鼻が利く

出会いはすべて必然　と聞いたことがある
今回王国での出会いもそうである　と思いたい

王国はＢＳからＥテレになって、番組の進行や収録のシステムなども大きく変わった
出演者の顔合わせを兼ねた前日の懇親会がなくなり
夕食はホテルにて各自で。
懇親会は本番直前の昼食、リハーサルが済んでから出演者控室での弁当

さて、一般出演者４名が、全員同じホテルにいることがわかっているのに
顔も合わせず、しかもひとりで夕食・・なんて味気ない・・外は雨
それで失礼かとは思ったけれど、フロントに伝言を頼んだ

明日の本番で隣席に決まっている、沖縄の豊里さんに
「よろしかったらご一緒に夕食を」しかも携帯Ｎｏ.まで書き添えて
（けど、ぼーとしていてもしょうがないので道後温泉に浸かってこ）

まー明日には知り合いになるのだから、今日知り合ってもいいわな
年齢も句歴も知らないひとだけれど
俳句の話してればなんとかなる、沖縄の話してもいいし・・
でもハシタナイかなぁ

案ずるより産むがやすし
道後温泉からの帰りの市電で電話をもらい
ロビーで豊里さんと小一時間おしゃべりしているうちに
飛行機が遅れて今着いたと福岡の紙田さんが到着
追って９カ月の赤ちゃんを連れてきた中谷さんとも合流

運よくレストランが満席、支配人さんが和室を準備してくださって
出演者勝手懇親会が実現した

３０代の中谷さんと豊里さんはいずれも２０代で上梓された「句集」持参
１８歳から俳句やってるって
ふたりともパワーあるワ

中谷さんの、これ、２０代の女の子の・・題が「どすこい」
相撲の句がいっぱいある　キスの句もいっぱい
今は育休中の小学校の先生

豊里さんのは「バーコードの森」
自由律、無季も多いが若さ炸裂で愛する沖縄を全身全霊で詠っている
写真家と聞いて、辺野古のことなんか喋っているうちに
共通の知り合いがいることも分かって、長いお付き合いになるかもね

紙田さんは句歴５０年のやさしいおとうさん
「ずっと自分の環境の中に俳句があった」って静かに仰る
今は公民館などで後進の指導に当たっておられるとか

勝手懇親会が実現し、翌日の本番が一層楽しくなったことは言うまでない
豊里さんへの伝言、鼻が利いたのだ