よれよれ日記

谷晃うろうろ雑記

海に生きる

2008年05月31日 | Weblog
 ローカル局の番組で、93歳の漁師の生活を紹介していた。

20年前までは、親子3人で少し大きめの舟で漁をしていたが、今では息子たちもそれぞれ独立して、老人は一人で小さな舟で鰹を引き縄で漁をしている。
一年の漁獲高は金額で30万円程度。出られるときは毎日海に出ているというが、油代にもならない。

最近、体調が思ったようにならず、陸でふらつくこともあるという。88歳になる妻と子は、海に出ることを止めたいが、本人は毎日擬餌針に工夫を重ね、漁を止めようとはしない。

妻は88歳になって初めて、夫の漁に付き添うことにした。

「若い頃と違うて、船酔いせんなったけん。」と言うが、別の覚悟があってのことと見える。

人間、死ぬ日までは生きている。というより、死ぬために今日を生きている。

じいさんは舟を出す。ばあさんを乗せて。


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