少子化や夫婦別姓が話題となっている。
この本はかなり古い本で1989年に発行され、1993年に15刷が発行されている。
著者は日経新聞の編集委員をしていた鹿嶋 敬さんである。
とはいえ、1985年に男女雇用機会均等法が制定されてからの本であり、それまでの男女の関係から
1990年頃までの流れや時代背景が書かれており、ざっと今までの経過を見るのにはいいかなと思っ
た次第である。
目次は、
まえがき
Ⅰ 男社会の憂鬱
Ⅱ 夫たちの困惑
Ⅲ 困惑を超えて
Ⅳ 女たちの時代
Ⅴ 女たちの憂鬱
Ⅵ 何かが変わる
Ⅶ 男女共生時代に向けて
あとがき
となっている。
目次だけでは書いてあることがわからないが、最初に驚いたのはこの法律成立までにかなりの前史
があったことと、ここにも外圧が関連していたことであった。
そしてこれの成立による衝撃について心配があったことなどである。
鹿嶋さんは、外国の事例なども含めてかなり多方面から考察されたようだが、平成の世を越え、
令和の時代になっても、世の中の男女の関係はあまり変わっていないような気がする。それは
政治の側がいまだに何も変わっていないこと、言葉は発しているが内実の伴わないことばかりで
実効性が上がっていないことである。(少子化のことも何十年も前から言われていたではないか)
世の中はほぼ男女半々、ともに共生していかなくてはならない。かつてのように、男だけが威張っ
ていられる時代ではない。ともに力を合わせるために、お互いが変わってゆくしかないが、その
ためにみんなが声を上げていくべきだと思う。