図書館へ行こう!

 本は私の人生の友・・・

お知らせと感謝

2023年08月24日 | Weblog

 

突然ですが、思うところがあって ブログをお休みいたします。

リアクションやコメントをくださった皆さま、ありがとうございます。


『木挽町のあだ討ち』

2023年08月22日 | 

著者 永井 紗耶子

 

ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による あだ討ちがみごとに成し遂げられた。

父親を殺めた下男を斬り、その血まみれの首を高くかかげた快挙はたくさんの人々から賞賛された。

二年の後、菊之助の縁者だという ひとりの侍が あだ討ちの顚末を知りたいと、芝居小屋を訪れるが……。

 

ひとりひとりにまったく異なるドラマがあり、涙や怒りや虚無があり、

けれどそれを乗り越えて今日を生きている。

芝居小屋の人々の人生が語られ、心のあり様が描かれたミステリー仕立ての時代小説……

久しぶりにイッキ読み、とても良かったですよ。

 


『太郎の嫁の物語』

2023年08月20日 | 

著者 三浦 暁子

 

結婚してからずっと、私は夫とその家族に驚き続けてきた。

実家とはあまりにも違うタイプの家族を前に、何度も息をのみ、

「いったいこの人達はどうなっているのだろう」と仰天した。

作家夫婦のひとり息子・太郎に嫁いだ著者を迎えたのは、

心温かくも、強烈な個性の家族だった。

 

義父・三浦朱門、義母・曽野綾子……

興味を持って読みました~

面白かったです

 

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ソール・ライター写真展

2023年08月18日 | 展覧会

 

昨日、渋谷ヒカリエで写真展「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色」を観てきました。

数年前にも観てますが、カラーが珍しかった時代のソール・ライターの写真、素敵で カッコいい〜

 

      

  

  

     

 

久しぶりの渋谷……井の頭線通路の岡本太郎の壁画を目にするのも久しぶり


『未明の砦』

2023年08月16日 | 

著者 太田 愛

 

その日、共謀罪による初めての容疑者が逮捕されようとしていた。

動いたのは警視庁組織犯罪対策部。標的は、大手自動車メーカー〈ユシマ〉の

若い非正規工員・矢上達也、脇隼人、秋山宏典、泉原順平。

四人は完璧な監視下にあり、身柄確保は確実と思われた。

ところが突如発生した火災の混乱に乗じて四人は逃亡する。

誰かが彼らに警察の動きを伝えたのだ。所轄の刑事・薮下は、

この逮捕劇には裏があると読んで独自に捜査を開始。

一方、散り散りに逃亡した四人は、ひとつの場所を目指していた。

千葉県の笛ヶ浜にある〈夏の家〉だ。

そこで過ごした夏期休暇こそが、すべての発端だった……。

 

>『みなさんは、憲法とは、国の力を制限するための、

「国民から国への命令書」だということを、知っていますか?

個人の自由がうばわれないように、国を治める人たちが、

自分勝手な政治をおこなわないように、歯どめをかけているんです』

 

>「労働者が力を合わせて、待遇や職場環境をより良いものに変えていく。

そうして本当の意味で健康で文化的な生活を維持できる労働者が増えれば、

社会も より良いものになると私たちは考えている。労働者は皆、消費者でもあるからな。

一部の超富裕層が富を独占するよりも、大勢の労働者が安心して子供に本や服を買ってやったり、

ちょっと旅行をしたり、芸術鑑賞ができたりする方が、

まっとうで幸福な社会であろうし、そうなってほしいと思っている」

 

>この国ではこれから先、貧富の差が急激に拡大する。

そして一握りの超富裕層と若干の富裕層、その他大勢の貧困層と極貧層へと分化する。

この流れは加速し、想像を絶する格差が生まれる。

社会は不安定になり、犯罪が増加する。

 

非正規労働者が4割もいる日本は、労働賃金も労働環境も先進国の中で最低な国のようです。

ますます犯罪が増え、高齢者である私も被害者になる可能性があります。

夢の無い国・日本……子供たちが可哀そう!

 


映画『裸足になって』

2023年08月14日 | 映画

フランス・アルジェリア合作映画

 

内戦の傷跡が残る北アフリカのイスラム国家アルジェリア。

バレエダンサーを夢見るフーリアは、男に階段から突き落とされて大ケガを負い、

踊ることも声を出すこともできなくなってしまう。

失意の底にいた彼女がリハビリ施設で出会ったのは、それぞれ心に傷を抱える ろう者の女性たちだった。

フーリアは彼女たちにダンスを教えることで、生きる情熱を取り戻していく。

 

女性にとってどこまでも理不尽な環境への怒りはありますが、

メドゥール監督はそれよりもその理不尽に負けない主人公の気高さを描くことを優先しています。

 


絵本『あなたのひとり旅』

2023年08月12日 | 

Your Lone Journey

著者 M.B.ゴフスタイン

二人には何年も何年も幸せな時が続き、楽しい思い出もたくさんありました。

でも、いま ついに一人が旅立ち、もう一人が残されるときが来たのです。

言葉と絵が、後に残る者の悲しみと寂しさを余すところなく描いて、

それでもなお、愛は死によっても失われることはなく、

この世での寂しさは いっときのものと伝えています。

 

『ほんとうの私たち』

私たちは何のために生まれ、どこに行くのか、

ほんとうに私たちが知りたかった生きる意味に、

ゴフスタインの愛おしくって たまらない「線」が答える。

かわいくて真剣、やさしくて深淵な物語です。

 

 

『海のむこうで』

小さな小さな日常のなかに幸せは宿っていて

その一瞬に集中して生きている子供達の時間は

不思議なくらい永遠なものとして心に刻まれる。

その一瞬を切り取った物語。

 

『おばあちゃんの はこぶね』

おばあちゃんは、子供の頃お父さんが作ってくれたノアの方舟と人形を今でも大切にしています。

方舟には大切な思い出がいっぱい詰まっていて、いつも心をあたためてくれるのです。

老人も昔は子供だったことをユーモラスに伝えています。

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『愚か者 死すべし』

2023年08月10日 | 

著者 原 尞

 

銃声が2発。1発は容疑者に、もう1発は彼を庇おうとした刑事に当たった。

事務所を閉める大晦日に、沢崎が巻きこまれた新宿署地下駐車場での狙撃事件は

思いがけぬ方向へ展開する。

 

『私が殺した少女』で第102回直木賞を受賞。

著者はレイモンド・チャンドラーの「フィリップ・マーロー」のファンで、

探偵・沢崎シリーズを寡作ながら書き続けました。

今年の5月に逝去されましたが、ミステリマガジン「原尞・特集号」を読み、

久しぶりに原尞さんの著書を読みたくなりました。

続けて、短編集『天使たちの探偵』を読んでいます。

 


映画『658㎞、陽子の旅』

2023年08月08日 | 映画

監督 熊切 和嘉   主演 菊地 凛子

 

就職氷河期世代である42歳の独身女性・陽子は、人生を諦めてフリーターとしてなんとなく日々を過ごしてきた。

そんなある日、かつて夢への挑戦を反対され20年以上疎遠になっていた父の訃報を受けた彼女は、

従兄の茂やその家族とともに、東京から故郷の青森県弘前市まで車で向かうことに。

しかし、茂の家族は途中のサービスエリアで子どもが起こしたトラブルに気を取られ、陽子を置き去りにして行ってしまう。

所持金もなくヒッチハイクで故郷を目指すことにした陽子は、道中で出会ったさまざまな人たちとの交流によって心を癒されていく。

人生にもがき苦しむ女性の東北縦断の旅を描いてます。

 

ネクラでコミ障、故郷青森のイントネーションが残る話し言葉……

菊地凛子さん、さすがの演技でした !!

 

もちろん、いただきました😋


『師匠はつらいよ』

2023年08月06日 | 

~ 藤井聡太のいる日常 ~

著者 杉本 昌隆

 

次々とタイトルを奪取し、将棋界を席巻する天才・藤井聡太。

その師匠である著者が、瞬く間に頂点に立った弟子との交流と、

将棋界のちょっとユーモラスな出来事を綴ったエッセイ集。

週刊文春連載を単行本化。

 

>師匠は背中で示すべき、三歩下がって師の影を踏まず……

藤井聡太竜王は、師の影どころか、本体まで踏んづける勢いで私を追い越していった。

もちろん半分は冗談だが、まさに疾風のごときスピードである。(中略)

登場回数は多いが、本エッセーは藤井竜王がメインというわけではない。

他の弟子のこと、将棋界のちょっとユーモラスな出来事も書いている。

また巨大な才能を間近で見た、一人の棋士の日常でもある。(「まえがき」より)

 

>プロ独特の先入観に染まらないよう極力 教えなかったのが自慢

 

興味深く、面白く読みました~

 

藤井竜王・名人が、名人のタイトルを得て七冠となる前に出版されました。

王座のタイトル挑戦者となりましたが、さて 史上初・八冠となりますでしょうか……