最近話題になることの多い胃の用語を集めてみました。
胃は英語でstomach(スタマック)、ドイツ語でMagen(マーゲン)です。ですから胃癌は英語でstomach cancerまたはgastric cancer (GC)、ドイツ語でMagenkrebs(MK)と言います。胃潰瘍は英語でgastric ulcer (GU)、ドイツ語でMagengeschwur (MG)です。胃癌や胃潰瘍などの存在部位を示す時は、例えば「体上部小弯」・「前庭部前壁」のように上下方向の部位に続けて横方向の部位を示して表現します。
胃の手術に関連した単語と略語には次のようなものがあります。幽門側胃切除(幽切)は、英語でdistal gastrectomyで、略してdistal (ディスタール)またはDGと言います。distal は遠位の、末梢の、という意味です。幽切はドイツ語ではMagen -Resektion、略してMRと言います。胃全摘は英語でtotal gastrectomyですが、略してtotal またはTGと言います。噴門側胃切除(噴切)は英語でproximal gastrectomyですからproximalまたはPG、ドイツ語ではCardia-Resektion、略してCRと言います。幽門を温存する胃切除を幽門保存胃切除(pylorus-preserving gastrectomy)、略してPPGと言います。
胃周囲のリンパ節(lymph node,LN)を摘出することをリンパ節郭清と言います。転移リンパ節は、胃癌から最も近い部位の第1群リンパ節 (N1)、少し離れた第2群リンパ節 (N2)、遠く離れた第3群リンパ節 (N3)に分類されます。胃癌の手術では、N2までのリンパ節を全て郭清するD2郭清が一般的に行われます。