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USA 不 思 議 ?

2011-07-28 14:12:22 | アメリカ大陸横断 花の旅

 コロラドの大地を東へ走ります。

 目の前に広がる平原が牧草地か畑かは分かりませんが、原野ではなく、明らかに人の手が加わっていますので、私に疑問が湧いてきました。

 

 

 この大地は元から草原だったのだろうかと。

 ハイウエーの両側の大地は、西洋人が来る前はもしかして森林だったのではないかという疑問です。

 

 

 とりあえず、「北アメリカ 開拓 森林」でネット検索を試みました。

 その中のひとつに「北アメリカでは、ヨーロッパ人による開拓で、森林が破壊され、入植から300年間で8割の森林が北アメリカ大陸から消滅したと指摘され」と言う文言を見つけました。仮定した通りの内容でした。

 

 多分間違いはないと思います。

 

 

 更には、この広い大地を見ていると、アメリカの豊かさを直感しますが、その源は何で、何時から、どのような経緯で豊かさを得たのだろうか?という疑問が浮かんできました。

 知ってるようでいて実は、私はアメリカの歴史と真実を正確に理解していないのです。

 

 

 想像以上の規模で、自然状態とは言えない大地が、これ程までの広さで、人の気配が見えないままに連なっていることが不思議です。

 

 

 頭の中が???で一杯になりながら、車を走らせ続けました。

 そして約2時間。

 コロラド州の東端、バーリントン(Burlington)に到着しましたが、ここに来るまでに人家を数件見かけた程度でした。

 

                                                      

           

 

 この時がほぼ15時20分。

 程なくコロラド州を出てカンザス州へ入り、今度は次のタイムゾーン「CENTRAL」に入ります。

 

 カンザス州の州境の町グッドランド(Goodland)の標識を確認しました。

 カンザスへ入ると、以前にも増して緑が視界に増えてきました。

 

 サイロも見えましたので「普通はそうだよな」と、納得というか安心します。

 理解を越えた光景がもたらす獏とした不安から抜け出し、心の平安が戻りました。

 

 

           

 

 

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USA 呆れるくらいです。

2011-07-28 13:56:33 | アメリカ大陸横断 花の旅

 本当に広いですね! 呆れるくらいです。

 

 

 でも、この光景を見たかったんです。

 

 

 そうなんです。

 今回の旅の主目的は植物園ですが、ついでに、生まれてこの方60年「今までに見たことも無い光景に出会ってみたい」という思いが、多分私に海を渡らせたのです。

 

 

 それに似た行動の記憶は以前にもあって、昔、生まれ育った土地を離れ、憧れた北海道に渡ったのも、本当は地平線が見たかったからだった、ような気がします。

 

 

 少し話が逸れますが、絵でも、幾何学模様のモンドリアンの抽象画や、そうだ、アンドリュー・ワイエスも好きですね。

 

 ん~、地平線を見たいこのと説明になってないですか?

 でも、上の写真はワイエスの絵の雰囲気に似ている気がしませんか?

 

 デンバーを過ぎてから1時間半程だったでしょうか、ハイウエーの横にレストエリアがあったので休憩をとることにしました。

 

 アメリカの四つのタイムゾーンに合わせて時計が掲示されていました。

 現在の場所は「MOUNTAIN」です。

 

 

 空腹だったのでカウンターのおばちゃんにメニューを見せてもらい、なるべく量が少な目の「モーニング何とやら」を頼みました。

 それと追加でアイスコーヒーを。 

 

 

 ところが、アイスコーヒーは温かいコーヒーポットとカップで出てきて、それにグラス一杯の角氷が付いています。

 

 エ・・・と、温かいコーヒーが入っているカップに氷を入れるのかなー?角氷のグラスにコーヒーを注ぐのかなー?

 

 戸惑っているとおばちゃんが新しいグラスを持ってきて、写真のような状態にアイスコーヒーを作ってくれました。

 

 

 親切が嬉しかったのでチップとして5ドル札を「親切をありがとう」と差し出すと、おばちゃん、ニコッと笑顔で、何と!コーヒーの入ったポットをもうひとつ持って来てくれました。

 

 嬉しかったけど、そんなには飲めないよ!

 

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USA 真っ直ぐ、ど真ん中

2011-07-28 13:44:13 | アメリカ大陸横断 花の旅

 改めて地図を確認すると、インターステートハイウエー IS70 はアメリカのほぼ中央を東西に横切っています。

 

 と言う事は、デンバーを抜けたこの辺りが、アメリカのど真ん中になるのでしょうか?

 

 

 ずー・・・ と真っ直ぐに、草原を突っ切って進む IS70 ですが、良く見ると両側の草原が微妙に変化します。

 

 

 人の手が加わわる様子が伺えるのです。

 

 つまり、全くの原野ではなさそうで、一番多く見られる状況が上の画像の如くで、下のような緑色の草地が稀に現れます。

 

 

 先の写真のような状況では、トウモロコシの切株状のものが畑に突き刺さっている場所もあれば、枯れ草だけが広がる所もありました。

 

 何より不思議なのは建物が殆ど見えないことです。

 

 これらが牧草地であれば、牛舎などが見えるべきですし、畑であれば農家の家屋などが見えて然るべきです ???

 

 不思議だな~ 何かヒントはないかと思いつつ、平原に目を凝らしながら車を走らせました。

 

 

 ロッキーに雪が残っていましたので、作物が育つには季節が早いのでしょうが、6月頃、この辺りはどんな光景を見せるのでしょうか?

 

  

 如何ですか、この光景? あまりにも、何も無さ過ぎると思いませんか。

 

 

 ハイウエーは、たまに曲がってくれます、

 

 

 たまに人家などを見せてくれます。

 

 本当にたまにですけど。

 

 

 しかし、デンバーを過ぎて40分程度も走った辺りで、風景に変化が現れました。

 

 

 ハイウエーの周囲に木が見え始めたのです。

 

 

 木立は直線状に並んでいます。

 

 水路か、水脈に沿って並んでいるのかもしれません。

 

 

 そして、予想外なものを目にしました。

 

 チェーンステーション 0.5 マイルと記された標識です。

 

 と言うことは、この辺りは冬に、積雪状態になるのでしょか!

 

 真っ白な大平原の中に伸びた、アイスバーンのハイウェイ。

 

 そんな光景を想像し、背骨の辺りがゾクッとしました。

 

 

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USA デンバー通過

2011-07-28 13:31:51 | アメリカ大陸横断 花の旅

 ロッキー山脈を越えて、アメリカ大陸横断の旅は、いよいよ佳境に入ってきました。

 

 

 アメリカを横断してワシントンDCまで続くインターステートハイウエーIS70は、山岳地帯を抜けるとロッキー山麓の町デンバーへと入って行きます。

 道路標識に初めてデンバーの文字が現れました。

 

 

 「さて、いよいよ」という気持ちと、「ここまで来れば何とか」という気持ちが半々です。

 

 ここから先は矢鱈と距離が長いのですが、多分ただそれだけ。

 次の目的地セントルイスまでは一本道です。

 一番注意すべきは「油断」かもしれません。

 

 デンバー市街に入ってきました。

 

 

 チラッと車窓から眺めただけですが、デンバーは風光明媚で、落ち着いた静かな趣の街でした。

 

 西にロッキー山脈を望み、毎朝東の平原から昇る朝日を浴びる町が、喧騒の街であるはずもないと思えます。

 

 

 

 私は昔々、北海道に憧れ、20年近い歳月を北国で過ごしたこともあって、北海道びいきなのですが、このデンバーは、西に日高山脈、東に十勝平野から昇る朝日を、日々に眺める帯広と似ているような気がしました。 

 

 でも、今日はゆっくりお邪魔している時間はありません。

 先を急がねば。

 

 

 この頃になると流石に、ナビのアナウンスに戸惑うことはなくなってきました。

 デンバーの町を、道路の分岐点を間違えることもなく、スムーズに通過して行きます。

 

 

 一度ハイウエーを降りて、ガソリンを補給しましたが、遠くにデンバー空港を見ながら、僅か15分程でデンバーを通過しました。

 

 

 デンバー郊外でハイウエーが進路を南へ向けた時に、右手奥のロッキー山脈が白い雲の下で私を見送ってくれました。

 

 

 草原に果てなく送電線が延びています。

 

 

 道は一直線に地平線へと続いていました。

 

 

 

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USA ロッキーを越えて

2011-07-28 13:13:58 | アメリカ大陸横断 花の旅

 今、手元に地図を確認しながら書き進めていますが、どうやらバイル(Vail)というスキー場を通過しているようです。

 道路に沿って流れていたコロラド川の源流がこの辺にあるようです。

 

 インターステートハイウエーIS70は徐々に標高を高めていきます。

 

 

 すると、何やら路面が白くなり始めてきました。

 

 

 そうなんです、実はこれを心配していました。

 今回の計画ではロサンゼルスからモニュメントバレーまでの想定ルートは1つでしたが、そこから先はロッキー山脈を迂回し、南のサンタフェを経由するルートも考えていました。

 

 距離的にはモニュメントバレーからロッキーの真ん中を突っ切るステートハイウエーS160が最短ですが、早朝や夕方にそこを通るのは、かなりリスクが大きいと考えました。

 

 しかし、前ページで記載したように、ナビが最短時間のルートをインターステート70のルートで示したので、そうであればロッキー越えも大丈夫だろうと、判断したのです。

 ちょっと甘かったでしょうか。

 

 

 この場所へ来るまでチェーン規制の標識はありませんでしたし、対向車も特段に変わった様子もなく走行しています。

 

 それでも流石に、下り斜面では慎重を心がけました。

 凍結路面の下りは非常に危険ですから。

 

 

 

 雪道での運転経験は25年以上もありますので、そんなに心配はしませんでしたが、それでも事故は絶対に避けたいので、車間距離も十二分に取ります。

 

 

 ハイウエーは幾度かのアップダウンを繰り返しながらロッキー山脈を越えて行きます。

 

 

                    

 

 すると間もなく前方に、斜面全体が雪壁となった尾根が現れ、IS70はその下にトンネルを用意していました。

 

 

                       

 

 トンネルを抜けると、路面の色が凍結を思わせる白色から、水で湿った褐色に変化しました。

 

 

 トンネルで潜り抜けた尾根が分水嶺だったのでしょう、もう大丈夫です。

 

 ハイウエーの横にはまだ雪が残っていますが、それも束の間。

 ここまで来れば、ハイウエーの路面は完全に乾燥しています。

 

 

 時刻は12時半頃だったでしょうか。

 理想的な時間帯に、無事ロッキー山脈を越えることができました。

 

 

 

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USA デンバー五輪だった?

2011-07-28 12:14:12 | アメリカ大陸横断 花の旅

 やがて前方に、雪の斜面が見えてきました。

 

 

 どうやらスキー場のようです。

 

 

 何だか湯沢辺りのスキー場を思わせます。

 湯沢を真似たのでしょうか? (冗談です、そんなことはありえません)

 

 

                

 

 ところで、デンバーでは確か、冬季オリンピックが開催されたのでは?と、ネットで調べたら、なんと

 

 『1974年の冬季オリンピックがデンバーで 開催されることになっていたが、62%の住民が、開催費用、環境汚染などの理由から反対し、開催を返上した』 のだそうです。

 

 へー、そうだったかな~、環境汚染か。

 そう言えば、その頃「沈黙の春」とかいう本が必読書だったような気がする。

 環境問題が重視され始めた頃だったなぁー。

 

 この辺のスキー場エリアを運転している時はオリンピックのことなど、考えもしませんでしたが、アメリカにしてはスキー場の周辺の建物が非常に地味で、自然に調和させる意図を強く感じていました。

 

 派手な色彩がアメリカ流だと思っていたので、アメリカ人も周囲の緑に調和させるような配色ができるのだ、と思ってシャッターを押した記憶があります。

 

 どうやら、我々の想像以上に、アメリカでは自然に対する意識が強いようで、自然公園での人々の振舞いや、保善対策などを見ても、自然保護に大きな関心を払っている様子が感じられます。

 

 

 旅の途中で「建物が渋目な色彩だな」と気付いたことが、彼の国の人々の価値観を理解するきっかけに繋がりました。

 

 こんな「気づき」こそが旅の醍醐味なのかもしれません。

 

 そして、今回の旅は、このことをも含め、本当に収穫の多い旅になった気がしています。

 

 

 

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USA カラフル・コロラド

2011-07-28 12:03:36 | アメリカ大陸横断 花の旅

 コロラド州に入り、道路の所々にカラフル・コロラド「COLORFUL COLORAD」の標示を見かけました。

 

 日本語にすると、どうと言うことはありませんが、英語では最初の「COLOR」のスペルが重なりますので、ちょっとお洒落です。

 「彩の国埼玉」みたいなもんですね。

 

 インターステートIS70はコロラド川に沿って少しずつ山岳地帯へと入って行きます。

 

 

 車窓から見る山には、絵に描いたような地層が重なっていました。

 日本のように大陸棚プレートが動くことがないからでしょうか、地層は水平なままに整っています。

 

 

 正面に雲が多く見えてきましたが、雨が降るほどの様子はありません。

 ほんの数時間前までの砂漠とは、すっかり雰囲気が異なってきました。

 

 

 コロラド川が丘陵地帯の中に白く蛇行しています。

 

 

 写真ですと、のんびり走っているように見えますが、実際は時速70マイル(110キロ/h)のドライブです。

 広い風景の中では、速さが感じられません。

 やがて、周囲に山が迫ってきました。

 山頂に、雪が見えます。

 

 

 この辺りは、北海道の手塩川沿いの国道40号線を想い出させます。

 山には高い木立が見えないので、北海道の風景に重なります。

 

 

 この辺りでは、大雪山の麓の層雲峡を走っているような気分を味わいました。

 

 

 黄色い標識は「落石注意」です。

 

 

 山が迫り、離れる中を、ハイウエーは少しずつ標高を上げていきます。 

 

 

 馬が放牧されていました。

 

 

 赤褐色の特異な色の山が、左右に現れました。

 鉄分を多く含んでいるようです。

 

 

 変化に富んだ地形や地質に、興味が尽きません。

 紅葉の季節に訪ねたら綺麗でしょうね。

 

 

 

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USA コロラドの河岸段丘

2011-07-28 11:48:23 | アメリカ大陸横断 花の旅

 先ほど峠を下った辺りで、ユタ州を抜けてコロラド州に入りました。

 

 コロラド川。

 ああ、そうか!

 アリゾナ州のグランドキャニオンを流れる川がコロラド川というのは・・・・

 コロラドに源があるからコロラド川だったんだ。 

 

 ウィキペディアによると「コロラド川(Colorado River)は、コロラド州のロッキーマウンテン国立公園内に源を発し、ロッキー山脈西部の乾燥地帯、アメリカ合衆国の南西部およびメキシコ北西部を流れ、カリフォルニア湾へ注ぐ」そうです。

 

  そのコロラド川の対岸に、久しぶりの人家が見えてきました。

 

 

 グランドジャンクションという町のようです。

 後に続く丘は川コロラド川が削った河岸段丘でしょう。

 

 

 暫く進むと、ちょっと面白いものを目にしました。

 もしかするとジオグラフィーに詳しい人には珍しくないかもしれませんが。

 

 

 下の写真で判別できますが、30メートル程の砂(砂岩)の上に幾重もの地層が見えています。

 これだけの砂(砂岩)の高さがあるということは、この辺りは太古の昔、水の下だったと考えても良いのでしょうか。

 そして、それが隆起し、その上に火山灰などが堆積した。

 更にそれをコロラド川が浸食して現在の状況になった。

 と推測しますが、これで正しいでしょうか?

 

 

 私が気付いたのは砂(砂岩)の高さが、今まで見たこともないほどに厚みがあったからですが、推測通りであれば、ロマンを駆り立てる貴重な光景に巡り会えたことになります。

 

 

 この道筋は、次から次へと本当に面白いモノを、休む間もなく見せてくれます。

 延々と続く、一見単調にも思えるハイウエーに、興味深い事象があれこれと現れ、好奇心が存分に刺激されるドライブが続きました。

 

 

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USA インターステート70

2011-07-28 11:36:57 | アメリカ大陸横断 花の旅

 モアブからステートハイウエーS191を30分程走って、いよいよインターステートハイウエーIS70に入りました。

 この道はアメリカ大陸を横断して、ワシントンDCまで続いています。

 セントルイスまでは一本道です。

 

 

 対抗車線との分離帯の幅が100メートル以上はあります。

 見渡す限りの原野に人口的な構造物は道路しかありません。

 この道路を設計した人は楽だったでしょうね。

 

 ところで、上の写真の所々に白い汚れがあるのにお気づきでしょうか?

 これは走行中、フロントガラスにぶつかった虫の残骸です。

 この頃になると、車の前面は虫の残骸で、フロントガラスやボディーは酷いことになっていました。

 

 IS70は原野の中に緩く曲線を描きながら丘陵地帯へ入り、小さな峠を越えました。

 

 

 遠くに見える山はロッキー山脈でしょう。

 頂が白く輝いていました。

 東の空に広がる雲が、真正面からの太陽の逆光線を妨げてくれました。

 申し分のない、快適なドライブです。

 

 

 ハイウエーの両側にはコヨーテが走りそうな荒野が広がっていました。

 

 

 西部劇の時代には、こんな荒野に牛を追って暮らしていたのでしょうか?

 

 ハイウエーは幾度もなだらかな丘を越えて、地平の彼方へと連なっていました。

 

 

 何度も似たような写真で申し訳ありません。

 しかし、私はこのような、「何もない曠野に、道が地平線に向かって伸びる」といった景色が好きなのです。

 しかも「地平線の手前で道がちょこっと曲がっている」などというシチュエーションは最高です。

 何かの物語が始まりそうな気さえしてきます。

 

 ほらね、峠の頂にトラックが現れました。

 自分で書いていても「何がほらね」なのかは、はっきりはしませんが。

 

 

 峠を越えた辺りから、僅かではありますが緑が目に入るようになってきました。

 

 

 峠を下り始めてから、ハイウエーは緩やかに弧を描き、

 

 

 ス~と下っては、ポンと上がりなどしながら、

 

 

 やがて、川に沿って進み始めました。

 帰国後に、この川の名前を確認しますと、

 

 なんと、この川はあのグランドキャニオンを流れる、コロラド川だったのです。

 

 

 コロラド川もこの辺りでは、島国に暮らす私の目に馴染みのある規模で、川辺に茂る木々も日本で目にするヤナギ科の樹木のように思える風情でした。

  

 

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USA 後は走るだけ

2011-07-28 10:56:31 | アメリカ大陸横断 花の旅

 渡米五日目の朝を寝袋の中で迎えました。

 まだ夜は明けたばかりです。 

 一夜を過ごした車の窓に、西の方角の岩山が、朝日に赤く輝いています。

 良い天気です。

 目に染みる朝焼けの山を眺めながら、寝袋の中で半身となって、昨日買っておいたパンとジュースで朝食を摂りました。

 

 

 昨晩はモニュメントバレーから約230キロ、ナビだけを頼りに、モーテル目指して、夜道をひた走って来ました。

 この町に着いた当初は地名すら分からなかったのですが、朝日の中で町の様子を伺うと随分と殺風景な佇まいです。

 

 

 しかし、ブログを書くに当って、地図を見直してみると、この町はキャニオンランドアーチーズという国立自然公園への拠点となる場所のようです。

 ネットで検索すると、特色のある、中々に面白そうな自然公園です。

 

 各々をリンクしておきましたので、興味のある方はクリックしてみて下さい。

 

 

 こんな素敵な公園への拠点であれば、土曜日にモーテルが満員なのは当然ですよね。

 

 

 そんなこととは露知らず、私は今日の行程だけに気を取られていました。

 町の様子や周囲の状況に注意を払うこともなく、早々に次の目的地を目指してモアブを出発しました。

 

 

 今日は、ひたすらに車を運転するだけですが、アメリカ横断旅行の核心となる、非常に重要な一日です。

 

 

 今回の旅はアメリカ各地の植物園を訪問することが主目的ですが、アメリカの主要な植物園は大西洋側と太平洋側の都市に分散しています。

 その結果、中日にはどうしてもアメリカ大陸を横断するロングドライが必要になります。

 その、スケジュール的に求められる、最も長い距離を走破すべき日が今日なのです。

 

 

 次の目的地はセントルイス植物園です。

 

 昨晩夜を過ごしたモアブから、ロッキー山脈を越えてデンバーまで550キロあります。

 デンバーからカンザスシティーまでは960キロ。

 更にセントルイスまでは400キロですから合計1910キロをひたすらに走り抜けなければなりません。

 セントルイスのミズーリ植物園は開園が朝9時ですから、理想的な時間配分としては、セントルイス手前の300キロ辺りの町に宿泊し、早朝に移動して開園時に到着する、というシナリオがベストです。

 その為には今日中に1600キロを走り抜ける必要があり、単純計算で時速70マイル、15時間のドライブが求められます。

 

 

 できない話ではありませんが、事故でも起こしたら元も子もありません。

 

 旅に想定外は付きものですから、時速70マイルで15時間は計算上の話です。

 何があるかは分かりませんので、無理はするまいと自分で自分を戒めました。

 

 

 目の前には、ただただ真っ直ぐに、地平の彼方へとハイウエーが続いていました。

 

                 

 

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