SURGERY NOW note

がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。

主要な治療施設について

2006-09-21 | 治療
 このホームページの読者の方から、「ある有名な病院が膵臓がんの主要な治療施設に含まれていないのは何か理由があるのですか?」というメールをいただきました。

 治療施設については完璧なリストアップをしているわけではありませんので、実際にはリスト以外にも多数の有力な病院があります。ですから主要な治療施設は参考程度に考えていただければと思います。それからメールでいろいろご質問をいただくのですが、ホームページの管理は余暇を利用して行っているため返事が遅れることも多いことをご容赦いただきたいと思います。

膵癌術後補助化学療法の研究グループ

2006-09-20 | 治療
 2006年9月18日月曜日に静岡がんセンターで膵癌術後の補助化学療法の研究グループの会合があったので参加してきました。

 この会は静岡がんセンター肝胆膵外科の上坂部長が中心となって膵癌術後の補助化学療法の有効性を検討しようとするものです。具体的には膵癌の切除後にゲムシタビンを使用した場合とS-1を使用した場合での生存率や再発率を検討する予定です。会議の内容はまだ討議中で確定していませんのでご報告できませんが、初めて行った静岡がんセンターは富士山の麓に建っており、駿河湾を一望できるすばらしい病院でした。

乳がんの情報を削除します

2006-09-16 | 治療
 このホームページの乳がんの情報を近日中に削除する予定です。

 私自身は外科医となって10年目くらいまでは乳がんの手術をある程度行っていましたが、その後消化器外科・肝胆膵外科を専門とするようになってからは乳がんの手術はしなくなりました。また、最近乳がんに対する抗がん剤治療が大変進歩していますが、私の専門外であるために新しい情報を十分に提示することが困難になりました。そこで、このページからは乳がんの記事を削除することにいたしました。

膵癌診療ガイドライン

2006-09-09 | 治療
 少し前になりますが2006年3月に日本膵臓学会から科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドラインが出版されました。

 このガイドラインは、膵癌の診療指針を科学的根拠となる論文データに基づいて示しています。局所進行膵癌、転移性膵癌、切除可能膵癌に対する標準的治療はいかにしたら現在のベストであるかがわかりやすくまとまっていますので、膵癌診療に関わる医師にとっては役立つものと思います。また、クリニカルクエスチョンとそれに対する回答という構成になっていて、専門家でない人にも読みやすい印象を受けます。

 このガイドラインは膵癌の看護にも大変役立つと思います。もうすぐ「がん看護」という雑誌の膵癌特集に私がこの膵癌診療ガイドラインの解説をしていますのでよかったら読んでいただければと思います。