建築は厳しい面がたくさんあります。<o:p></o:p>
人を包む器ですから耐震性その他の安全面はもちろんです。
さらに関連法規は難解です。
おまけに多くの資本を使います。
資本は会社であれば建築事業の成否で会社の浮沈もかかるくらいですし、
住宅であれば建てなおすことなんてできません。
そんな、厳しく責任重大な建築ですが、
とっても楽なことがあります!!
それは日頃の準備です。まあ建築家の栄養補給と言っていいでしょう。
「ぱらぱらと雑誌(ケンチク雑誌に限らず)を見る。」
「ふらふらと街を歩く。」
「新しい、人気スポットに顔を出す。」
こんなことが、いちいち準備になります。難しく考えたりは全くしません。
あと、よく本を買う。<o:p></o:p>
全部読んだりできません。<o:p></o:p>
でも、何かの話の時に、ああそういえばあの雑誌に「こんなのがあったな」とか
あの本に、あれがあったな・・・・とか、何かの時に、出てくるものです
ちなみに、私はすごい方向音痴です。
どこか身近な場所に行っても「あそこの花壇の石はなんだった」、
「あそこの家のドアはああだった」、などなど、
栄養補給に精一杯でどっちの方向に歩いているか、わからなくなるというより、
気にもなりません。
まあ都市計画もやっているので、方向音痴を威張るのもなんですが・・・・
なぜこんな文章を書いたかと言いますと、TVでスポーツ選手が、苦しそうにトレーニングをしていて、
「365日欠かさない。これがプロとしての準備です。いわば栄養を蓄えています」
と話していたのを聞いて、建築家の「とっても楽な日頃の準備」について考えた次第でした。
敬愛する村野藤吾先生の宝塚カトリック教会は、靴がデザインモチーフと本人がおっしゃっていますが。
靴も巨匠には栄養だったのでしょう。
後の方では、ご自身も白鯨とかおっしゃっていますが、靴じゃまずいと気を使われたのかもしれません。
地元の子供は、「なめくじ教会」と言っているらしいですが。