老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

廃プラに関する問題 その① ~問題点~

2018年08月07日 20時39分49秒 | 政治・経済・環境・核兵器など
 ここの所、廃プラに関する問題が大きく取り上げられています。

1)廃プラ処理問題
世界で輸出される廃プラスチックの半分近くを受け入れてきた中国が、国内の環境対策で昨年末から輸入を大幅に制限し、生活由来の廃プラの輸入を全面的に禁止しました。

この結果、新たな受け皿としてタイ、インドネシアやマレーシアなど東南アジアで廃プラ輸入量が急増しているが、これらの地域では処理量に限界があり、急増する輸入品の急増で中国同様に輸入制限の動きも広がってきています。

この為、廃プラの約半分を中国に輸出していた日本では、償却や埋め立てなどの最終処分が追い付かずに、中間処理施設での在庫量が急増しているようですし、ヨーロッパの先進国などでも、同様の事態が発生しており、2030年までに世界で1億トン以上の廃プラが行き場を失うとの推計も出ています。


2)廃プラの水生動物への影響
 この問題もかなり以前から指摘されていますが、水中に投棄された廃プラは完全には分解せず、細かい粒子となり水中を漂ったり、水底に蓄積して行くようです。
これを食した魚などの水生動物が、内臓に蓄積したこれらの物質の影響で死に至るというものです。

 尚、今年6月にカナダで開催されたG7サミットで策定された「海洋プラスチック憲章」に関しては、米国と日本が署名をしなかったようで、このような姿勢では環境問題に対する日本の今後の発言権などは期待できないでしょう。


3)廃プラが地球温暖化を加速
これは最近目にした記事ですが、廃プラが分解する過程でメタンガスを排出して、地球温暖化促進の一要因にもなっているということです。


 兎に角、我々の生活は廃棄処分するしか方法の無いプラスチック製品に埋まっています。
どのような商品を買ってもプラスチック製品で包装されていますし、特に目立つのは毎日の生活に欠かせない食品の殆どがプラ容器に入っていることと、買い物時に付いてくるプラ袋でしょう。

 スーパーなどでは、なるべくプラ袋を貰わないようにしていても、食品の包装に使用されているプラ製品はそのまま持ち帰るしか方法がなく、その結果私が住んでいる大阪市内では週1回のプラゴミ収集日には、ゴミ置き場が大量のプラゴミで溢れていますし、路端や道路の植栽帯などにも不法投棄のプラゴミが散乱しています。

 これらの資源の無駄使いで、しかも環境悪化に直結するプラ製品の削減には、もっと真剣に取り組む必要があるのでしょう。(まさ)