須永博士美術館スタッフブログ

熊本県阿蘇郡小国町にある、須永博士美術館。スタッフ佐藤から様々な情報をお伝えします。

道徳授業地区公開講座

2014年06月29日 | 講演会・サイン会のお知らせ
2014年6月28日、
東京都荒川区立瑞光小学校様にて

道徳授業地区公開講座の講師として講演会を行いました(*^^*)

前日、夕方から準備をさせていただきました。

驚いたのは、先生方がこんなにたくさん待っていてくださって、あっという間に車から体育館まで運んでくださり、動きが早い!!

会場準備も手伝ってくださると言ってくださったので、ならば・・・と、ステージ上に飾る作品を、先生方に選んでもらいました。

何枚もある、長い垂れ幕の中で、ステージ上に飾れる枚数は6~7枚。
選んでいただいた垂れ幕をかけているところです↓













準備に一時間はかかるかなぁと思っていたところ、先生方のお手伝いのおかげで、30分で終わってしまいました!!

作品も一緒に並べていただきました。
学校での講演会の場合、作品の販売をしないこともよくありますが、今回はこんなにたくさん並べさせていただき、本当に感謝です(*^^*)




正面玄関には、須永博士紹介コーナーを作っていただいていてありました。





児童の皆さんも、ここで詩集を読んでくださっていて、講演会を楽しみにしてくれていたそうです(*^^*)



そして、迎えた6月28日(*^O^*)

この日は学校の公開日で、授業参観と、来年1年生になるお子さん達も来られていたり、地域の方々も見に来ていたり、校内はたくさんの保護者さんや地域の方々がいました。

体育館もそっとのぞいていってくれる方々もいて「わぁ!」「すごい!」と言ってくれたりしていました。

今回は3年生以上の皆さん対象で、保護者の皆様がどのくらい講演を聞きに残ってくださるかなぁ・・・と思いながら迎えた本番!!

後ろの席までいっぱいになりました(*^O^*)
感謝です!



10時半から始まった須永博士講演会、少しだけ、内容を紹介します(*^^*)

「皆さん、こんにちは。須永博士おじさんです。

まさか、瑞光小学校で旅のお話しをすると思いませんでした。

おじさん今、目から涙が出ています。

この南千住で育って、そして三瑞小学校で勉強して、そして世の中に出たんですが、おじさんは“ひとりぼっち”になってしまいました。

ふつうに生きていけると思ってました。
働いてお給料、お金をもらって生きてゆけると思ってました。

ところが、会社に行きましたら、2年間、会社で「お前はダメだ。役に立たない」と言われました。

はねかえす力があれば良かったのですが、おじさんはおとなしい男の子で、「僕ってダメな人なのかなぁ。役に立たないのかなぁ」と思ってしまいました。

そして20歳の時、会社をやめて、ずっと家の中に閉じこもっていました。

お母さんとふたり暮らし、ひとりっこでした。
自分には何の力もありません。

だれも、「がんばれ」と言ってくれませんでした。

「あぁ、僕ってダメな人間なんだ。」

「もう生きていてもダメだ。」

そう思いました。

でも、その中に家で読んでいた本がありました。

石川啄木さん、高村光太郎さん、萩原朔太郎さん、宮沢賢治さん・・・

その詩を読むと、涙が出てきました。

「いいなぁ。こういう詩を書ける人になりたい。

対人恐怖症という病気、人とお話しはできない。けれども書くことはできる。

詩人になりたい。自分も詩人として世の中を生きてゆきたい。」

でも、誰も「なれる」と言ってくれません。

21歳の時、生きているのがつらくなって、「あぁ、もう僕はダメだ。」「もうだめ。お母さんごめん、僕、もう生きているのやめる。」と、雨の降る日、鎌倉というお寺がいっぱいあるところに行きました。

そして、もうここでやめよう。生きていることをやめよう。と思いました。

その最後の時、

人間には、心というものがここにあります。

「悲しい、悔しい、嬉しい、楽しい」心で感じます。その心から、言葉が出てきました。

「助けてくれるのは自分しかいない。」

「今からこの弱い自分を自分の力で、絶対強い人間に作ってみせる!」

この言葉が出てきました。

そして今日まで50年間、この言葉ひとつで北海道100回、九州200回、沖縄50回、アメリカ、カナダ、フランス、スイス、メキシコ、ドイツと旅をしてきました。

このリュックを背負って、「日本一の詩人になってみせる」「絶対強い人間になってみせる」そう決めて、今日まで詩人の道を生きてきました。


・・・・・・・・・・・・・・・

ここまでが、須永博士が生まれ育った南千住、そして絶望の青春時代、詩人になりたいとひとすじの希望を持った21歳、強い人間になりたいと旅を始めるまでのお話しです。

ここから、旅で出逢ってきた、一生懸命生きている人達のお話しをしました。

「人に負けてもいい

しかし

やるべきことをやらない

自分の弱さには

絶対負けたくない」

という詩を小学校2年生の時にお母さんに買ってもらって、その言葉で自分の好きなスポーツをして一生懸命練習し、オリンピックで金メダルをとれた

ソフトボールピッチャー、上野由岐子さんのお話し

静岡県浜松の展覧会場で出逢った、ひとりのお母さん
その娘さんは病気と闘う13歳の横山真理さん。

「娘に詩を書いてください」というお母さんに書いた詩

「お母さんごめんね

いつもわがままばかりいって

お母さんをこまらせてばかりして

でもわたしは大丈夫

自分を持っているから

自分の道は知っているから

お母さん身体を大切にしてね

わたしのお母さん

いつまでも夢を人生を

大切にしてね」

この詩を書きました。

お母さんが大好き。でも、病気がきつくて、お母さんに冷たい言葉をかけてしまう。そんな自分が悔しい。

真理さんは、須永博士にお礼を言いに、展覧会場までお母さんにおんぶをしてもらい会いに来てくれたそうです。



命が終わるその瞬間、真理さんは最後の力を振りしぼり、1分間に

「お母さん お母さん お母さん お母さん お母さん お母さん・・・・」

40回、「お母さん」と読んで天国へ旅立った真理ちゃん

須永博士は、真理さんのその瞬間をお母さんから聞き、真理さんの家に言って写真を見たときに

「本気をだせばなんでもやれる」

と、真理ちゃんの声が聞こえてきたそうです。

人間、つらいとき、追い込まれた時、もうダメだと思ったとき、

その時こそ、「本気」の力が出る!と。

その時から、須永博士は頭を坊主にして、真理ちゃんの写真と一緒に旅を始めました。

もう今から30年前の出逢いです。

この後も、旅で出逢ったすばらしい人生を送った方々のお話をし、そして6月28日の朝、瑞光小学校についてから書いたという詩を紹介しました。




「やるんです

やってみるのです

やれるんです

あなたが力をだせば

やれないことも

やれるんです

自分の大切ないのちです

自分の大切なたった一度の

人生です

荒川区立瑞光小学校のあなた

本気をだせば あなたならやれます」


“本気をだせば、あなたなら、あなたらなら、絶対やれます。

本気でやってください。本気で一生懸命、たとえ今出来なくても、やればできます。”

とみんなの顔を見ながら、付け加えました。

そしてもう一枚

「瑞光小学校は

127年目になりました

たくさんの人がこの学校で学び

卒業してゆきました

あなたも一生懸命 努力・挑戦して

すてきな人になってください

世の中に役立つ人に

なってください

須永博士 旅の詩人

2014年6月28日

荒川区立瑞光小学校にて」





この後も、日本各地で出逢った、素晴らしい人生を生きた人、生きている人、夢に向かって努力をしている人のお話しをし、

「瑞光小学校のあなたは、全国でも活躍できる人になってくれると思います。瑞光小学校のみんなに、人間って素晴らしいよ、努力すれば夢はつかめるよと言ってあげたいと思っていました。」
と、この日皆さんに会えたことを喜びました、

おじさん、何もできない人間でしたが、「詩人になりたい」と旅をしてきました。

「詩を書くところをみせたいです。」

と、壇上から降りました。

いつも自分に決めてることばがあります。「百回聞くよりも、1回、自分の目で確かめよう」

そう言って、みなさんの中から一人の男の子の手を取り、前に来てもらいました。

その男の子に書いた詩です。



「結太が自分の夢に

挑んでゆく

何があっても

前へ前へ

生きてゆく

そして

大きな強い

人間になってゆく

さあ ゆくぞ」

そしてもう一人、女の子にも書きました。



「ねねならやれる

その笑顔

その元気

その明るさなら

ねねの夢はつかめる

やるならば

“日本一”

さあ 挑戦です」

人の2倍、3倍努力すること

どんな時も忘れないで、そして、本物の人、プロの人を見ること、本物はすごいからね、

今から夢をもつのはすごい!なんでもやれるよ!

とエールを送りました。




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