カタチになるのを待っている

なにを指針に歩いていくのか
なにがいちばん大切なのか

いちばんであり
ただひとつ

その光は私の内にずっと　灯っている



胸の奥の小部屋の壁に掛かっている
小さな絵には
まだぼんやりと脈打ちはじめたイノチと
白い土塊が描かれていた


土塊のなかにはすでにカタチが宿っている

カタチは彫られ削られ
顕わにされるのを待っている

待っているカタチを
カタチの世界に顕わにするのが
わたしのしごと

ありがとうありがとうと
カタチのほうが私にお礼を言っている

私もカタチにお礼を云う

こちらのほうこそ！
この世でいちばんはじめに
あなたに会えるなんて
光栄です


だけどまだまだ
そのまんまとは離れてるなぁ

透明な管になれるよう
そのまんまのラインを見失わないよう
たすけてくださいね








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