なんでもかんでも「言霊」で片付ける、
井沢手法にも食傷気味だったけど、
「源氏物語」に関してだけは説得力がある。
源氏物語はラブストーリーとしての一面がフィーチャーされがちがけど
「光の君」のサクセスストーリーでもある。
天皇の子供でありながら臣籍に落とされ、
一時は須磨にまで逃げ延びながら
最後は准太上天皇まで成り上がる。
しかし、光源氏が倒した恋の、仕事の、ライバルこそが
藤原氏、紫式部が属する一派である。
これは矛盾する。
じゃあ何故ライバルを称える小説を書いたのか?
源氏を没落させた張本人の藤原氏が、
源氏の怨霊を沈める為に書かせた、って理論である。
ただ、この説の根本的な問題点として
「作者は本当に紫式部か?」
って点がある。
実は左遷させられた「光源氏のモデル」と言われる源高明自身の作って説もあるし。
更に、一番の問題点として
井沢元彦は、「源氏怨霊鎮魂説」はさも自分が考え出したように
「文学ばっかりやってるやつには生まれない発想」と得意気だけど、
室町時代初期に成立した源氏物語の注釈書「河海抄」で既に
「藤原氏により左遷された源高明の鎮魂のために藤原氏一族である紫式部に書かせた」
という説が掲げられているからね。
井沢ちゃ~ん、
700年ぱかし遅かったねー。
井沢手法にも食傷気味だったけど、
「源氏物語」に関してだけは説得力がある。
源氏物語はラブストーリーとしての一面がフィーチャーされがちがけど
「光の君」のサクセスストーリーでもある。
天皇の子供でありながら臣籍に落とされ、
一時は須磨にまで逃げ延びながら
最後は准太上天皇まで成り上がる。
しかし、光源氏が倒した恋の、仕事の、ライバルこそが
藤原氏、紫式部が属する一派である。
これは矛盾する。
じゃあ何故ライバルを称える小説を書いたのか?
源氏を没落させた張本人の藤原氏が、
源氏の怨霊を沈める為に書かせた、って理論である。
ただ、この説の根本的な問題点として
「作者は本当に紫式部か?」
って点がある。
実は左遷させられた「光源氏のモデル」と言われる源高明自身の作って説もあるし。
更に、一番の問題点として
井沢元彦は、「源氏怨霊鎮魂説」はさも自分が考え出したように
「文学ばっかりやってるやつには生まれない発想」と得意気だけど、
室町時代初期に成立した源氏物語の注釈書「河海抄」で既に
「藤原氏により左遷された源高明の鎮魂のために藤原氏一族である紫式部に書かせた」
という説が掲げられているからね。
井沢ちゃ~ん、
700年ぱかし遅かったねー。