第42回日本膵臓学会が弘前で開催されました。今大会の会長は、弘前大学医学部保健学科の中村光男教授です。今回のテーマは、膵疾患診療の新展開-機能との調和を目指して-であり、膵機能に重点を置いた内容がかなり多かったです。私は膵機能維持と長期生存の両立をめざした膵がん治療というテーマのワークショップで膵がん切除後の膵内分泌機能の変動を中心に発表しました。
膵がん切除後の血糖値の指標であるHbA1cは、膵体尾部切除では上昇しましたが、膵頭十二指腸切除では変化しませんでした。術後にインシュリンが必要になった割合も膵体尾部切除の方が高い傾向でした。インシュリンを分泌するランゲルハンス島は膵体尾部に多いのと、体尾部切除では失われる膵臓の体積が大きいためだと考えられます。
膵がん切除後の血糖値の指標であるHbA1cは、膵体尾部切除では上昇しましたが、膵頭十二指腸切除では変化しませんでした。術後にインシュリンが必要になった割合も膵体尾部切除の方が高い傾向でした。インシュリンを分泌するランゲルハンス島は膵体尾部に多いのと、体尾部切除では失われる膵臓の体積が大きいためだと考えられます。