「永遠の武士道」研究所所長 多久善郎ブログ

著書『先哲に学ぶ行動哲学』『永遠の武士道』『維新のこころ』並びに武士道、陽明学、明治維新史、人物論及び最近の論策を紹介。

熊本県護国神社秋季慰霊大祭で祭典委員長を務めた

2006-10-10 17:09:54 | 日々の出会い・感動
熊本県護国神社秋季慰霊大祭で祭典委員長を務めた。その準備もあって、萩の歴史体験セミナーは、二日目夕方の松陰神社慰霊祭に参列して帰熊した。昨日は、熊本県で亡くなられた英霊の方々を御偲び申し上げるべく、故山下巍介が編纂された『英霊を仰ぐ熊本県民の心(熊本県内忠魂碑・慰霊碑写真集)』の中の山下氏が記された熊本兵団の歴史を繙いた。更に、大東亜戦争で亡くなられた熊本県戦歿者の遺稿を集めた『大和魂』を読んで英霊を御偲び申上げた。

本日、読み上げた「祭文」を掲載する。
祭  文
限りなく澄み亘る秋空の下、皇紀二千六百六十六年、平成十八年秋の熊本県護国神社慰霊大祭の斎行に当り、殉国六万五千余柱の英霊のご遺徳を偲び奉り、仰ぎ奉りて、謹んで祭文を奏上致します。
 御社に鎮まり給ふ神々は、明治維新以来わが國の独立と繁栄、更には大東亜の共存共栄とを祈り、迫り来る外敵に敢然と立ち向かわれた方々であります。海行かば水漬くかばね、山行かば草生すかばね、空行かば散る桜花と、祖国の命運を担い、神州の不滅を信じ、至誠を尽くし、勇猛果敢に戦い抜かれた尊きみ姿を、思い浮かべ偲び奉る時、追慕の涙が込みあげて参ります。平成七年に皇后陛下がお示しになられた御歌に
海陸(うみくが)のいづへを知らず姿なきあまたのみ霊国護るらむ
とございますが、皆様方に護られて今日の日本が存在しているものとしみじみ思われます。
 それにも拘らず、昭和二十年の敗戦とその後七年に及ぶアメリカ軍による占領政策は、明治維新以来の光輝ある歴史を、次代に教え伝える事を否定しました。その結果、日本人としての自信と誇りとを失った軽薄なる風潮が年を追う毎に蔓延し、英霊の面影を思い起こす事さえも不可能とする悲しい風潮を生み出して参りました。
 しかし、英霊の方々が確信された如く、神州は不滅であります。終戦六十一年を過ぎ、祖国日本にも漸く再生の兆しが見えて参りました。九月六日には実に四十一年ぶりに皇位継承資格を有された秋篠宮悠仁親王殿下がご誕生になられ、万世一系の皇統断絶の危機をひとまず克服する事が出来ました。更に九月二十六日には戦後生まれ初の安倍晋三内閣が誕生し、「美しい国づくり」を掲げ、その為に教育改革と憲法改正に着手する事を高らか歌い上げました。わが国は今や大きく変わろうとしています。
 昨日北朝鮮は、国際世論を無視して核実験を強行しました。中国・ロシア・朝鮮と、近隣する国家の殆どが核武装してわが国を威嚇するという極めて厳しい国際環境が生起しました。わが国はこれらの国々との間で、領土及び資源問題、拉致事件・教科書と靖国神社を巡る内政干渉、など様々な課題を抱えておりますが、英霊の皆様によって守り導かれているわが国には、それらを解決していく力が必ず備わっているものと信じます。
 世界の至宝とも云うべき最古の皇室を戴くわが日本民族は、人の和合・自然との調和・神々の共存という今日の世界と人類とを救いうる国家哲学を有しております。教育を蘇らせ、日本の理想を高らかに謳い上げた新憲法を制定し、日本がその本来の姿を取り戻し、誇り高き日本人が陸続と輩出される時こそ、人類の未来も切り拓かれていくものと確信致します。
皆様方が生命を捧げて守り伝えんとされた美しい国日本を必ずや蘇らせ、次代に伝えて参ります。その事こそが、祖国に殉じられた皆様にお答え申し上げる私共の使命と存じます。
冀くば私共の衷情を嘉せられ、私共の行く手にご加護を賜らん事を祈念申し上げ、謹んで護国の英霊に感謝の誠を捧げ奉りて祭文と致します。
平成十八年十月十日
熊本県護国神社秋季慰霊大祭 委員長 多久善郎

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