昨年、更迭された葉梨大臣の代わりに新法務大臣に就任した齋藤 健(さいとう・たけし)氏の著作を
読んだ。
以前に読んでいたものを取り出してきたものだ。
この本は、戦前の軍部の専制を防げず、敗戦という悲しみと汚名の結末を迎える結果になったのは、
どこに原因があったのかという疑問に答えるために、考察されたものである。
考察の対象は、1905年の奉天会戦から1939年のノモンハン事件にいたる34年間である。
この間は、国家改造計画から共産主義思想まで、日本が内発的な改革に呻吟した時代であったという。
目次を見ると、
第1編 20世紀前半の日本への旅の準備
第2編 奉天からノモンハンへ
第1章 ジェネラリストが消えるとき
第2章 組織が自己改革力を失うとき
第3編 現在への視座
第1章 「政か官か」からの脱却
第2章 改革の時代の世代論
あとがき
となっている。
この本を書いた当時(2002年)、著者は公務員であり、仕事をしながらの著作であったという。
とはいえ、戦争の歴史、その悲劇から学び、それをどう今後に活かしていくかを考えている。
このような人が大臣になって、今後の日本のあるべき道を探っていっていただきたいと思った。
過去への回帰や現実への追随でない、原爆被爆国の日本、原発事故を経験した日本として、
世界へ訴えて、新しい日本を提示していってほしいものである。
以下の年表は、著者の話から書き出したもの ※ ( )内は、私が記入
明治維新 1867年
(38年)
日露戦争勝利 1905年 ピーク
1922年 世代交代
ノモンハン事件 1939年
1943年 ( ピークから38年 )
敗戦 1945年
(38年) ( 高度経済成長 )
1983年
経済成長ピーク 1985年 プラザ合意
(38年)
2023年