図書館へ行こう!

 本は私の人生の友・・・

『新参者』

2009年11月28日 | 
著者 東野圭吾

江戸情緒が残る人形町で、ひとり暮らしの女性が絞殺され、
日本橋署に着任したての刑事・加賀恭一郎は、事件の謎を解くため、未知の土地を歩き回ります・・・。

>「俺はね、この仕事をしていて、いつも思うことがあるんです。
人殺しなんていう残忍な事件が起きた以上は、犯人を捕まえるだけじゃなく、どうしてそんなことが起きたのかってことを徹底的に追及する必要があるってね。
だってそれを突き止めておかなきゃ、またどこかで同じ過ちが繰り返される。
その真相から学ぶべきことはたくさんあるはずです。」

「小説現代」で、第1章が2004年8月号に、最終章(第9章)は2008年7月号にと、4年に渡って掲載されたものを単行本化しており、短編としても楽しめます。
殺人事件を扱っていても人情味のあふれた内容なので、体の不調が続いている私でも、心穏やかにゆっくり読めましたよ。
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紅 葉 (2)

2009年11月25日 | Weblog






ちょうど半分に欠けた昼の月が見えました・・・

もみじ灯路

2009年11月22日 | Weblog
紅葉の季節に行われる“もみじ灯路”は、今年で第4回となりました・・・






生老病死

2009年11月19日 | Weblog
人間が避けて通れない 「生老病死」 ですが、
普段は意識せずに生活しております。

ときどきコメントをいただく “お月さん” への返事をそのまま引用しますが・・・

11月になってから体調があまり良くないなぁ、と感じてましたが、11日の雨の日に出かけて歩き回った翌日から、
腰骨の痛さ、上まぶたの腫れ(お岩さんのようでした)、両あごの腫れ(大きく腫れ、おたふく風邪かと思ったんですが違って、どこからか菌が入ったようです)、ずうっと微熱が続きました。
マスクをしないで人混みに行ってはダメですね。
造影剤を入れてCTスキャンを撮りましたが、すい臓・腎臓など、どこにも悪いところが見られず、苦しい思いをしながら、ついでに人間ドックに入ったような感じも・・・。
無理をしてはいけないなぁ、と思いました。
ゆっくり休む毎日ですよ。
長男が何でも私の望み通りに動いて助けてくれました。

以上が引用ですが、つくづく無理は良くないと思い至りました。
今日になって快方に向かっていることを実感しております。
昨日、少しだけ外出しましたが、久しぶりの青空の中、寒さにも負けず綺麗にお花が咲いてましたよ。

病にふせっていた後半、やっと少し本を読む気力が出ました。
先日の講演会で、上野千鶴子さんにとても興味がわき、
ご本人の著書は難しそうなので、下記の本から入ろうと思い、図書館から借りておりましたが、とっても面白かったですよ・・・

『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』
         著者 遙 洋子


>「上野の前で不用意な言葉を吐くと、私は突然ものわかりが悪くなるのですよ。」
スクッと立ち上がり扉に向かう。
「コワー」
同志は小声で囁いた。そして教授はそれすら聞き逃さなかった。
扉を開けた動きが一瞬止まり、スローモーションのように振り返り言った。
「私は、何もわからないことを、わかったような気になってしまうことのほうがよっぽど」
と言葉を止め、はっきりゆっくり言葉にした。
「コワイ。」
そして、扉が閉まった。
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紅 葉 (1)

2009年11月11日 | Weblog
紅葉の季節となりました・・・







お不動さんの境内では、菊まつりが開催されていましたよ・・・

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短編集

2009年11月10日 | 
『元気でいてよ、R2-D2。』  著者 北村 薫



8編を収録した短編集。
特に『腹中の恐怖』という短編は怖かったですよ。
作者がわざわざ《まえがき》を付ける気になったのは、《妊娠中の女の方は、『腹中の恐怖』を読まないで下さい》といいたかったからだそうです。


『天に堕ちる』  著者 唯川 恵



10編を収録した短編集。
恋愛を描きながらも、一筋縄ではいかない怖さや、心の奥底の闇が書かれていたりします。

シンポジウム

2009年11月07日 | 講演会
専修大学 創立130年記念事業 人間科学部開設・文学部改組
記念シンポジウム

会場 専修大学神田キャンパス

講演 第1部 講師:香山リカ
   テーマ 「生きるのがしんどい、と言う若者たちについて」

講演 第2部 講師:上野千鶴子
   テーマ 「ネオリベ改革がもたらしたもの」

シンポジウム テーマ 「生きづらさのゆくえ」



休憩時間に「写真を撮る方はフラッシュ無しでお願いします」という放送を聞いて、写真撮影OKということを知り、撮らせていただきました。
お二人の講師に挟まれた専修大の哲学・倫理学の先生はチョット窮屈そう?

上野千鶴子さんのお話がとっても面白かったですよ~。

『ニサッタ、ニサッタ』

2009年11月04日 | 
著者 乃南アサ

明日から。明日から、がんばろう。
失敗を許さない現代社会でいったん失った「明日」をもう一度取り返すまでの物語。
普通のサラリーマンだった耕平は、会社の倒産をきっかけに、じわりじわりと落ちていく。まだ戻れる、まだ間に合うと思いながら。
気がつけば、今日を生きるので精一杯。
最初の会社を勢いで辞め、2番目の会社が突然倒産し、派遣先をたて続けにしくじったときでも、住む場所さえなくすことになるなんて、思ってもみなかった。
ネットカフェで夜を過ごすいま、日雇いの賃金では、敷金・礼金の30万円が、どうしても貯められない。
取り返しのつかないことなんてない、と教わってきたけれど。でも・・・。

「ニサッタ」はアイヌの言葉で、「明日」のこと。
乃南さんらしくない作風でしたが、でも、きっと面白いに違いないと思い、読み続けました。
挫折の繰り返しばかりですが、故郷の北海道へ戻った後半から面白くなりましたよ。
主人公が東京にいるとき住み込みで働いていた新聞販売店に、後輩として入ってきた沖縄出身の女の子の人生は可哀そうでしたが、二人に明るい未来が待っているような終わり方で、読後感はとっても良かったですよ~。

カラスウリの赤い実を見つけました・・・


今日の朝焼けです・・・


西の空には、まだ満月が残っていましたよ・・・
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『おそろし』

2009年11月02日 | 
副題 『三島屋変調百物語事始』

著者 宮部みゆき

17歳のおちかは、川崎宿で旅籠を営む実家で起きたある事件をきっかけに、他人に心を閉ざした。
今は、江戸・神田三島町に叔父・伊兵衛が構える袋物屋「三島屋」に身を寄せ、黙々と働く日々を過ごしている。
ある日伊兵衛は、いつも碁敵を迎える「黒白の間」におちかを呼ぶと、そこへ訪ねてくる人たちから「変わり百物語」を聞くように言いつけて出かけてしまう。
そして彼らの不思議な話は、おちかの心を少しずつ、溶かし始めていく・・・。
連作長編時代小説。

毎日、新聞で続編『三島屋変調百物語事続』を読んでいます。
とても面白いので、『~事始』の方も読んでみました。
宮部さんは、うまいですね~。

新聞の連載小説の方は、数人目の物語の終わりになろうとしてますが、『暗獣』と題したこのお話には涙を誘われます・・・
お化け屋敷と噂されていた家に住んだ老夫婦と、その老夫婦に“くろすけ”と名付けられた、古い屋敷の魂で、黒い気のかたまりのようなモノとの交流。
人の気が“くろすけ”の毒となることに気が付いた老夫婦は、泣く泣く引っ越すことにします・・・

>遠く離れ、別々に暮らそうと、いつもおまえのことを思っている。
月が昇れば、ああこの月を、くろすけも眺めているだろうなと思う。くろすけは歌っているかなと思う。
花が咲けば、くろすけは花のなかで遊んでいるだろうかと思う。
雨が降れば、くろすけは屋敷のどこかでこの雨脚を眺めているだろうかと思う。
なあ、くろすけよ。おまえは再び孤独になる。
だが、もう独りぼっちではない。私と初音は、おまえがここにいることを知っているのだから。
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