祇園花見小路入口の角、ここだけ弁柄色の建物が強烈に訴えてくる一見さんお断りを今でも通しているお茶屋「一力亭」
歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」にも登場する歴史的なお茶屋で、元の屋号は万亭でしたが、この芝居が大当りし、世に知られるようになると実在の屋号までが芝居の中で使われる一力と言う名で呼ばれるようになった。
歴代茶屋店主では中興の祖で九代目杉浦治郎右衛門が名を知られている。
明治の初、祇園祭が危機に成った時初代宮本組(祇園祭を民間人で運営する団体)組長として祇園祭を復活させた人と言われている。
一力亭に入る入口と玄関
入口は威風堂々として威圧感を感じる玄関への土間も広く、お茶屋のイメージを越えている。
外に下足番が目を光らしていたのも驚ろいた。
宴会場から見えたお庭。
そして東司。
いわゆるトイレ。
草鞋と手水が風情があっていいですネー。
2階への階段も歴史を感じます。
過去に幾多の歴史上の人物がこの階段を登ったのでしょうね。
大石内蔵助とか。
黒く磨かれた廊下と出演を待つ方々が休憩していた控え室。
この日は全館貸し切りに成っていたとか。
それでは一力亭の建物内部の目に止まった所のスナップを紹介しましょう。
床の間、そして欄間の建具 味がありますネ。
天井も高くて気持が良い。
掛軸も恐らく皆由緒あるものを掛けてあるのでしょうがよくわかりません。
とにかく京都ではこの設えが大切なポイントなのです。
この衝立、襖は年寄が入っていますネ。
一つ一つ歴史を背負った逸品なんでしょうね。
お淩い会が終った後いよいよ祇園での宴会。
今回は芸・舞妓さん10名を呼んでの夢の時が流れたが、一力亭さんでは動画撮影は禁止との事で非常に残念ながら、華やかな世界のほんの一端しかお伝えできません。
かつらの2人の芸妓さんの舞。
そして3人の舞妓さんの舞。
宴席のセットは一力亭では男衆の仕事とか。
これも又絵に成っていました。
肝心なお料理の方は芸・舞妓さんの圧倒的な華やかさに負けてこの一枚撮っただけであとは忘れてしまいました。
因みにお茶屋の料理は基本仕出し屋さんから取るというのが、ならわしとか。
お茶屋以外も晴れの料理は仕出しが京都では一番のもてなしということで京都では仕出し屋さんが繁栄している。