シラチャ日記

2007年8月から何度かの中断期間を経て、タイ王国チョンブリ県シラチャより発信しています...

日本語教育

2007年11月20日 | シラチャ全般
タイで日本語教育が盛んなことは、色んなとこで見たり聞いたりしてはいたのですが、まさかシラチャ内の公立の普通の学校でも、日本人の先生が日本語をタイ人の生徒に教えているとは知りませんでした。

場所は、シラチャ中心街からならバイパス近くのBSCの直ぐ手前の道を200mほど入って行った所に有る“スラサク・ウィッタヤコム校”で、JICAの青年海外協力隊員として派遣された日本人女性の先生が日本語を教えています。



↑上記の道を入っていくと左側に正門が見えてきます。


↑“日本語”の教室の入り口は、こんな感じ…



↑教室内の教材は、先生の“手作り”なんでしょうね???


さて、ここの日本語の先生には、もう既に何度も告知さしてもらっている、12月1日(土)の『シラチャ日本祭り』でお琴の演奏をしてもらうことになっているのですが、その先生から、シラチャにお住まいの日本人の方に宛てた“お手紙”を預かっており、下記に添付させてもらいますので、お時間の有る方は是非、ご協力して下さい。(なお、ネット上に登載するに当たって、私の判断でご本人のお名前及び電話番号は伏せさせてもらっていますので、ご協力願える方は下記の手紙の一番下に記して有るメールアドレスまで連絡して下さい。 原文には、きちんとお名前も書いておられます。)


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はじめまして。
私は、JICAの青年海外協力隊員として派遣されました。
2007年3月末にタイへ来ました。(任期は2年間、2009年3月末までです。)
今、シーラチャのスラサクウィッタヤコム校で日本語を教えています。今回、私の活動や学校についてみなさんに知っていただきたいのと、突然で恐縮ですがひとつお願いがあり、このお手紙を配らせていただきました。

私がスラサムウィッタヤコム校に赴任したのは今年の5月です。当時は、タイ人の先生が日本語を教えていました。しかし、彼女が病気で入院してしまったので、現在私一人で日本語を教えています。
 私の学校では現在中学1年生から高校3年生まで全校生徒900人が在籍しています。そのうち、日本語を勉強しているのは、中学2年生から高校3年の約110人です。しかし、中学2年から高校3年生まで全ての生徒が日本語を勉強しているというわけではありません。
中学2年生になると、選択教科としてタイ料理・サッカー・コンピューター・タイ楽器・日本語・・・などからひとつ選択して、週に2コマ(1コマ55分)勉強します。この選択教科で「日本語」を選択した子が勉強するわけです。中学3年生まで持ち上がりで、一度選択してしまうと基本的には途中で変更できません。 
また、高校では入学と同時に文系が理系かを選択します。そして、文系を選択した生徒はどの子も「日本語」を勉強しなければならず、選択必修教科となっています。
    
ここで少し学生についてお話します。
この学校には外国人教師は私しかいないため、生徒は私にとても興味を持ってくれています。すれ違うと「こんにちは!!」と元気に挨拶もしてくれます。昼休みには、生徒が走り回って遊んでいる声でにぎわっています。たまにはしゃぎすぎてタイ人の先生にしかられたりしていますが、やんちゃすぎるくらい?元気がいいです。いつも生徒からパワーをもらっている気がします。
しかし、生徒の多くは金銭的にあまり恵まれていない子が多く、両親もその日の暮らしのために一生懸命働いていて「教育」ということにはあまり関心をもってもらえていないのが現状です。(必ずしも全ての生徒というわけではありませんが。)また、生徒自身も学校へ「勉強」しに来ているという意識に欠けているように思います。


そして、日本の子供たちと明らかに違うと感じたことは、「考える力」に劣っていること、また「視野の狭さ」でした。
というのも、ある日こんなことがありました。
授業で世界地図を見せて「日本はどこでしょう?」と質問しました。しかし、生徒は日本語を勉強しているにもかかわらず、即座に答えられる子はいませんでした。その様子を見て私は、「じゃあ、タイはどこ?」と質問しても同じ状況でした。高校2年生の授業でした。私はこれが生徒たちの意識の全てを表しているように思えてなりませんでした。

私は生徒たちの日本語力を伸ばしてあげたいと思いますが、それとともに自分たち以外の世界があることも知ってもらいたいと考えています。できるだけ「外国人」に触れさせてあげ、その中で生徒が自分たちとは違う何かを感じてくれればそれだけで充分だと思っています。言葉が通じなかったもどかしさや、自分たちには無い習慣を不思議に思う気持ち・・・。10代の若さを持つ彼らにとって、それは大変刺激的で外の世界への興味を持たせるのではないでしょうか。またこういった経験が日本語学習の動機付けに繋がっていってくれるとなお嬉しいです。


この学校へ派遣されて半年が過ぎ、生徒のことが少しずつですがわかってきました。またシーラチャには日本人の方が多く住んでいらっしゃることもわかりました。そこで、シーラチャに住んでいらっしゃる方に少し協力していただけたら有難いなと考えました。「協力」というと大げさかもしれませんが、定期的にみなさんに「お客さん」として授業に参加していただけたらと思っています。生徒に外の世界を見せてあげたいのです。また、日本語を勉強しても話す機会がほとんど無いので、その場も設けてあげたいのです。
9月半ばごろに、一度日本人の方に来ていただきました。そのときは生徒と簡単な会話をしてもらい、浴衣を着せてもらいました。生徒は初めての「外国人のお客さん」に、大変刺激を受けてくれたと思っています。
また、なるべく負担にならないように(費用面でも、準備面でも)していきます。具体的に何をするのかはクラスによってその都度考えていこうと思っています。まだ日程は詳しく決めていませんが、都合の良い方だけで結構ですのでぜひ一度遊びに来てください。なにか質問等ありましたら、下の連絡先までよろしくお願いします。

 (学校の場所ですが、Assumption学校の横の坂道を線路を越えてひたすらまっすぐ行きます。10分くらい進むと、左手にBSCというゴルフの打ちっぱなし場やボーリング場があるところが見えてくるので、その手前の小道を入ります。スクンビットから行くとすると、左に曲がることになります。その小道をまたひたすら200メートルくらい進むと学校があります。)

                                            
スラサクウィッタヤコム校
連絡先メール:ayumi2580jp@yahoo.co.jp


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