「球体であるボールをつかまえる」方法の違い
●フェースローテーション
開いて閉じて ボールを打つ方法と
●フェースの下向きを作って 地面に押さえ込む方法
の違いはかなり大きいです。
私個人の目 からすると
どんなに スムースなスイングをしていても
フェースローテーション、開いて閉じてボールを打っている人の
スイングは 単にゴルフらしい形を繕っているだけ、形を真似ているだけ、
型だけで見ても その多くがトップとフィニッシュの型だけを作っており、
その間は そのトップとフィニッシュの間としてつながりがなく、
どうして その形になるのか
どうして その形が良いのか
が まるで見えてきません。とても奇妙です。
ゴルフを覚えたての人が 見よう見真似で
ゴルフクラブと言う 長い棒を振り回している のに熟練し、
ゴルフスイングらしく 見えるようにしているだけに 感じます。
スイングの悩みの殆ど、と言っても良いほど
「フェースの下向きを作って 地面に押さえ込む方法」から見ると
ほぼすべて要らないコトで悩んでいる、苦しんでいる と言えます。
この例えは 今風な話では無いかとは思いますが、
こんな違いです。
昨今では 車を持たない、運転免許を持たない方も増えています。
運転も自動運転技術が盛んに研究されている時代です。
昔の車は エンジンをかけるのに チョーク(死語)を使ったり、
マニュアルミッションのギアを変えるのに、
回転数を合わせないと入り難かったりしました。
そう言う車を今も好きな人はいるでしょうし、
車でレースをしたりするのが好きな人もいますが、
大抵 の人にとっては 車は単なる移動手段です。
車の運転そのものより、モノや人を運んだり
車で「何を」しに行くか、「何を」するか、「何処」へ行くか の方が
重要と言うか、それが車の役割なんじゃないかと思います。
ですので 車でレースをして速く走るテクニックは
知っていても損はないし、役立つコトもあると思いますが、
普通に車を使うのであれば 知らなくても問題ありません。
カウンターを当てる、逆ハンドルを切る、なんて言うのは
雪道などには応用されますが、それを避ける、そうならないようにする、
そうなりそうな時には乗らない 方が一般的 だと思います。
ハードな、オーバースペックな(軽いヘッド/硬いシャフト)のクラブは
昔の いろいろと神経を使う車に似ています。
自分の体力、年齢に応じた(重めのヘッド/柔らかめのシャフト)は
ごく普通の今どきのオートマチックな車 です。
車好きにとっては ナンバーの付いたゴーカート と思われるかも知れませんが、
ゴルフにとって 打つコト、ショットは 車で言う移動『手段』であって
ゲームそのものをする『手段』に過ぎません。
その上で
一般に車を使うのに まるで レースをするようなテクニックを追いかけ
それを神経を使う車、しかも それをねじ伏せるような使い方 をしているのが
今どきの フェースを開いて、閉じる打ち方 に感じます。
なぜ 必要もない、目的に即していない 無駄な技術を追いかけ
それを 神経を使うクラブで、機能を無理やりねじ伏せて使おう とするのか
なぜ そんなに難しく ボールを打とうとするのか…… 謎です。
一度 正規なつかまえ方 を知ってしまえば
生涯を通して、スライスに悩むこともありませんし、
逆に 適度な範疇であれば スライスでも気にする事はないでしょう。
フェースを開いて、閉じて使う というコトは
かなり色々なモノ(特に角度)が常時、変化しているので
弾道の高さだけを治したり、
弾道の曲がりだけを治したり、
弾道の方向だけを治したり、
箱根細工のように 何かを治そうとすると 別なモノが壊れます。
ヘッドをturnさせる というコトは
ロフトが変化し、ヘッドの向きが変化し、ヘッドの高さが変化し、
それらの複合した影響で自分の姿勢も変わります。
勿論 正規なつかまりであっても ミスは生じますが、
その度合いや、確率、修正方法の複雑さが格段に異なります。
確かに 長年の経験から
フェースを開いて閉じる と言う打ち方でも
ある程度のゴルフは出来るでしょうし、
痛みや故障の問題が耐えられれば
続けていくことも可能だとは思いますが、
一旦、悩みが深くなったら その解決方法は
タイミングがすべて、
瞬間芸の中でのコトなので 自分自身でしか解決出来ません。
そして その反復性はものすごく低い と言わざるを得ません。
痛みや故障が耐えられなくなったら 逃げる道は多くありません。
是非 意を決し、
ゴルフショットにとっての
本当の始めの一歩 の
「つかまえ」を理解し、正規な「つかまえ」にトライしてみて下さい。
そこが ゴルフショットのすべて と言っても 決して過言ではないのです。