やまじゅん通信 “きょうのヤマ場”

日本共産党前神戸市会議員 山本じゅんじ WEB通信

石炭火力から脱却を

2021-12-14 | 地球温暖化



 8日、神戸市議会の本会議が開かれ、一般質問にたちました。テーマは、中小企業支援の拡充と、地球温暖化対策、ニュータウン対策について、それぞれ聞きました。

 地球温暖化については、先ごろCOP26が開かれたばかり。気候変動についていっそうの取組み強化が求められており、神鋼火力発電所の問題と地球温暖化防止への神戸市の取り組みについて質問しました。
そのうえで、再生可能エネルギーや自然エネルギーにシフトしたエネルギー計画を早急に打ち立て、2050カーボンニュートラルに積極的に取り組むよう求めました。

 神鋼火力発電所の問題では、増設される2基も含め中止を求めるべきだと質しました。
2050カーボンニュートラルには、2030年までの取り組みが大きなポイントと言われています。石炭火力発電に頼っている場合ではないと世界的にフェーズアウトが必要だと言われているにもかかわらず、石炭火力発電を合理化する答弁で極めて残念なものでした。2050カーボンニュートラルという目標を実現しようとどこまで本気で考えているのか、疑問に感じざるを得ない答弁です。
 
 「現状において安定供給性や経済性に優れている。当面はエネルギーの安定供給の観点から必要とされている」「2030年までに石炭火力への20%アンモニア混焼の導入普及を目標」「バイオマス燃料の混焼やアンモニア混焼など、CO 2の取り組みを強化するということが明示をされており、国のエネルギー基本方針に沿ったものだ」との答弁。今後作られる国のマニュアルとも整合を取ることが必要などとの姿勢も示し、すすんで本気で取り組むという前のめりの姿勢が見られません。
国対応を待ってるだけじゃないとして、神戸市の地球温暖化防止実行計画の見直しも議論しているとのことですが、まとまるのはまだ先のようです。とても待っていられません。

 だいたい、アンモニア混焼などが有効な手立てと言えるのでしょうか。
たしかにアンモニアの混焼では温室効果ガスそのものは減るでしょう。それでも、あくまで混焼ですからCO2は出ます。
さらにアンモニアの製造過程でたくさんのCO2が出ることを考えれば、トータルで考えるとどれだけ削減できるのか、極めて疑問です。

 もう1点は、神戸市と神鋼との間で結ばれた環境保全協定です。私は、この協定についても問題提起をしました。とくに火力発電所について、これだけ温室効果ガスの排出が問題とされていながら、削減目標にはなんら触れられていません。一方で削減の取組みについてはCCSなど研究段階の未確立の技術を並べていたりするなど、具体的なものは何もありません。しかもそれなのに、「協定の内容が遵守されている特段の設定措置は必要ないことをお知らせします」と神戸市は神鋼に通知しています。
この点を指摘すると、これは紳士協定であり事業者が作成したものだとしつつ、改定も含め話はしていくとのべました。
2050カーボンニュートラルは大事な課題だというのなら、神鋼火力発電所の中止こそ求めるべきではないでしょうか。



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