新聞の広告を見ていて面白そうだったので買ってきた。
内館さんの本には、定年後を扱った「終わった人」という本もあり、自分の定年後の参考にするためにも、内館作品は読みたいと思っていた。
この本は、78歳になる忍(おし)ハナさんを主人公とした小説である。
私から見れば10歳くらい先輩に当たる方の話である。
女性が主人公であるので、女性の目から見た話ではあるが、男性でも似たようなもので、女性の考えていることもわかり参考にとなった。
私も70歳近くなり、体力的にも以前と比べると弱くなり、病院にお世話になるのも多くなった。
小説の中では年を取ると外見をかざらなくなり、精神的にも落ち込んできて、楽をしようとして、どうせ死ぬんだからが口ぐせになるという。
人生100年時代にあたり、口ぐせを言って楽をするのではなく、自分に関心をもって、自分を飾っても前向きに生きるのが大事だということを言っていたと思う。
でも、私はハナさんを囲む息子や娘さん、息子のお嫁さん、孫などの行動や考えていること等の方が、参考になった。
内館さんの書く小説は本当におもしろい。展開がいろいろあって、途中シリアスになる場面もあるが、よくこういうストーリーが作れるなと関心した。
まだまだ人生は長い。自分の人生、自分の気のすむように前向きに生きていきたい。