図書館へ行こう!

 本は私の人生の友・・・

『春、戻る』

2024年11月20日 | 

著者 瀬尾まいこ

 

結婚を控えたさくらの前に、兄を名乗る青年が突然現れた。

どう見ても一回りは年下の彼は、さくらのことをよく知っている。

どこか憎めない空気を持つその“おにいさん”は、結婚相手が実家で営む和菓子屋にも顔を出し、

知らず知らずのうち生活に溶け込んでいく。彼は何者で目的は何なのか。

何気ない日常の中からある記憶が呼び起こされて……。

 

優しさのある小説でした。

 

昨日の富士山🗻は雲が掛かってました……


『あんたを殺したかった』

2024年11月18日 | 

著者 ペトロニーユ・ロスタニャ

 

男を殺し、死体を焼いたと言って若い女が出頭してきた。

レイプされそうになり、反撃したという。

ヴェルサイユ警察のドゥギール警視は“被疑者”ローラの自白に従い

捜査を開始するが、死体はおろか犯罪の形跡すら見つからない。

正当防衛か、冷酷な計画殺人か?

手がかりは全て教えた……ローラはそう言って黙秘するが、

別の被害者を示唆する証拠が新たに発見され……。

 

パリが舞台で面白かったです。

 


『ないしょ ないしょ』

2024年11月14日 | 

剣客商売 番外編

著者 池波正太郎

 

越後、新発田の剣客・神谷弥十郎の道場で下女として働いていたお福は、主人が暗殺されたため、下男の五平と一緒に江戸へ出る。

が、新しい主人の御家人・三浦平四郎も、そして五平も、神谷を殺した無頼浪人の凶刃に倒れる。

三浦に手裏剣の手ほどきを受けていたお福は、三浦の碁敵・秋山小兵衛の助太刀をえて、見事、仇を討ち果たす。

 

最近、時代小説も読んでいて、同じ著者の『辻斬り』(剣客商売ニ)も読みました。

 


『おとこ川をんな川』

2024年11月12日 | 

著者 唯川 恵

 

金沢の花街に生きる2人の芸妓。恋することすら許されぬ場所で、彼女たちが掴んだものは……。

 

夫と同じ金沢生まれの著者ですので、随所に出てくる金沢の方言は聞いたことがあり、

好きな作家さんでもあり面白く読みました。

 


『四つの白昼夢』

2024年11月06日 | 

著者 篠田節子

 

コロナ禍がはじまり、終息に向かった。退職男たちの宴会と紙袋の骨壺、

店の経営が破綻し夢中になった多肉植物、遺影に写った謎の手、

自然通風の家で夫婦を悩ます音の正体とは? ふと目がくらんで見える、

暮らしと隣り合わせ、現実と非現実の裂け目を描く日常奇譚集。

 


『地獄の底で見たものは』

2024年11月02日 | 

著者 桂 望実

 

長年夫を支えてきたつもりだったのに、急に離婚を切り出された専業主婦。

新規事業を立ち上げて15年、働きぶりを否定された会社員。

ともにオリンピックを目指した教え子に逃げられたコーチ。

22年間続けたラジオ番組をクビになり、収入が途絶えたフリーアナウンサー。

どん底に落ちた女たちの、新たな人生の切り開き方とは?

 

タイトルが過激ですが、禍福 (かふく)は 糾 (あざな)える 縄のごとし、です。

 


『青嵐の旅人』上下巻

2024年10月29日 | 

 

著者 天童荒太

 

幕末から明治維新へ……伊予松山(愛媛)を舞台に激動の時代を生き抜く3人の若者を描いた感動歴史長編。

 

「旅人の 青嵐の中を 下りけり」正岡子規

 


『藍を継ぐ海』

2024年10月27日 | 

著者 伊与原新

 

なんとかウミガメの卵を孵化させ、自力で育てようとする徳島の中学生の女の子(「藍を継ぐ海」)

老いた父親のために隕石を拾った場所を偽る北海道の身重の女性(「星隕つ駅逓」)

山口の島で、萩焼に絶妙な色味を出すという伝説の土を探す元カメラマンの男(「夢化けの島」)

人間の生をはるかに超える時の流れを見据えた、科学だけが気づかせてくれる大切な未来。

きらめく全五篇。

 

とても良かったです💛

 


『彼女が探偵でなければ』

2024年10月25日 | 

著者 逸木裕

 

森田みどりは、高校時代に探偵の真似事をして以来、人の〈本性〉を暴くことに執着して生きてきた。

気づけば二児の母となり、探偵社では部下を育てる立場に。

時計職人の父を亡くした少年(「時の子」)、千里眼を持つという少年(「縞馬のコード」)、

父を殺す計画をノートに綴る少年(「陸橋の向こう側」)……。

〈子どもたち〉をめぐる謎にのめり込むうちに彼女は、真実に囚われて人を傷つけてきた自らの探偵人生と向き合っていく。

謎解きが生んだ犠牲に光は差すのか。痛切で美しい全5編。

 


『気の毒ばたらき(きたきた捕物帖三)』

2024年10月21日 | 

著者 宮部みゆき

 

第一話 「気の毒ばたらき」

万作・おたま夫婦が継いだ千吉親分の文庫屋が、放火により火事になった……。

下手人は台所女中のお染だというが、親分の家でお染に世話になった北一は信じられず、

その疑いを晴らすべく奔走する。

さらに、焼け出された人たちが過ごす仮住まいでも事件が起きていた......。

 

>気の毒ばたらき……

気の毒だねえ、大変だったねえと同情しながら、火事で焼け出された人たちのあいだに立ち交じり、

その人たちが命からがら持ち出してきた家財道具のなかの金品を漁(あさ)って盗み出す。

 

第二話 「化け物屋敷」

北一は、ある事をきっかけに、三十年近く前に起きた、貸本屋・村田屋治兵衛の妻殺害事件の真相を明らかにしようと決意する。

もちろん、湯屋の釜焚きをしている相棒・喜多次の協力は欠かせない。

二人は、この難事件を解決することができるのか……。