こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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やっぱりお金なのかな~?

2009-07-22 23:01:46 | 訪問看護、緩和ケア
ここ数年、いわゆる困難事例が増えているような気がします。

一口に困難事例でまとめちゃうのもなんですが、目の前に苦しんでいる人がいるのに、いろんなハードルが、道をふさいで手を出せない・・・
こういう事例が、一番辛いです。

ただのクレーマーだったり、モンスターペーシェントだったり、そういう方は、腹は立つけど悲しくない。
出来るだけ穏便に契約を終わらせていただけばよいのですから。

でも・・・、患者さんご本人を何とか救いたくても、それができないとなると、これは辛いです。

一つ一つ、立ちはだかるハードルを取り払いながら、近ずいて行こうとしても、
当のご家族から「ほっといてほしい。」「お金もないし、手も出したくない」と言われてしまうと、現状なすすべはないんです。

「サービスを使わない選択肢」は、あって当然だと思いおますが、そこには寄り添う家族の愛情があってこそ、見守ることができるわけです。

子供のネグレクトがあるのと同様に、老人や病人のネグレクトもあるんです。

ケアマネや行政の担当者、ヘルパー、医師と連絡を取り合いながら、いろんなアプローチをしても、最後には「金がない」と言われてしまえば、事業所としてはどうにもならないのが現状です。

創の処置や、栄養状態の改善や、劣悪な衛生環境の改善や、何より現状に絶望して自暴自棄になっている方の精神支援も必要なのに・・・

訪問看護は、介護保険の単価は高いけれど、長い目で見てもらえば、創の改善も早いし、現状の改善につながると思うのですが。

さらに追い打ちをかけるのが、介護保険。
今年から調査内容が大幅に変わって、審査会でも介護度が下がるかたが軒並み増えている現状です。
誰も手伝ってくれないから、やっとの思いでトイレに行ったり、ヘルパーさんの買っておいてくれたものをちょっとずつ食べてると、排せつも、食事もできるのなっちゃうんですよね。

その食事が腐っていようが、カビが生えていようが、栄養状態が悪かろうが、そこは関係なし。
トイレがどんなに汚かろうが、蒲団が公園の隅で寝ている皆さんよりひどかろうが、関係ないんです。


結局、内服もちゃんとできないので、感染創は一向に改善せず、内部疾患は受診しないので、何かあると思っても不明のまま。

これは、調査員がいかに問題を見抜いて、特記事項で何が困っているかをちゃんと書いてくれるかどうか、医師がどこを見て意見書を書いてくれるかにもかかってくるので、私はとりあえず吠えます。
区役所の担当者に現状と、問題点を訴えます。
審査会までに、必要な情報を提供して、できれば保健師にも入ってくださいとお願いします。

とにかく、一つでもハードルをどけないと。

でも、でも、どんなに頑張ってもお金です。

あとは、わずかの支出でいかに改善をするかです。
訪問看護は、ポイント的にいれて、ヘルパーさんの力を借りるしかありません。
圧倒的に単価が安いので、こちらのお願いで創の処置や、栄養状態の改善、環境の改善をやってもらうんです。

ここにくると、ヘルパー事業所の姿勢で、よくもなるし悪くもなります。

あれだめ、これだめの介護保険の中で、どうやれば医療的なサポートができるか。

本当にゆうずが効かない事業所は、勘弁してほしいです。
在宅はチームが命ですから、解釈一つで、出来ること出来ないことの差が大きく響くので、自分たちの今後の地位を確立するためにも、ヘルパー事業所は立ち上がってくださいね。

って、とりとめなく愚痴ってしまいました。

でも、でも、やっぱお金は大事ですよ~。

将来の自分のを考えて、最低限人間らしい老後を迎えるために、お金貯めないと。
なかなか難しいけどね・・・