隊長のブログ

元商社マン。趣味:ヒップホップダンス、ジャズダンス、日舞(新舞踊)、旅行、映画、スポーツ観戦。阪神タイガースのファン。

本と雑誌 13冊 『外国人力士はなぜ日本語がうまいのか』

2015年12月21日 | 本と雑誌

隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第13冊(回)目は、『外国人力士はなぜ日本語がうまいのか』をお送りします。

 


今年7月の大相撲名古屋場所後に引退した 旭天鵬 (きょくてんほう)  の引退記者会見を聴いていて、モンゴル出身の旭天鵬の日本語が、あまりにも堪能なのに驚かされました。


その他の外国人力士も、テレビなどのインタビューへの受け答えで、日本語をしっかりと話せていることに改めて注目しました。


一方、プロ野球のこれまでの “助っ人外国人選手” は、数名を除いて、日本語を流暢に話せる選手が、殆どいないことに気づきました。


その違いが何故か知りたいと思って検索すると、『外国人力士はなぜ日本語がうまいのか』と題する本があることがわかりました。


著者の宮崎 里司 (さとし) さんは、早稲田大学大学院教授 (大学院日本語教育研究科) で、早稲田大学卒業後、オーストラリアのモナシュ大学で応用言語学博士号を取得しました。


この本を書くにあたり、10人の外国人力士や4人のおかみさん (親方夫人) をはじめ、約30人の相撲関係者へのインタビューをし、外国人力士がどのようにして日本語を習得したかを解き明かしてくれます。


本書の目次は;

まえがき

第1章 モンゴル力士、大学の教壇に立つ

第2章 辞書などなくても

第3章 「おかみさん」は最良の日本語教師

第4章 外国人力士の「日本語応援団」

第5章 下町人情と外国人力士

第6章 教室以外の学習チャンスをいかそう

第7章 外国語学習に悩むあなたに

第8章 外国人力士と相撲界

付録  歴代外国人力士一覧

参考文献

あとかぎ

です。


この本の初版発行は、今から14年前の平成13年3月です。「第1章 モンゴル力士、大学の教壇に立つ」では、幕内に昇進していた旭天鵬が、平成12年の五月場所後に早稲田大学の教壇に立ったことを書いています。


それから、15年も現役力士として活躍したのですから、旭天鵬はレジエンドな力士だったことがわかります。


ところで、冒頭のプロ野球の “助っ人外国人選手” が日本語が上達しないのは、外国人力士と比べ「ハングリー精神」が欠けているからだと本の中で指摘されています。


確かに、日本で力士として成功することを夢見て日本に来た外国人力士に対して、既に海外で成績を残して日本に来た “助っ人外国人選手” は、最初から通訳が付き日本語を覚える必要もありませんものね。


“ちゃんこの味が染みる” ほど日本語漬けに浸らないと、生活出来ない外国人力士たちは、ハングリー精神が最初から違います。


付録の「歴代外国人力士一覧」には、戦前の8人の外国人力士と、戦後第一号外国人力士の高見山から各力士名と出身地等が記載されています。


隊長が読んだのは、平成18年発行の新装版ですが、平成17年11月初土俵の164番目の外国人力士 臥牙丸 (ががまる) までの名前しかありません。


最新の外国人力士一覧を発行元のHPにでも掲載してもらえないでしょうか。


新装版の表紙のデザインが、“大入り袋”   なのも面白いです。


尚、『外国人力士はなぜ日本語がうまいのか』の発行は、明治書院。定価は、1,300円(+税)です。

 

 

==「本と雑誌」バックナンバー ==
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/dc30502bb229b843454e38b8994f9be0

1冊 2012/2/12 『飯田哲也著 1億3000万人の自然エネルギー』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/e8836d81a3cd82d1bfc3892c5f9b36b7

2冊 2012/7/26 『きれいが目覚める ベリーダンス』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/7d54beca3506d54cf15d1145cf2f19c0

3冊 2012/9/12 『“正しい発音”で歌える! 韓流バラード』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/588b91c5c528b5587355dfe30cf0851c

4冊 2013/12/30『スイカに塩をかけるのって変ですか』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8eb5f1282c10bfead720ac9f30f0e038

5冊 2014/2/23 『地球の歩き方 ブラジル』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/ca73b0782e432177cbe657f02ad4104c

6冊 2014/3/6 『玉露園のこんぶ茶アイデアレシピ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9159c5e76b3dd3cb64da7019499ee3d6

7冊 2014/11/15『日本のビール 面白ヒストリー』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/b9ef4596467913d15de6e62afa954110

8冊 2015/3/5 『オレとО・N』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1e7ca0c0fdffac35a646534430a0abc4

9冊 2015/6/19 『日本の「仕事の鬼」と中国の<酒鬼>』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/ed3edee244cf65f41b5071bdc4bae8ea

10冊 2015/9/2 『島耕作の中国ビジネス最前線』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/6df82c2084a6ea9760a0a9c93eada5f1

11冊 2015/11/18『佐藤優著「知」の読書術』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9179ebc54e023ce1b5e4efd611f764bb

12冊 2015/12/9 『蝶野正洋著 プロレスに復活はあるのか』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/abe691bc3a689e9c47e5efeda9014204


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