ゴルフクラブ、クラブヘッドには
重心位置 というのが存在します。
これは ヘッド重量の中心点・軸点ということで
それは それにつながるシャフトの延長線上ではなく
ずれたところに位置しています。
この「ずれた」というのは
実はスイングにとっては とても大切で
ずれているから スイングがよりしやすくなる
というか、スイングの形そのものが形成されるのです。
ですが、現代 主流になっているスイング論は
その「ずれた」位置にある重心位置を邪魔者
として扱うスイングです。
が 故に軽いヘッドになり、
それを感じにくい、イエそれを感じられないシャフトの硬さ
にするのだと思います。
確認はしてませんが、日本のそこそこ有名なプロが
ごく最近 重心位置のずれていない
重心距離ゼロのクラブを発売したそうですが、
ああ この人はスイングも
ゴルフクラブもわかっていないんだなぁ と
非常に残念に思いました。
ま それは兎も角
この重心位置のずれをどう使うかが
スイングとも言えます。
自分のクラブの扱いの中で
シャフトに対し 重心位置をどこに位置させているか
によって 次の動作が決まっていくものです。
知っての通り スイングは自分の思い描いている動作
だけでは済みません。
その自分の動かしている(正確には移動させている)
そのクラブの位置やクラブ、クラブヘッドの姿勢が
作り出す不可抗力
その半々の関係、もしかすると不可抗力の方が
結果的にはスイングに作用する要素としては
多いかも知れないくらいです。
思い描いているスイング自体が間違っている可能性も
否めないのは否めないのですが
まずは その重心位置がどのように次の位置へ誘うか
ちゃんと感じておく必要があります。
よく言う 自分の行きたい(移動~動作したい)方向 と
クラブの行きたい方向が 出来るだけ同じ~近似値
であることが理想的です。
自分の行きたい方向とクラブの行きたい方向に
「ずれ」がある時、クラブは必要以上に重くなりますから
「力み」が発生します。
これが力みの原因です。
力んでいるスイングというのを解決するのは
力まないこと、ではなく
力むようなクラブ位置や姿勢を作らないことにあるので
それを修正しない限り、力むな!と言っても
何も解決しません。
力まなければ打つことが出来ないから(必然) です。
まあ 根本的に
その重心位置だけでなく
ヘッドの重量を グリップからヘッドへの 外への
遠心力として使っている限り
どのような位置や姿勢であっても
「力み」は発生します。
遠心力とは外への膨らむ「チカラ」ですので
それは動作や移動の負荷にこそなれ
推進力の阻害要素ですので、力まざるを得ません。
クラブは重くなるわけですね。
失礼な言い方かも知れないのですが
遠心力が打撃のエネルギーの源 だと考えている限り
長い棒の先に重さの集中した「ゴルフクラブ」という
構造物を上手に使える筈もありませんし、
まして そのヘッドの重量の中心点がずれている
重心位置という存在を有効利用できる筈もありません。