井上梅次の脚本がいい!
江戸時代版「天井桟敷の人々」。
「知らざあ言って聞かせやしょう・・」
歌舞伎の「弁天小僧」、「娘道成寺」を贅沢にからめて、
山本富士子をめぐるはぐれもの三人・滝運和尚 (勝新太郎)・鶴木勘十郎(大木実)
・芳之助(市川雷蔵)の恋の鞘当て、奇妙な友情を描く。
三悪人というところから黙阿弥の「三人吉三」も思い出してしまう。
(なまぐさ坊主もいるし)
江戸時代も末の頃。
相次ぐ貨幣制度の変化で世間は混乱。
庶民の暮らしは悪くなるばかり。
泥棒横丁と呼ばれる両国界隈。
昼も夜も人の波がひかない。
隅田川の川べり、芝居小屋、
にぎわう江戸の町などの美術も素晴らしい。
芝居小屋の師匠・喜久之助 に山本富士子。
モテモテ。ちょっと歩けば知り合いに出会う。
パトロンが囁く。
「お前の知り人はロクな奴はいないな」
「育ちが泥沼ですもの。でもアタシは泥沼が大好き。
泥が骨まで染み付いてんでしょうねぇ」
名台詞の目白押し。
「医者は無用。呼ぶなら坊主にせい」
あきらめていた夢を再び追い求めようとする二人。
娘道成寺の踊りで雷蔵を想う女心をシンクロさせるところもニクイ演出。
雷蔵の女形の芝居、山本富士子の男役も
見られる欲張りな映画。
大木実+井上梅次といえば、
あの大傑作トンデモ映画「黒蜥蜴」があった!
雑踏で始まり雑踏で終わる。
時代の閉塞感は現代にも似ている。
1962年 井上梅次監督作品 脚本 井上梅次 大映
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江戸時代版「天井桟敷の人々」。
「知らざあ言って聞かせやしょう・・」
歌舞伎の「弁天小僧」、「娘道成寺」を贅沢にからめて、
山本富士子をめぐるはぐれもの三人・滝運和尚 (勝新太郎)・鶴木勘十郎(大木実)
・芳之助(市川雷蔵)の恋の鞘当て、奇妙な友情を描く。
三悪人というところから黙阿弥の「三人吉三」も思い出してしまう。
(なまぐさ坊主もいるし)
江戸時代も末の頃。
相次ぐ貨幣制度の変化で世間は混乱。
庶民の暮らしは悪くなるばかり。
泥棒横丁と呼ばれる両国界隈。
昼も夜も人の波がひかない。
隅田川の川べり、芝居小屋、
にぎわう江戸の町などの美術も素晴らしい。
芝居小屋の師匠・喜久之助 に山本富士子。
モテモテ。ちょっと歩けば知り合いに出会う。
パトロンが囁く。
「お前の知り人はロクな奴はいないな」
「育ちが泥沼ですもの。でもアタシは泥沼が大好き。
泥が骨まで染み付いてんでしょうねぇ」
名台詞の目白押し。
「医者は無用。呼ぶなら坊主にせい」
あきらめていた夢を再び追い求めようとする二人。
娘道成寺の踊りで雷蔵を想う女心をシンクロさせるところもニクイ演出。
雷蔵の女形の芝居、山本富士子の男役も
見られる欲張りな映画。
大木実+井上梅次といえば、
あの大傑作トンデモ映画「黒蜥蜴」があった!
雑踏で始まり雑踏で終わる。
時代の閉塞感は現代にも似ている。
1962年 井上梅次監督作品 脚本 井上梅次 大映
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自慢話とか(笑)デビュー作のいきさつとか色々聞きましたが、あらかた忘れてしまったのが残念です(笑)
新東宝でのデビュー作は江戸時代の長屋を舞台にした推理劇だったと話されてました。何でも、正月番組が急にNGになり、撮影所長が困りきっていて、当時助監督の井上監督が「たまたま」相談持ちかけられたそうです。アイディアをチョッと話したら即「GO!」が出て慌てて徹夜で脚本を完成させたそうです。執筆中に美術監督がやって来て、本が出来てもいないのにセットの相談されて困ったとか。
お会いしたのは「金浦映画祭」と言う地味ながら毎年やってる地元のイベントです。監督が参加されると言うので大映で監督された「黒蜥蜴」のレーザーディスク持参したンですが、監督はこのLDの存在を初めて知った様で、感慨深くジャケットを眺めておられました。
「黒蜥蜴」はダイダイ大好きな映画です。
この思いを私もなんとか井上監督に
伝えたいものです。うらやましいです!
調べたら監督作品もさることながら、
脚本もものすごく書かれていますね。
お元気そうでなによりです。
貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
内容も衝撃だったなぁ、当時としては(多分)画期的な、犯罪者寄りの展開で、妻(山岡ヒサノ)を殺した主人公(三国連太郎)に非常に同情的。
妻は新興宗教にはまっていて、もうダメ人間に描かれて、「殺されても仕方ない」と観客を納得させるのが恐ろしい(笑)
黒蜥蜴も衝撃でしたね、何でミュージカルになるの?(笑) 大木実って何考えてるンだか判らない俳優で、ミスキャストの様だけどチャンとはまっている。脱帽。
面白そうですね!
「黒蜥蜴」すごい映画でした!
邦画大好きな若輩者です。よろしくお願いします。
大映映画は山本富士子さんや雷蔵さを目当てに見てきてすごく好きです。
この『女と三悪人』はまさにゴージャスの一言、シックさと華やかさがマッチしていて大好きな作品になりました。
知識はぜんぜんついて回ってないので勉強させていただきます。
以前『約束』の記事でお世話になっておりました。
またお邪魔いたします!
この映画、私もびっくり。
面白かったですよね!台詞も面白いですしね。
「約束」・・・いい映画でしたね。
勉強だなんておっしゃらずに
気軽にコメントくださいね!
山本富士子さんって綺麗で華やかですねえ。
日本画から抜け出したようです。
雷蔵さんとのツーショットも綺麗でした。
記事には書いてませんが中村玉緒さん、
熱演してましたね。
井上監督の作品とは思っていませんでした。
大映らしい映画に思えます。
井上監督のモダンなセンスが時代劇にも生かされていますね。
先日ちょうど青山一丁目にある
娘さんの井上絵美さんが経営されているお店をのぞいたところでした。
ご冥福を祈ります。月丘夢路さんには
長生きして欲しいです。