猪突猛進 鈴木研究室へようこそ

関西医療大学大学院 教授である鈴木俊明研究室の紹介や鈴木が日頃考えている教育・臨床・研究への思いを熱く語ります。

日本の理学療法士を学術の領域で頑張っている先生は英論文を書きましょう。

2013-05-09 12:15:22 | 研究
先ほどの話にもありましたが、やはり、学術領域で頑張っている理学療法士の先生は英文で世界に研究成果を発信する必要があります。

大学教授にも、ほとんど英論文がない人が沢山いますね。そのような方々は、日本語で特集記事や論文を書かれていますが、良いものは世界に発信する必要があります。また、書籍を書くことも良いことですが、書籍を自らの研究成果だけで作られているものはほとんどなく、他人の成果も含めたまとめです。私も書籍を作っているのでわかりますが、はっきり言って物知りにしかなりません。それだけをもって業績というのはいかがなものかと思います。

私も沢山の書籍を書かせていただきました。日本語論文も書かせていただきました。日本語論文は私がファーストだけで100論文以上、共同研究者も含めると約300論文になります。
それでは英論文は、ファーストは8論文(内2論文は印刷中)しかありません。これはおかしいことです。
大学のホームページの教員案内の業績の欄も、今年から書籍と英論文だけを掲載することにしました。そうしますと、今まで、業績の欄が大変多かったのですが、スリムになってしまいました。これをまた、同じように英論文で埋めてみます。年間5本の英論文を目標にして頑張ります。

学位の基準は大学によって様々ですね。本学は修士号しか取得できません。私の研究室は大学の基準とは別に、3本の論文と修了後に国際学会での発表を一応の目安にしています。もし、私が大学院後期課程の教授になったら(本学では今は難しいですが・・・)、英論文1本は課題にしたいところですね。
もし、指導教員が英論文がないのに、院生に書かせても指導できませんよね。

頑張ってほしいところです。
私は、今、ドイツにいて、さらに研究への情熱が高まっています。この私のフィーバーにもっとも影響を受けるのは、本学教員ですね。いやでしょうが、頑張ってください。

では・・・・



感動しました。第1回国際ジストニア リハビリテーション学会

2013-05-09 12:07:16 | 研究
昨日、最初の発表が終わりました。疲れましたが、感動でした。

昨日の第1回 国際ジストニア・リハビリテーション学会は発表者7名のうち医師は1名、それ以外は全員理学療法士でした。

今回はシンポジウム形式で行われ、私も結局はシンポジストの一人として選ばれたわけです。
なぜかといいますと、明日から開催されます第2回 国際ジストニア治療学会に演題を出していましたら、・・・要するに明日もポスターですが、プレゼンテーションをします・・・そのなかのリハビリテーション関連演題より選ばれたというわけです。大変光栄なことです。

講演者は、アメリカ、スウェーデン、フランス、ドイツ、そして日本と様々な地域からこられていましたが、驚きは全員が博士号を取得されており、積極的な理学療法の臨床活動をされ、その効果を中心に研究をされておれらます。
常に私が理想とし、実行している先生方が沢山おられることに感動しました。
また、みなさん、レベルの高いNeurology関連の雑誌に掲載されています。

ここまででも日本の現状とは異なりますね。私と同じような大学教授で海外論文に積極的に出されている人はどのくらいいるでしょうか? そんなに多くはないと思います。養成校の学科長のような学校の指導者はどうですか??病院のリハビリテーション部の部長さんのような方はどうですか?日本の理学療法士の研究レベルは低いとしかいいようがありませんね。

また、発表者の発表する姿勢は素晴らしいです。今回は2名の男性以外は全員女性でした。男性の先生は、一番高齢と思いますが、すごくかっこいい。講演前に「英語はうまく話すことができない」とお話され、そこから講演が始まりましたが、決して上手とは思いませんでしたが、明るく・熱く語られていたのが印象的でした。また、驚きは、昨年に大変レベルの高い英文誌にだされており、感動しました。

女性の先生方はみなエレガントで素敵でしたね。そのなかでも私より年上と思われる先生(大学教授)ですが、発表直前まで資料を点検されている姿に感動しました。また、熱い、自信のある方は熱く話されますね。その方は、シンポジウムのまとめで、「ジストニアには様々な治療法がある。それは尊重する。しかし、我々は理学療法士だから、理学療法で熱心におこなうことが役目である」という話も感動しました。

さて、私の話としたら、ジストニアの鍼治療の話でしたので、興味は持っていただいいたようでした。
世界的にみますと、リハビリテーションのなかに鍼灸はきちんと位置づけられているので、好意的に聞いていただきました。

残念でしたのは、我々もジストニアでいくつかの英文を書いてますが、もっと高いレベルの雑誌にださないといけませんね。
初めて私の存在を知ったという方ばかりでしたので・・・・

ここで、皆さんに提案したいのは、
1 大学教員や養成校の先生は、英論文を書く。特に、学位を出している教員は責務である。

2 病院、施設で勤務する理学療法士の責任者は、学位はとりましょう。
  病院、施設のような臨床の場面では沢山の研究ができる。今後、学位を持った理学療法士が入職したときに指導ができる
  ようになりましょう。

3 若い理学療法士、もしくは学生さんは、働きながらでも良いですから、修士は取得しましょう。
  しかし、きちんと研究されている教授のもとで研究することが大切です。
  みなさんの求める領域に素晴らしい大学教員がいない場合には、海外で取得したほうがよいかもしれませんね。

みなさん、頑張りましょう。

私も次回のこの学会では、最初から呼んでいただけるようにしたいと思います。
やはり英文です。

では・・・