絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

オーラの泉

2009-08-15 | 美術
今夜、オーラの泉に倉本総さんが出ていました。

私は、この番組はほとんど見たことがありませんでしたが、つい、見てしまいました。あまり見ない理由は、なんだか、前世とか、神がかり的なことばかり言うんだなと思って毛嫌いしていたのです。
一面ばかり見ていたのかもしれません。いや、ほとんど見なかったので、あまりコメントはできません。

ただ、今日は、倉本さんだったので、見ました。

すると、倉本さんが、北の国からを書いている時、「自分で書いている気がしなかった」と言いました。何かに書かされているという感じがしたと。

そして、棟方志功さんの話を出して、棟方さんの言葉で、「私は自分の作品に責任をもてません、だって私が作っているんじゃないのです。神に作らされているのですから。」と言っていたことが、映像で本人の口から語られました。

三輪さんの話でも、三島由紀夫さんが、あるとき、自分で書いている気がしないと言ったと直接聞いたと話していました。

そういう時は、後から書きなおそうとしても、筆が入れられないと言っていました。

ーーーーーー

ちっぽけな私の体験でも、観音様を描いていて、10枚目が描けなくなったのは、観音様がもういいよと言っているような気がしたと話しましたが、もしかしてそうなのかな??と思ったりします。体が不自由なので大変でしたが、そう考えたらよく8枚も完成できたなと思います。これも何かが私に描かせたのかもしれません。

ーーーーーー

ミケランジェロが人間技とは思えないような絵を描いたのは、神が乗り移ってミケランジェロと言う画家を通して、作らせたのかもしれないと思ったりしますよね。ミケランジェロ自身も、彫刻を彫っている時、自分が作っているんじゃなくて、中にいる人を出してやるんだと言っていたそうです。ミケランジェロの未完成作品を見ると、それがわかります。まるで、埃をはたいて出てくるような感じがします。

ーーーーーー
私は、神という言葉を使いましたが、「何か」がと言った方がいいかもしれません。
キリスト教の神とか、限定できないからです。

ピカソがライバルにも書きましたが、まるで神が乗り移ったかのような体験という話をしました。才能の爆発という言葉で、表現しました。どこかで爆発するから、それまでがんばれ!と。自分を乗せるとか、その気になるとか、そういう部分も同様です。「描けなかったら、神に乗り移ってもらえばいいのです」と書きました。

ーーーーー
※ 「神」とか、「何か」とか言いましたが、私は特別な何かそういう存在があることを認めているわけではなく、まるでそんな感じに思えるほどという意味でつかっていますので、誤解のないように。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

二つの岩窟の聖母

2009-08-15 | 美術
レオナルドダビンチの岩窟の聖母です。(ルーブルの絵)

これは、一つがルーブル美術館にあり、もう一つは、ロンドンナショナルギャラリーにあります。その違いを見つけてみましょう。

どこが違いますか??

    

左がロンドンナショナルギャラリーの絵、右がルーブルの絵です。

違いは、いくつかありますよ。

その前に、絵の説明をします。

 1、中央にいる女性が、聖母マリアです。
 2、左の子供がヨハネです。
 3、右の子供がキリストです。
 4、右にいる天使は大天使ガブリエルです。

いま、エジプトに逃げる途中、洞窟で休んでいるところです。

ーーーーーーー

ヘロデ王が2歳までの男の子を殺せと命令を出したので、殺されないようにエジプトに逃げたのです。

なぜ、そんな命令を出したのでしょう??

それは、ユダヤの王が生まれたというお告げがあったからです。
ユダヤの王は自分以外にはいない、とんでもないことだと言って怒り、それで最近生まれた男の子を殺せと命じたのです。

これは、東方から彗星を追いかけてきた東方の三人の博士から聞いたようです。
その三人は、キリストに礼拝すると、帰って行きました。ヘロデにはこの子がキリストだとは言わずに去りました。

これを東方三博士の礼拝(マギの礼拝)と言います。

ーーーーーー

結局、関係ない男の赤ちゃんがたくさん兵隊によって殺されました
悲惨な出来事ですね。

ーーーーーー
この絵は、ミラノで、レオナルドが注文されて描いた絵です。
実は、レオナルドはなかなか完成させないという噂があったので、どのくらいの期間でやるかを試すために、7ヶ月で仕上げるように命じられたそうです。
実際は、なんと3年かかりました。

依頼者は、無原罪懐胎委員会というところからです。教会の祭壇画として依頼したそうです。
しかし、結局、この絵は拒否されました。

理由は、どちらがキリストだかわからないというものでした。

もう一つの絵(ロンドンの絵)は、25年後に描かれました。そして、これが受け取られました。
この絵は、最初レオナルドが描き始めましたが、完成は弟子がしたといわれています。

それでは、違いをみましょう。

1、ロンドンの絵は、左のヨハネが十字架を持っている。
  十字架を持っている方がヨハネである。他の絵でも共通しているので覚えておくといいですよ。

2、大天使ガブリエルの手。ルーブルの絵はキリストの頭の上に手がある。
  ヨハネを指しているのか、マリアのお腹を指しているのか?

3、ロンドンの絵は、頭に天使の輪がある。
  これで、この絵はただの母と子の絵ではなく、聖母子像であるとわかる。

大きな違いはこの3つです。

しかし、細部を見ていくとまだまだ、有りそうです。研究してみてください。

ーーーーーーー

因みに、この絵(ルーブル)の大天使ガブリエルは、世界で一番美しい顔だと言われています。どうですか??


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする