SURGERY NOW note

がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。

ドレナージ用の内瘻化チューブが不足?

2011-04-29 | 治療
つい先日術後患者さんのお腹のドレーンを交換しようとしたら、看護師さんから「内瘻化チューブがありません」と言われて驚きました。これまでこうした主なチューブ類が無くなることはなかったので、今回は東日本大震災による影響なのかもしれません。そこでこれに代わることのできるファイコンカテーテルなどを緊急で使用できる体制にしたいと思います。

岡本太郎著「日本の伝統」

2011-04-28 | 雑感
この本は今年生誕100年の岡本太郎氏が1956年に出版した本です。縄文土器と庭園についての評論が中心で、最後に伝統とは何か考察しています。熱く語っていますが、内容は論理的で理解しやすいのが意外でした。今岡本太郎展が開催中ですので行ってみたくなりました。

佐藤優氏の浦高のリーダー論

2011-04-24 | 雑感
浦和高校同窓会会報に元外交官で作家の佐藤優氏が「浦高のリーダー論」という文章を寄稿しています。彼が浦高を卒業する直前の1978年に、世界史の教師である桐山一隆先生がおよそ次のような訓辞をしたそうです。

「浦高卒業生はつまらない平均的エリートにはなるが、傑出した人材は出てこない。なぜこういうつまらない人間ばかり輩出されるのか考えてみることだ」この言葉は佐藤青年の心につきささったそうです。

確かに傑出した人は少ないかもしれませんが、その後若田光一さんのような傑出した人も出ています。佐藤優氏も現代日本を代表する知識人の一人です。この二人は浦高時代の成績があまり良くなかったと思われる点でも共通しています。

吉村昭著「三陸海岸大津波」

2011-04-18 | 雑感
小説家の吉村昭氏が1970年に出したドキュメンタリー作品「三陸海岸大津波」を読みました。明治以降に三陸海岸を襲った3回の大津波について取材しながら書いた作品です。

1896年(明治29年)6月15日の大津波による死者数は26360人で、今年の東日本大震災にほぼ匹敵することにまず驚きました。その地震•大津波の時には、地震の前兆なのか直前にありえないくらいの大漁となったそうです。それから津波の襲った時に数回の轟音と海上に怪しい光が各地で目撃されています。結局怪しい光の原因はわかっていません。この大漁と轟音と怪しい光は1933年(昭和8年)3月3日の大津波の時にも観察されました。その他にも井戸水の減少、渇水、混濁などが共通して認められたそうです。今回の地震でもこうした現象は観察されたのでしょうか?今の所はそういった報道はないようですが。

伊坂幸太郎著「3652」

2011-04-18 | 雑感
小説家の伊坂幸太郎氏がデビュー10周年にあわせて出した随筆集「3652」を読みました。伊坂氏の小説はあまり読んだことがないのですが、映画化された「フィッシュストーリー」はかなり私好みの映画だったので良く憶えています。伊坂氏のお気に入りの小説が「熱く」紹介されていたので、彼の小説と共に読んでみようと思います。