今回の早朝散歩はホテルを出て1~2分にある真宗佛光寺派の本山の寺院をじっくり探策してきた。
写真の左側の高い建物が宿泊しているホテル日航プリンセス京都だ。
時間は早朝6時に出発。
佛光寺(山号は渋谷山)の創建は伝暦2年(1212年)開山は伝親鸞。
そして中興年は元応2年(1320年)、中興は了源だそうだ。
寺の筋塀には大きな文字で慶讃法令基本理念として
「大悲に生きる人とあう願いに生きる人となる」と書かれている。
因みに筋塀の定規筋の数がお寺の格式を表し3本4本5本のうち5本が最高ランクになる。
佛光寺は5本ある最高ランクのお寺だ。
当寺は後醍醐天皇が東南の方向から一筋の光が差し込むという夢を見たという場所に
興正寺の盗まれた阿弥陀如来の木像が出てきたという霊験に由来したという。
そして天正14年(1586年)豊臣秀吉により現在地に移った。
左側が阿弥陀堂で右側が大師堂、ともに明治12年(1879年)に再建された。
人気のない本堂周辺を歩いていたら中年男性が大師堂(明治17年(1884年)再建)の
扉を開けて入っていった。
最初はお寺の関係者だと思ったがネクタイを締めたサラリーマン風の方だったので
おそらく部外者の方だと思う。
近づいていくと階段のところに「どうぞ遠慮なくお上がり下さい」と
書かれていたのでその人は入ったのだろう。
スミダマンもその人に倣ってそっと障子の扉を開け、堂内に入ったところ、
かなり暗く、本尊がぼんやり見えた。
ところが突然、光が灯った。後光が差したような厳粛な気分になり
思わず深く手を合わせた。
内部須弥壇上に見えるのが親鸞聖人の坐像。
阿弥陀堂と大師堂の前には天皇家(三笠宮同妃両殿下)お手植えによる
紅枝垂桜3本がまだ4~5分咲きで咲き始めていた。
広い境内の片隅には龍の手水舎と味のある茶釜みたいなものがあった。
明治17年(1884年)に再建された大師堂門(御影堂門)と
その他の門の周辺に美しく咲いていた桜。
しみじみ佛光寺境内を巡ってみるとこの寺は
今も生きているといった感じを強く持った。
ご覧の横断幕には宗祖親鸞聖人御誕生850周年法要、
立教かいしゅう800年法要、そして聖徳太子1400回忌法要と書かれている。
そして毎朝7:30から茶所布教(朝のおはなし)が行われている。
「心を込めて 草花を植え 怒りを込めて 雑草を抜く
草花のいのち 雑草のいのち どちらも同じ」
大師堂門を出ると突き当りまでの一本道。
佛光寺の塔頭的な建物が並び、この通りに何か不思議なパワーを感じた。
やはり早朝の散歩はいいですねー!何かを感じてしまいます。