SURGERY NOW note

がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。

膵がん術後の生存率が劇的に改善したことを最終講義で発表

2024-03-31 | 治療

2024年3月の最終講義で、膵がんの術後生存率が2016年以降劇的に改善したことを発表しました。

東海大における2015年までの膵がん約400人の術後5年生存率は23-4%でしたが、2016年以降の約200人の5年生存率は35%と劇的に改善しました。この主な原因はS-1による術後補助化学療法です。S-1による術後補助化学療法を4コース(半年間)できた人では5年生存率が40%以上と極めて良好です。このように今では膵がんでも手術を受けられれば1/3以上の人が5年以上生きることができますので、前向きに治療に取り組んでいただきたいと思います。