葉室麟氏の直木賞受賞作である蜩ノ記を読みました。江戸時代の九州の羽根藩を舞台とする物語です。主人公は切腹が決まっている幽閉中の武士で、幽閉されている村で事件が起きます。洗練された文章とストーリー展開でかなり読ませる作品だと思います。お勧めの一作です。
紀元前3世紀の第二次ポエニ戦争でカルタゴ軍を率いてローマと戦ったのがハンニバル将軍です。彼は、象を伴いスペインからフランス、そしてアルプスを超えて南イタリアに入り、カンナエの戦いでローマ軍を壊滅的に打ち砕きました。ハンニバルは、ローマ史上最強の敵ではありましたが、結局はローマにより追い詰められて自死し、カルタゴもローマにより滅ぼされます。ハンニバルに関しては、ローマ側の資料しかないため、カンナエの戦いで大勝した後になぜローマの街を襲わなかったかなど、わからない事が多いようです。
5月20日午後8:40からラジオNIKKEI医学講座で「膵臓の疾患と手術」というテーマでお話します。主に膵癌について診断と治療について解説します。ラジオNIKKEIは短波放送か、スマートフォンのアプリ radikoをダウンロードして聞いて下さい。
ドフトエフスキーの書いた悪霊を読みました。登場人物が次々に死んでいきます。悪霊が憑いているといえる二人の主人公にも救いはありません。決して楽しい小説ではありませんが、読ませるストーリーです。ドストエフスキーはもう、カラマーゾフの兄弟、罪と罰、そして悪霊を読みましたのでもういい感じです。
トロイア遺跡の発掘で有名なシュリーマンの自伝を読みました。ホメロスが「イーリアス」で描いたトロイア戦争の地が空想ではなく、実在すると信じて多くの古代遺跡を発見した人です。初めて知りましたが、やはりトロイアはあまりに古い時代であるため、本当にトロイア戦争があったかどうかは、今でもはっきりとは分かっていません。しかし、その同時代の遺跡はその後も発掘されており、徐々に解明が進んでいるようです。