私塾 成趣館

広島県東広島市の古流沖縄空手道場。稽古日は火・金。幼年部5時~少年部6時半~一般部8時~10時。(木)7時半〜中高生の部

戦国期の戦場での歩き方

2013-08-11 21:41:13 | 武道
汗の出る量が半端なくて困ります(・ω・)ノ

さて、私の家は田舎なので自然に囲まれています。
ですから、田圃や畑、それに加えて山の整備もボチボチやります。
その中で一番大変なのは山の管理。毎日するわけではありませんんし、1,2年ほっといたからどうなるわけでもありませんが、何年もほっとくととんでもないことになります。ですから、少しずつですが、山の間伐や下刈りを行います。
何も考えずにやるのも面白くないので、武術のことを考えます。
そこで、武術の歩き方は踵で踏み抜く様にとの言葉(宮本武蔵:五輪書、筆者うる覚え)を試しにやってみました。
すると、凄く作業がし易い!
特に急斜面の下りは歩き易いのです。たとえ足を滑らせても、すぐに持ち直すことが出来る。
この歩き方は現代スポーツのそれとは真逆の考え方です。
現代は剣道でも柔道でも、もちろん空手でも、踵は軽く浮かせ足の爪先で地面を掴む様にして、地面を蹴り出す力で移動するよう指導されている筈です。
しかし、この歩き方では実際の戦場では全くと言っていいほど役に立たないでしょう。
私の山仕事の現場は、戦国期の戦場の状況とよく似ているのではないかと思われます。
山城はもちろん、白兵戦を行う場所も現代のように整備された所は少なかったでしょう。映画やテレビでみられる戦場ですら、まだ綺麗に整備され過ぎているのではないでしょうか。
そんな状況で、スポーツや現代武道で言われているような歩き方で戦おうとすればすぐに足を取られてしまいます。また、自分の足で蹴り出す力で推進力を得ますのですぐに体力を奪われてしまいます。
しかし、踵を踏みしめるように歩くと否応無しに重力を利用しないと動けません。これは、自分の力ではないので疲れにくいですし、しかも、先述したように意外と安定感があります。
道場や体育館のようなフラットな所では意識しなければこの実感は得ることは出来ませんが、当時の戦場と似たような状況であろう山の中で作業をしてみるとその違いはあまりにハッキリします。
ああ、戦国期の人間はこんな状況で生死の戦いを続けていたのだ!現代人の考えとは根本的に違うのだ!

なんてことを考えながら刈払い機で山の下刈りを続けるのでした。
このように最近は、私にとって武術が実生活にどんどん一致し出してるんです。

終わり(=゜ω゜)ノ

お知らせ、稽古会のご案内。

2012-02-26 22:25:55 | 武道
きたる3月4日の日曜日に特別稽古会を開催する予定です。

日時、場所は以下の通りです

日時:3月4日(日) pm6:00~9:00
場所:中国新聞西条販売所 2F 小泉サロン(西条駅より徒歩1分)
住所:東広島市西条本町11-18
費用:無料
内容:~ナイハンチからの技の組み立て~
   1)広背筋を使った突きの出し方
   2)指の握りによるスナップの効かせ方
   3)ナイハンチによる膝の張り方
   4)重心をを固定しての足の上げ方
   5)3)、4)を使った歩法

以上を予定しております。
是非多くの人に参加して頂き、
技の交流を進めたいと考えております。
初心者、経験者問いません。
遠慮無く気軽にご参加下さい。

昭和の剣聖:中山博道

2012-02-01 10:54:03 | 武道
私の行っている空手は、松村宗棍を源流とした生粋の首里手であると
自負しています。この松村宗棍は薩摩藩の示現流の免許皆伝者であり、
示現流剣法こそが空手の技術に大きく影響を与えています。
つまり示現流剣法の思想で空手の技術が構築されていると言えます。
その思いで、最近、古流の剣術の動画を検索しては見ているのですが、
そこで素晴らしい動画を発見しましたのでここに提示します。
流派こそ示現流ではありませんが、その動きの素晴らしさは
筆舌に尽くし難きものです。特に前半に行われている杖術の
歩法はあまりに素晴らしすぎて己の修行不足を恥じてしまいます。
中山博道84歳時の演武の映像に於いては剣と体の一体化が極まり、
まさに”剣とは動かぬものと心得よ”を実践されております。
柔らかく無駄がない!!
本来空手の型もこのように演じなければ使える型とは
言えないでしょう。
戦前にはこのような素晴らしい武道家が沢山いたのでしょうね。