プロゴルファー中嶋常幸氏の講演を聞いて来た。氏曰く、
「現在講演イップスにかかっている」とか。以前ある企業に講演に行ったら
皆全員私の話に真剣にメモを取り、そのピリピリした空気に
もう講演はやめることに決めた。今回はどうしても断れない人に
依頼を受け、これが平成最後の講演と成るとおもしろおかしく話をスタートした。
氏のイメージはまず外観。めがねをかけた顔のイメージしかなく
めがね無しで登場してきた時はアレッと思った。
中嶋常幸氏は昭和29年10月20日、群馬県桐生市で生まれた。
21歳で1回でプロテストに合格。優勝は64回(ツアー48回、シニア5回
その他11回)77,83,84年日本プロゴルフ選手権、
85,86,90,91年日本オープンゴルフ選手権、
83,86,92年日本プロマッチプレー選手権、
82,93年日本シリーズ、05,06,08年日本シニアオープン、
06年日本プロゴルフシニア選手権に勝利。
賞金ランキング賞金王は4回獲得している。演題は「私のゴルフ人生、
そしてこれからのゴルフ界に望むこと」。
中嶋家の家訓は「返事をすること」。父親は強烈なオヤジで
今で言う完全なパワーハラ。兄弟は5人で皆仲が良く
心の励みになっていた。オヤジは鬼コーチを演じコースに出てきて
厳しいアドバイスをする。17歳で大利根C.Cで行われた
日本オープンに参加、緊張のあまりガタガタ震えた。
完全に負けオヤジの厳しい叱責にゴルフクラブを燃やされ
3回家出をした。情けなさに自殺も考えた。又練習について
若い時は一日2000~3000発打った。
今では200発も打つと体が痛くなってくる。
印象的な試合(オーガスタでのマスターズ、セントアンドリューでの
ジ・オープンなど)の秘話もしてくれた。特に憧れの
アーノルド・パーマーと全英オープン3日目に一緒にまわり感動した。
パーマーは人格が素晴らしく、人と分け隔てがない。
自分がやってほしいことをやってくれる。
最後に質疑応答、レッスンタイムになった。スタンスの取り方は
ジャンプして一番しっかり立てる幅がその人のスタンス。
練習方法はいきなりフルショットは禁止。ハーフショットから入り
10㎝ずつ大きくしてフルショットへ。これを3ヶ月続けたらOKだ。
中嶋常幸氏は非常にフランクな人。現在の年齢をもう70歳と思ったらダメ。
まだ70歳と捉える。どうやって若い人と接したら良いか?
今の若者は心の扉を開けようとしない。ちょっと開いたらもう勝ちだ。