SURGERY NOW note

がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。

山形での日本膵臓学会

2012-06-29 | 学会
2012年6月28-9日山形市で第43回日本膵臓学会大会が、山形大学外科の木村理教授とその医局の主催で行なわれました。私はシンポジウムで膵がんに対する補助療法の成績と動脈に接する切除限界膵がんの成績を発表しました。

膵がん術後に補助療法として、抗がん剤のゲムシタビン(G)、ゲムシタビン+S-1(GS)、S-1(S)を用いた患者さんの生存率を比較すると、5年生存率は約25%でほぼ同じでした。しかし、抗がん剤を用いていない場合の5年生存率は約10%と極めて不良でした。

Borderline resectable(切除限界)膵がんの中で動脈と接するものでは、切除を試みた中で約1/3しか切除できませんでした。そして切除できたとしても4割は断端がん陽性、すなわちがんが残ってしまうのです。当然ですが、予後は極めて不良です。

若桑みどり著「イメージの歴史」

2012-06-28 | 雑感
元千葉大学文学部教授の若桑みどり氏の著書「イメージの歴史」を読みました。絵画と彫刻だけでなく、建築や漫画までの主題として、ギリシャ神話の神々ではアテナ、ニケ、ヘラクレスなど、キリスト教と聖書の物語ではアダムとイブ、ダビデ、ユーディット、聖母マリア、そしてその他フランス革命などのイメージをジェンダーの視点も交えて解説しています。

ユーディットといえば、もうすぐ国際肝胆膵外科学会でパリに行きますので、ルーブル美術館でカラバッジョのユーディットと聖母の死を見るのがとても楽しみです。その他では、ダビンチの岩窟の聖母、モナリザ、マリアとアンナ、そしてラトゥール作品も楽しみにしています。

コクーン歌舞伎「天日坊」

2012-06-25 | 雑感
渋谷でコクーン歌舞伎「天日坊」を観ました。勘太郎改勘九郎、七之助、獅童、亀蔵いずれも演技はそれほど悪くはないのですが、ストーリーがつまらないので最悪でした。伴奏の音楽も大音量なばかりで、品が無いのです。救いは七之助が強い女をしっかり演じていて、声もとても良かったことです。

南部高速道路

2012-06-24 | 雑感
先週に「南部高速道路」という芝居を三軒茶屋で観ました。真木よう子さん、江口のりこさんなどが出演しています。江口さんは以前別の芝居で観たことがありましたが、real真木さんは始めてでした。前日に映画の外事警察でも真木さんを観たばかりでしたが、実物はさらに素敵な方でした。江口さんも可愛らしいキャラクターを上手に演じていました。芝居の内容も面白くて満足でした。

古代ローマ人のくらし図鑑

2012-06-24 | 雑感
新保良明氏の著作「ローマ人のくらし図鑑」を読みました。ローマ帝国時代の市民生活を漫画の挿絵によってわかりやすく解説しています。ローマ時代の生活、娯楽から教育制度などです。中学高校の世界史では、皇帝の名前や戦争などは勉強しますが、庶民の暮らしなどは勉強したことがないので興味深く読むことができました。