100分de名著 『古代研究』
折口信夫 第3回 ほかひびとの芸能史
折口の理論は「芸能史」にも新たな視角を与えてくれる。
芸能は元来マレビトの言葉やふるまいを模倣する行為「もどき」から始まったという。
それは日常性を超えた異世界性を帯びているが故に、聖性をもち、その裏返しとして賎性をも合わせもつ。
諸国を流浪する念仏踊りの聖や琵琶法師、門付け芸人らは、聖人的な側面をもちつつも「河原乞食」とも蔑称され疎外されてきた。
こうした聖と賤が入り混じったダイナミズムこそが日本の芸能の特質なのだ。
第三回では、折口の芸能についての論考から、現代の芸能文化や風俗にまで深く影響が及んでいる「聖と賤のダイナミズム」に迫っていく。
HAUSER - Song from a Secret Garden
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