(当画像は、本記事に出てくる市営住宅の実写真使ってます)
俺のダチに、
ヨシムラという男がいた。
生活苦の挙げ句、
安い、
市営住宅に引っ越したいと、
応募し続け三年目。
当選した㊗️
住宅公社で手続きした際、
入る部屋の区の自治会長に、
入居に関しての書類を手渡すように言われた。
けど、
いきなり押しかけてはならないことも、
注意された。
なんでも、
病弱な弟さんがいるからとかいうことやった。
ヨシムラは、
すぐに入居したかったので、
自治会長に電話したが、
いつも話し中で繋がらない。
業を煮やしたヨシムラは、
アポ無しで、
自治会長の部屋を訪ね、
インターフォンを押した。
そしたら、
ガタガタ音がするから、
新聞受けから中を覗くと、
かわいいシャム猫がいた。
が、
肝心の自治会長はいなかった。
ヨシムラは、
諦めて、
家路につこうとしたところに、
初老の気難しい顔をした自治会長が現れ、
「弟がびっくりしたやろが!」と文句付けた。
ヨシムラは、
「すみません」と詫びて、
「かわいい猫ですね」と言った。
自治会長はキレて、
「猫やと😠❓俺の弟を😡」と言った。
ヨシムラは、
市営住宅では、
ペットを飼ってはいけないルールを思い出した。
自治会長は特に、
このルールを守らないといけない。
それでヨシムラは、
「申し訳ございませんでした。弟さんを猫と間違えてしまって。疲れてたもんですから」と言った。
自治会長はうなずいて、
詳しい住宅の説明を改めてしたいから、
明日また来るように言った。
その際、
弟が大好きな、
ミャウミャウジューシーあじわいまぐろを持って来るように言った。