をもたないでしょうか。陸地よりももっと多くの関心をもつはずです。魚を獲って売るでしょうし、原料をすべて運搬しなければなりません。ですから、陸・海・空の運搬路を掌握するつもりです。
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2.海底開発、無限な資源がそこにある
海は本当に神秘的で、無限の宝庫の内容をもっているということを知らなければなりません。
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海を好きにならなければなりません。開拓しなければなりません。陸地の三倍もある海を無視することはできません。今後、誰が海底に眠っている水産資源を開発するのでしょうか。地上には金銀、石油があるといいますが、海は陸地の三倍なので、その三倍が埋まっているのです。今からその開発に着手しなければなりません。
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ゆえに、統一教会員は家を売ろうと何をしようと、どのようなことをしてでも水域を確保しなさいというのです。海岸の土地は安いのです。島のような、そのまま主人として振る舞うことができる所がいくらでもあるのです。そこに水産事業の基地をつくれば、その基地に数百隻の船が来るのです。国の検問所をつくれば、魚にも税金をかけることができるし、いくらでも生きていく方法を見つけることができます。そのような希望があるのです。
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地球の金銀財宝の多くは海底にあります。海の中にたくさんあるのです。先生はそこに関心があります。ほかの人が手をつけたものは欲しくありません。海底のすべての金銀財宝をいくらでも掘り出すことができるのです。最近は科学が発達したので、島から海の底に何十里もの穴を開けて、どのようなことでもすることができます。ゆえに、海を誰がつかむのか、これが問題です。
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「海洋鉱山を掘らなくてはならない」。私はそのようなことを考えています。皆さんができなければ、私が先頭に立ってしようと思っています。私が連れていって掘るのです。
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海に行ってみると、海は単調です。しかし、その内容はどれほど複雑か分かりません。また、資源的に見ても、陸地よりも多くの資源をもっています。そこには無尽蔵の宝があります。そこには人間の好きなあらゆる宝物が沈んでいます。このような海を所有しようとすれば何が必要でしょうか。アメリカの開拓時代に、西部の鉱山を見つけるために危険を顧みずに冒険したことを考えてみてください。その時、冒険的で勇猛だった人にそれを所有することができる特権があったように、冒険の山を何度も越えていかなくては宝物を手に入れることはできません。今までは、船が行ったり来たりするための航路を手に入れる争いをしてきました。海の中のものを所有するための闘争はしなかったのです。
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今後、海の主人になる人は誰でしょうか。地球に大変動が発生すれば、海の中に陸地が発生し、陸地が海になるかもしれません。太平洋の真ん中にアメリカよりも大きな陸地が生まれれば、その土地は誰の土地になるのでしょうか。そのようにならないとは言い切れません。いつそのようになるかは誰も知りません。海の底だからといって火山脈がないわけではありません。それで「世界の二百海里以内はどこも私のものだ」と主張する人がいればいいのですが、そのような人はいません。しかし、間違いなくその時が来るはずです。海を中心として闘う時代が来るのです。その時に海を所有することができる人は、勇猛であり開拓精神がなければなりません。そうでなくては海の主人になることはできません。
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既に陸地は人でいっぱいなので、船を造って海に出ていくのです。将来、遠からず海で暮らす時代がやって来ます。では、私たちは海で何をしなければならないのでしょうか。世界の海洋基地で統一教会の男性ムーニーたちが暮らすのです。これさえつかめば、現在の世界のすべての文化を思いどおりにすることができます。男性ムーニーたちが海岸に集まって、世界の海岸をすべて買うのです。私たちが所有するのです。
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これからの世界を指導することができる人は、海を守ることができる人です。人類が海底の宝物に対して、自分たちのあらゆる権力と文化的背景、そして伝統と国力を投入して開発をしていく時代が来ます。それを開発するためには、誰が先に海洋地域を占領するのかという問題が鍵となります。このような問題に直面する中で、統一教会の教主として、あるいは真の父母の名をもった歴史的な責任者として、今後統一教会がとどまることができる基地として、どのような場所を残してあげるのでしょうか。それは都心地ではなくて海岸です。海岸において、あえて誰も考えもしないようなことをするのです。
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アメリカは、すべての水産事業から手を引きました。しかし私は、今後世界がどのように展開していくのかということを知っているので、困難であってもそのことを続けていくのです。歴史が進んでいく方向の始めから終わりまで、広く大きな高速道路を築くことはできなくても、小道だけでも築いておかなければならないと思っているので、一人、海でその訓練をしているのです。
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一つ学び、二つ学び、三つ学び、四つ学び、五つ学び、六つ学んだとしても、もっと学ぼうとしなければなりません。それが公式です。一つのことは一つの公式を中心として編成されているので、多くの公式を知っている人は、闘いにおいて勝利するのです。海に行って釣りをしても、ほかの人よりもたくさん釣りますが、それは魚がどこにいるのかを知っているからです。多くの経験があるからです。ゆえに、経験を積んだ人には負けます。経験のある人には負けるのです。
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今、先生は一人でどこへ行ったとしても心配がありません。釣りの道具がなければ、釣りの道具も作ることができます。そのような自信をもとうとすれば経験が必要です。今後、海に関心をもつようになる舞台において、海に対する関心をもっている人と、もっていない人を見れば、もっていない人は必ず後退します。完全に負けるのです。
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3.未来は水中時代、海の空間を開拓する
先生は未来世界を準備しています。私は海が好きでそのようにするのではありません。海にいるのは大変です。最初は一週間も行ってくれば、ひざの後ろがいつもずきずき痛んで大変でした。それでも、胸の内では「すべきことがたくさんあるので、年のことを嘆かずに行かなければならない。ヒマラヤを越えていく子馬のようにならなければならない」と思いました。そうであるのに、どうして休むことができますか。私がなぜ海に関心をもっているのかが分かりますか。将来、私たち人類が行くべき平和の道を開くための鍵がそこにあるのです。幸せに暮らそうというのです。
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何をして幸せに暮らすのでしょうか。どのようにすることが幸せに暮らすことでしょうか。一日に三食、御飯をおいしく食べれば、それが幸せに暮らすことでしょうか。何が幸せに暮らすことですか。健康な食事をして、健康な生活をして、健康な一生を送ることが幸せに暮らすことです。そして、世界を舞台にして自分の望むとおりに暮らすことです。そのような基盤をすべて先生が築いたのではありませんか。
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今後、誰が海洋世界を所有するのかが問題です。これからは宇宙時代です。空中の世界も海の世界も同じです。そのような海を所有し、冒険することができる人は、宇宙時代に入って大移動を起こすのです。もうそのような時代に入ってきました。さっと服だけ着て、酸素だけで一カ月間生活することができる時代に入っていきます。そのようになれば、そこで食事を作って食べますか。生活が便利になるので、おいしい魚を用意して荷物一つを持っていけば、半年は暮らすことができます。そこに何の水を持っていきますか、唐辛子みそを持っていきますか、キムチの瓶を持っていきますか。将来、そのような時代が来ます。
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すべてのことを機械がします。人がするのではありません。ボタン一つ押せば自動的にどこへでも進んでいくので、何の問題もありません。飛行機と全く同じです。コンピューターだけ作動しておけば、以前航海したコースに従ってそのまま進んでいくのです。ですから、昼寝をしてもいいし、夜に寝てもいいし、妻を抱いて、何か騒いでもかまいません。船は、人がするよりも正確に目的地に向かっていきます。ですから、操縦する人は必要ありません。電子装置がすべて手落ちなくしてくれるのです。美しい海の底を見ながら「いやあ、魚がいる! これはさめだ。さめが通り過ぎる」と言いながら、写真で見る以上に大小すべてのものを、はっきり観察しながら航海するのです。
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皆さんはどのように思っていますか。海の底にも行きたいし、高い山にも行きたいし、宇宙にも自由に往来したいと思っているでしょう? 境界線がありません。皆さん、統一教会員の中には「霊界はない」と信じている人はいないでしょう? 信じているのでしょうか、知っているのでしょうか。知って体験までしているのです。ですから、否定することはできません。
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今後、海に入っていって生活することもできます。それで、五人乗りの潜水艦について研究をさせています。便利でしょう? 風が吹かない穏やかな時の波は、何と表現すればいいでしょうか。そこでは億万長者の主人になることができます。どれほど神秘的で気分がいいか分かりません。
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風が吹かない時、ガラス玉のような海で、大洋に夢をのせた夫婦が座り、昔の夢、あるいは未来の夢を語り合いながら愛の巣をつくっていくことを想像してみてください。それも問題ありません。もし台風が吹いても、三十メートル以上、下に入っていけばいいのです。水中で思いのままに暮らせる時代が来ます。ですから、大韓民国の国土が狭いといって心配をしなくてもいいのです。
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人間は、どこでも自由です。国境もなく自由に、どこへでも行くことができます。海に行こうとすれば海に行き、山に行こうとすれば山に行き、また水中で暮らすこともできるのです。潜水艇を造って深度を調節すれば、いくらでも海中で暮らすことができる時代になります。そのようにしなければ人類の生きる場所がありません。タンクに水を入れて、沈む重さになれば沈むのです。ボタンで操作して水を抜いたり満たしたりすれば、浮かんだり沈んだりするので、水中で暮らすことができるのです。
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海面から十メートル下の世界ほど良い場所は、ほかにありません。三十メートル下りていけば、風が何でしょうか。とても静かな世界が現れるのです。海底王国です。海の上に上がっていけば風も多く、変化が多いので騒ぎが起きるのです。気流が変わり、空気が変わり、雨が降って大変です。ですから、海に行って暮らすのが理想的な生活だと考えるのです。
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みな良い所で暮らしたいと思うので、今先生は、潜水艦を研究しているのです。どこが最もすてきな場所でしょうか。アパートが良いのではないでしょう? 海の真ん中の奥深く、そこでどのように暮らすのでしょうか。その時に必要なものが潜水艦です。ボタン一つ押せば涼しい所に下りていくのです。エアコンは必要ありません。そこには、ありとあらゆる魚が多彩な踊りをしていて、数限りない色の美しい光景があります。そこは遮るものがありません。昼だろうと夜だろうと、どこへでも行くことができます。
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そのようにしながら暮らすことがどれほど気楽でしょうか。霊界に行く前に、そのような所で一度暮らしてみたいですか。すてきでしょう? 皆さんのためにするのであって、私一人のためにするのではありません。全体のためにしているのです。それで、様々な研究をしているのです。海においても、私は誰の世話にもならないようにしています。
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海で遊べば、陸地で遊ぶよりももっと楽しいことがいくらでも起きます。ですから、私は潜水艦を造ろうとしたのです。今後、そのような時代が来ます。誰もがみなヨットをもって、海の中を往来するのです。水中を見学しながら回るのです。それはどれほど楽しいことでしょうか。海の中を行き来しながら魚の群れ、さめの群れ、鯨の群れと共に生活する時代へ発展していくのです。その準備をすれば、世界的な経済圏を掌握することができると思っています。
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人々はどこへ行くのでしょうか。山岳地帯へ自然を訪ねて行きます。しかし、山岳地帯にだけいれば生活に飽きてしまいます。ゆえに、海に行くのです。今後は海を中心として、水中に入っていって生活をしなければなりません。今、私は学者たちを通してそのような潜水艦を研究させています。既に、ほとんどできあがってきています。
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これを研究して水中三十メートルの中に入っていくのです。そのようにすれば台風が吹いても静かです。風が吹こうと、どれほど波風が立とうと、三十メートル以下に入っていけば波風はありません。三十メートル以下には波風がないのです。ですから、三十メートル以下、百メートル以下というボタンだけ押せば、自動的に入っていって反射器で海の風景を見ながら暮らせるようにするのです。
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将来、どのような時代になるのでしょうか。何をしに飛行機に乗って何時間も行くのですか。太平洋の真ん中に鉄の柱を打ち込んでホテルも造るのです。ヘリコプターがどれほど多様な機能をもっていますか。ピッとボタン一つ押せば、思いのままに飛び回ることができるのです。三時間くらい飛べば退屈してしまいます。大体二時間ぐらいずつ飛んでいけば、海上ホテルに行って、そこで寝たりするのです。そのようになれば、どれほどいいでしょうか! 太平洋上にホテルを建てるのです。そのようになれば、二時間か三時間くらい行けば、そこで昼食を食べ、家族と船に乗って釣りもするのです。どれほどすてきなことでしょうか!
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海に膨大な資源があると見ているので、今後、海洋事業場を全世界的に準備するのです。フランスにもつくり、ドイツにもつくり、命令一下で数十カ国につくることができる準備をしなければなりません。そのようにしてこそ、世界的な時代に必要とされる船や潜水遊覧船などを造ることができ、その分野の経済圏を主管することができると思っているのです。数十カ国に準備すれば、私たちがその分野において全世界的に力をもつようになるのです。その想像がつきますか。可能性があると思いますか。ですから、統一教会の教会員はみな学んでおきなさいというのです。
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私は、船も設計して、世界で一番のものを造りました。潜水艦においても、どこの海に行っても暮らせるような五人乗りのものを造ろうと思っています。今後は海の中に入っていって生活をしなければなりません。ですから、それを開発しています。一度、統一教会の者たちに、良い暮らしができるようにしてあげなければなりません。
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きれいな水は、どこにありますか。海水は、すべて公害で汚染されています。北極には八百メートルの雪が積もっています。それはきれいな水です。千年前に積もった清らかな水です。公害がありません。その水は、一万年後にも美しい水です。南極も同じです。そして、その氷の下に氷の文化都市、ニューヨークのような都市を人工的につくったとすれば、多くの人々は観光に行くでしょうか、行かないでしょうか。それを建てることは問題ありません。考えただけでも気分がいいでしょう? トンネルを一度造っておけば、万年トンネルとなって崩れることはありません。一年に一度、冷水をまいておけば、こちこちに凍るのでますます頑丈になります。ますます強くなるのです。
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氷の下で農業をすることができる時代が来ました。何の話か分かりますか。花が咲くのです。アラスカのような所に行くと、高い山中には万年雪があり、その中間には草が生えていて、その下には花が咲き、その下では釣りをしているのです。それは、どれほど美しい仙境か分かりません。水は澄んで美しく、空気はきれいで、すべての生態的条件をくまなく備えた環境です。一度、趣味だと思って行って味を占めてしまうと、そこで暮らしたくなるのです。そのようになれば、そこから出てきたくなくなります。今、私がこのようなすべてのものを投入して努力するのも、そのようなものがあるからです。
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今後、水素を開発すれば、電力のようなものは問題ありません。あの寒いシベリアのような所にも地下都市をつくり、いくらでも良い都市で暮らすことができる時代が来るのです。
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今後、シベリアのツンドラ地域やアメリカの平原地帯を開発するためには、アラスカを開発しなければなりません。北極の氷で覆われた世界を先に所有する者が世界を主管することができます。海を所有する者が世界を主管するのです。ゆえに、水産事業を始め、北極に関心をもつのです。
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太平洋にはヒマラヤ山脈が連結しています。大小様々な山脈が果てしなく連結しています。太平洋には怖いシャーク(shark)、それを日本語では「さめ」と言いますが、そのようなものがいくらでもいます。そのような所を泳いで渡らなければなりません。危険が幾重にもあるのです。人類歴史において、誰も行くことができなかった道です。そのような路程をたどって越えていかなければなりません。そのように越えて向こうの世界にまで行くのです。そのようなものが人生路程です。
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深い所が中心であり、高い所が中心です。深い所は見えません。海の底が見えますか。最も深い所が海の底ではありませんか。エベレストは、万物が見たくなくても、朝になるたびに見て、夕方にも見るようになっています。雨が降るか降らないか、天気が良いか悪いかといって見るのです。雲がかかったり、暗くなったりすればそこを見るし、今年が豊作になるかならないかを知ろうとしても高い所を眺めて測定をするのです。深い所は見えません。深い所を見てはいけません。ですから、海水で覆ってあるのです。しかし、深いからといって悪いのではありません。そこには神秘があります。女性にも神秘的な何かがあるので、男性が関心をもつのです。男性が神秘を感じて訪ね求めていくのです。
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4.エネルギー補給源は海にしかない
海の資源がどれほど膨大かといえば、この陸地は問題になりません。今後の燃料問題を考えるとき、油類燃料や石炭燃料、電気燃料を中心とした時代は過ぎ去ります。電気も限界があります。今やエネルギーの補給源は海にしかありません。水素を開発する道しかないのです。
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今後、食糧は科学的に無尽蔵につくることができます。今はなぜそれをつくることができないかというと、原価が多くかかるからです。燃料費が多くかかります。
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今後、水素エネルギーを解決すれば、エネルギーは無尽蔵です。エネルギーがあまりにも多くて処理しきれないほどになります。ですから、食べ物も、いくらでも、食べきれないほどつくることができるようになるのです。そのようになれば、独りで食べるのはつまらないので、通りがかりの人に「ちょっと食べていきなさい。そして、ちょっと話をしましょう」と言う時が来るかもしれません。ですから、今から準備しようというのです。その時まで私たちは、そうなるようにつくりあげなければなりません。私たちの後孫が豊かに暮らせるようにするのです。
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海の管理を誤れば戦争が起きます。戦争をすれば、しまいには水素爆弾が炸裂するようになります。この水素爆弾は地球を破壊しかねないのです。ですから、統一教会は水域の二十キロを中心として、二十数を中心として世界中のすべての場所を占領しようというのです。そのようにすれば、世界はその懐に抱かれるのです。
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ある人が「今後、水素原料が解決すれば、世界はすぐに暮らしやすい文化世界になるはずだ。しかし、独裁者がこのような膨大な原料をもてば世界をすべて滅ぼしてしまうだろう。世界をそのようにさせない人は文先生しかいないので、文先生にそのことを任せなければならない」と言ったのです。
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