梅の花(東京都武蔵野市)
こんにちは。
今日も皆さん、ありがとうございます。
「性格がきつい人」って、いるじゃないですか。
普通に考えて、「性格がきつい人」より「優しい人」のほうが、
付き合うにはやりやすいもの。
好き好んで「きつい人」を選ぶ必要なんて、どこにもないわけです。
しかし。
「きつい性格」と言うとなんとなくニュアンスでわかりそうなものですが、
いざ具体的な言葉で説明しようとすると、
案外、すぐには出てこないもの。
そのわかりにくさが、きつい性格の人への接し方自体を誤らせてしまう気がします。
私が思うに、「性格がきつい人」というのは、結局「要求がきつい人」という結論に落ち着くのではないか?と考えています。
イライラしたような暴言や、あえて人を悪く言うような言葉、具体的には
「なんでちょっとした約束も守れない、馬鹿なことをするわけ?」
「そんなアマチュアレベルのこともしっかりできないの?」
「しょぼい奴が物を言うんじゃないよ!!」
…といったような言葉は、結局は「自分の要求を満たしてくれて当たり前」だとする前提があるものだからです。
あるいはまた、「自分のきつい要求を受ける度量があって当たり前だ」と考えていればこそ、
平気で人のことを貶めることが出来るわけです。
「あることを凄く大切にしている」という意味なら別ですが、
だいたいの場合、「あの人は性格がきつい」と言われれば、良い気分はしないもの。
人に多くを求めるより、人に多くを差し出す姿勢でいれば、
必要のない傷をつけることもありません。
そしてまた、「差し出す心」を受けとってもらうことすら要求しない、
これこそが、より多くの人とより深くつながり、幸せにするには必要なことなのです。
余談ながら、きつい仕事をしている人が恋人をやり込めるというケース、
結構ありますよね。
こういうケースではおおかたの場合、「相手に自分の気持ちや苦しさを受け止めてくれるべきだ」とする心理が、
どこかから見え隠れしているハズです。
恋人なら心を許せるから、
「男性/女性はこうあるべきだ」
「筋が通らないことはしない」
「恋人ならこれぐらいはするものだ」
などと、仕事で溜め込んだフラストレーションを、
どこか屈折したやり方で、吐き出してしまうのです。
もちろんこれは仕事に限ったこと、恋愛に限ったことではなく、
「なんらかのきつい環境にいる人」が「ある程度、気が通じ合っている相手」に無理を付けてしまうことって、
結構あるものです。
きつい言動とは、なんなのか。
きつい言動は、どこから出ているのか。
これがわかればこそ、理想の人間関係を探る手掛かりが掴めたりもするのです。
幽霊の正体見たり枯れ尾花。
くれぐれも「きつい人」という言葉に振り回されませんよう。