2021年10月に開催しました第57回日本胆道学会学術集会の講演、インタビュー、特別企画、緊急企画、主題演題の中から胆道癌治療のトピックスと優秀演題を集めた記念誌「胆道癌の診断と治療の動向2021-2022」がこの7月にライフメディコム社から発刊されました。
全体は5章構成で、第1章は私の講演「胆道癌外科治療の歴史と胆管癌の治療成績」、東大名誉教授小俣政男先生の講演「ゲノムからみた癌と感染症50年」、東京女子医大名誉教授高崎健先生の「HPDについて」のインタビュー、元名古屋大学第一外科教授二村雄次先生の「胆道外科医を目指した頃」のインタビュー、東京医科歯科大学の工藤篤先生、東海大学の浅井さとみ先生、東京女子医大八千代医療センターの杉山晴俊先生による新型コロナ感染症の総説からなります。
第2章のテーマは胆道内視鏡の動向で、埼玉医大国際医療センターの良沢昭銘先生の「胆道内視鏡診療の最新動向」、東京医大の永井一正先生の「胆道癌に対する内視鏡診断の動向」、千葉県立佐原病院の露口利夫先生の「胆道疾患に対する内視鏡的ドレナージの動向」、東邦大学の岡野直樹先生の「乳頭部腫瘍に対する内視鏡的乳頭切除の動向」からなります。
第3章のテーマは胆道癌に対する化学療法の動向で、神奈川県内がんセンターの古瀬純司の「胆道癌化学療法の歴史」、山口大学の井岡達也先生の「切除不能または再発胆道癌に対する薬物治療」、東大医科研の柴田龍弘先生の「胆道癌における治療標的・バイオマーカー」、栃木県立がんセンターの仲地耕平先生の「胆道癌に対する術後補助化学療法」、そして広島記念病院の村上義昭先生の「胆道癌術後補助療法の実際」からなります。
第4章のテーマは胆道癌に対する外科治療の動向で、大阪公立大学の久保正二先生の「肝門浸潤を伴う肝内胆管癌に対する治療戦略」、千葉大学大塚将之先生の「胆道癌に対するconversion surgery の動向」、藤田医科大学の堀口明彦先生の「胆道癌に対するロボット支援下腹腔鏡手術の最前線」、日本医大千葉北綜合病院の大城幸雄先生の「肝胆道手術における手術ナビゲーション」、大阪公立大学の石沢武彰先生の「術中蛍光胆道造影法:開発の経緯と今後の展望」からなります。
第5章は優秀演題です。
以上なかなか興味深い内容となっています。