「21日から30日は1日あたりの死者は2.3人」略
「3月31日から4月9日は1日あたりの死者は4.2人」
「4月10日~18日は
1日あたりの死者は12.5人」
さらに3倍に跳ね上がった。
ここに来て死者の数が急増している。
(岡田晴恵教授)
「これっていうのは一つのメルクマール(指標)になると思うんですね。
けっして楽観できるような状況ではないと私は思っています」
0.5人→2人→2.3人→4.2人→12.5人
岡田教授が口頭で読み上げた10日ごとの1日あたりの死者の数の推移である。
文字に書いて推移を眺めてみると、その怖さが伝わってくる。
すでに日本でも毎日12人以上の人たちが新型コロナで死亡しているのだ。
岡田教授は、日々発表される「新な感染者」の数がそもそも構造的に少なくなる理由があると警告した。
東京都が発表する新たに判明した感染者の数(4月17日201人、18日161人、19日107人)も、PCR検査件数には限界があって進んでいないことや症状がひどくならないと検査してもらえないことなどで、この数字が本当の意味で感染者を反映したものになってないと訴えた。
日々のPCR検査の中には一度陽性と判定されて入院した人も含まれる。今のルールでは、2度のPCR検査で陰性にならないと退院できないので日々の検査の数にはそうした一度陽性になった人への検査も含まれるのだという。
このため日々のPCR検査がどこまで「新規の感染者」を捕らえるものになっているのかは疑わしいのだと説明した。
PCR検査を大がかりに実施した韓国方式だったら見つかった可能性がある「新規の感染者」が、検査も受けずに自覚もなくウイルスをばら撒いている可能性を示唆していた。
「軽症の人や無症状の人が野放しなわけでございます」
と発言している。略
略 警察が路上などで死亡した人を「変死」などとして扱っていた遺体について後で改めてPCR検査で調べてみたら、11人が新型コロナウイルスに感染していたと判明したというニュースについて次のようにコメントした。
(岡田教授)
「これは路上死とか、中国の武漢でこういうことがあって動画などに上がったりとかありました。
まして日本でそういうことが起こるんだなあと、ちょっと実感しているんですけど、
こういうことが起こってくるということは市中感染が上がっているんだろうと。
それからカウントされないコロナの死亡者がいるということはよく肝に銘じなければいけないと思っています」略
【東京都 10日ごとの死者数の推移】
2月20日~3月1日 1人
3月2日~11日 1人
3月11日~21日 2人
22日~31日 12人
4月1日~10日 24人
11日~20日 37人 略
専門家会議で感染者の総数が倍になるのが2、3日になると「オーバーシュート」と定義しているが、今(東京都の感染者は)3000人くらいいるのでそれが2、3日で6000人にならないとオーバーシュートにはならないのにそもそもPCR検査が進んでいないと指摘する。
3日で6000人になるとして、1日あたり2000人ずつ感染者をカウントすることを想定すると、そもそもPCR検査数は東京都でだいたい500件とかの件数なので、
「今の検査体制ではオーバーシュートは(実際には起きていたとしても)検知できない」
と説明した。岡田教授は「私たちに向けて行われる対策だとか、私たちが今いる立ち位置の実感とかをこの数値では見られない」と言う。略
(岡田教授)
「韓国の事例は一度は感染者が出ましたけれども、たくさんの検査をしながら封じ込めて行っている。だから韓国では医療崩壊も起きていないし、死者数も増えていない。こうやって対策を緩めればまた患者さんが出てくるかもしれませんが、そこでまたきちんと対策をやっていく。ある意味、教科書通りの対策を打っていたなあという気がする。
私は東京で今、市中感染が非常に広がっているんじゃないかと思う。
昨日、家庭内感染が増えている話がありましたけど、そうなると、行動制限をしても市中感染が広がっていて家庭内にウイルスが侵入していると、感染者数の増加が止まらない可能性がある。それがすぐに数字に反映されないとすると私たちは大事なことを見逃してしまうんじゃないか。それが心配なんですね」
このままでは日本中で死者があふれてしまいかねない。その危機感が彼女の切実な語りで伝わってくるから、多くの人がこの番組で新型コロナの情報を見ようとするのだろう。略
(岡田教授)
「ウイルス学的に心配しているのは買い物なんですね。かなりスーパーとか商店街とか混んでいる。
これを緩和しないと一大ウイルス伝播場所になるかもしれない。
無症状の人もおられますので。
ですから、可能な地域とか可能な場合のスーパーであれば、駐車場販売を、生活必需品に限ってもう積極的にやっていかないと。
今後はスーパーで感染る(うつる)。
ということになりかねませんのでそこは前向きに検討していただきたい。
屋外で販売する。屋外だったら、室内と違って、充満はしませんから、エアーゾルとか飛まつだとかが劇的に緩和します。
それからセルフレジを導入する。
それができない場合もありますよね。都心とか。そういう場合は入場制限をする。
とか『触ったものは絶対に買ってください』とか、そういう強い対策をしませんと、
この買い物というところがリスクになる。
今後、市中感染が上がりますので」
岡田教授がこの日、主張したことはたまにしかスーパーなどに行かない筆者にとっては実現が難しいことのようにも聞こえた。
しかし、今そこまでのことをしないと状況がもっと悪くなってしまうということをテレビを通じて伝わった。