図書館へ行こう!

 本は私の人生の友・・・

『八 犬 伝』

2024年10月31日 | 映画

 

山田風太郎の小説「八犬伝」を役所広司主演で映画化。

里見家の呪いを解くため運命に引き寄せられた8人の剣士たちの戦いをダイナミックに活写する“虚構”パートと、

その作者である江戸時代の作家・滝沢馬琴の創作の真髄に迫る“実話”パートを交錯させて描いてます。

 

滝沢馬琴の友人として葛飾北斎が登場……

「八犬伝」の物語だけでなく、“実話”パートがあることで映画に奥行きが出て

とても面白かったです💛

病気のため退職して、家で時代劇のTV録画を観て毎日を過ごしている夫も同行して

久しぶりに面白い映画を観たと言っておりました🙂

 


『青嵐の旅人』上下巻

2024年10月29日 | 

 

著者 天童荒太

 

幕末から明治維新へ……伊予松山(愛媛)を舞台に激動の時代を生き抜く3人の若者を描いた感動歴史長編。

 

「旅人の 青嵐の中を 下りけり」正岡子規

 


『藍を継ぐ海』

2024年10月27日 | 

著者 伊与原新

 

なんとかウミガメの卵を孵化させ、自力で育てようとする徳島の中学生の女の子(「藍を継ぐ海」)

老いた父親のために隕石を拾った場所を偽る北海道の身重の女性(「星隕つ駅逓」)

山口の島で、萩焼に絶妙な色味を出すという伝説の土を探す元カメラマンの男(「夢化けの島」)

人間の生をはるかに超える時の流れを見据えた、科学だけが気づかせてくれる大切な未来。

きらめく全五篇。

 

とても良かったです💛

 


『彼女が探偵でなければ』

2024年10月25日 | 

著者 逸木裕

 

森田みどりは、高校時代に探偵の真似事をして以来、人の〈本性〉を暴くことに執着して生きてきた。

気づけば二児の母となり、探偵社では部下を育てる立場に。

時計職人の父を亡くした少年(「時の子」)、千里眼を持つという少年(「縞馬のコード」)、

父を殺す計画をノートに綴る少年(「陸橋の向こう側」)……。

〈子どもたち〉をめぐる謎にのめり込むうちに彼女は、真実に囚われて人を傷つけてきた自らの探偵人生と向き合っていく。

謎解きが生んだ犠牲に光は差すのか。痛切で美しい全5編。

 


『侍タイムスリッパー』

2024年10月23日 | 映画

監督 安田淳一   主演 山口馬木也

 

安田淳一監督が東映京都撮影所の特別協力のもと自主制作した時代劇コメディ。

密命を受けた会津藩士・高坂新左衛門が長州藩士と刃を交えるや、雷が落ち気絶してしまう。

目覚めると現代の時代劇撮影所にタイムスリップしており……。

「告白」などの現代劇や大河ドラマ『鎌倉殿の13人』などの時代劇に多く出演する山口馬木也が、

斬られ役として第二の人生を切り拓こうとする高坂新左衛門を演じる。

 

自主制作ながらSNSを中心に人気を集め、全国150館以上での上映が決定した映画。

本作は、ハリウッドの『SHOGUN 将軍』とともに、斜陽だった時代劇の復権として注目を集めています。

とても良かったです💛

 


『気の毒ばたらき(きたきた捕物帖三)』

2024年10月21日 | 

著者 宮部みゆき

 

第一話 「気の毒ばたらき」

万作・おたま夫婦が継いだ千吉親分の文庫屋が、放火により火事になった……。

下手人は台所女中のお染だというが、親分の家でお染に世話になった北一は信じられず、

その疑いを晴らすべく奔走する。

さらに、焼け出された人たちが過ごす仮住まいでも事件が起きていた......。

 

>気の毒ばたらき……

気の毒だねえ、大変だったねえと同情しながら、火事で焼け出された人たちのあいだに立ち交じり、

その人たちが命からがら持ち出してきた家財道具のなかの金品を漁(あさ)って盗み出す。

 

第二話 「化け物屋敷」

北一は、ある事をきっかけに、三十年近く前に起きた、貸本屋・村田屋治兵衛の妻殺害事件の真相を明らかにしようと決意する。

もちろん、湯屋の釜焚きをしている相棒・喜多次の協力は欠かせない。

二人は、この難事件を解決することができるのか……。

 


『凍空と日だまりと』

2024年10月19日 | 

著者 あさのあつこ

 

五歳の時に光を失い、揉み療治を生業としているお梅。

市井の人々に大評判で、一年先まで申し込みが埋まっている。

ところが今すぐ主の腕が動くよう療治してほしいという武士が現れた。

 

>口は物を食べるために、息をするためにあります。

そして、内に溜まってしまったものを外に出してしまう働きもあるのです。

はい、しゃべることです。心に留(とど)めておけば苦しいもの、嫌なもの、辛いもの、

そんな悪しき諸々を声に出して、言葉にして しゃべる。

外に出せば、溜まりは小さくなります。

 


『カ フ ネ』

2024年10月17日 | 

著者 阿部暁子

 

法務局に勤める野宮薫子は、溺愛していた弟が急死して悲嘆にくれていた。

弟が遺した遺言書から弟の元恋人・小野寺せつなに会い、

やがて彼女が勤める家事代行サービス会社「カフネ」の活動を手伝うことに。

 

「カフネ」……ポルトガル語で「愛する人の髪に そっと指を通す仕草」

 

>眠っている娘たちの髪をさわりながら、忙しすぎて心を失くしかけているような人たちが、

こんな時間を持てるようにする仕事がしたいと思いました。

それで会社を立ち上げた時、社名にしたんです。

 

とても良かったです💛

 

金木犀の香りがする季節になりました……


『<あの絵>のまえで』

2024年10月15日 | 

著者 原田マハ

 

2018年に連載で掲載された六編の短編集。

それぞれの物語に別れがあり、鍵となる<あの絵>がそれぞれの物語のなかで、語られます。

 

読む本が無いときは、以前 読んだ本を再読しています。

 


『パイナップルの彼方』

2024年10月13日 | 

著者 山本文緒

 

父のコネで都会の信用金庫の人事部に勤める深文は、安定した仕事の中で同性の先輩ともうまく付き合い、恋人との関係も良好で満足していた。

居心地いい生活、それはずっと続くと思っていたのに。

ある日、1人の女性新人社員が配属されたことで、周囲のバランスがゆっくり崩されていく。

そして起きた、ある小さな出来事を気掛けに世界はすっかり瓦解の一途をたどる……。

すべてがダメになったと思ったら、何もかも捨てて南の島へ飛んでパイナップル工場で働けばいい。

そんな決して実現しない妄想が「私」を救ってくれることもある。

 

再読ですが、山本文緒さんは大好きな作家さんです。

天国で安らかに お過ごしくださいますように。